先輩と仕事をしていて「すごい!」と尊敬することがある。
それは大抵、経験の差に感動したときである。
一方、先輩と仕事をしていて「やりづらい」と思うこともある。
それは大抵、経験則を押し付けられたときである。
経験則に基づく意見は下手に反論すると、相手の過去を否定しているかのように伝わってしまうから厄介である。
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「血液型占いを信じていますか?」
こう聞かれて、「はい」と答える人は少数派だろう。
私も「信じていないです」と答える。
だが、その心は「『科学的な根拠がない』と言われているみたいだし、信じるとは言えないよね~」程度のものである。
だから、友人に
「血液型占いの本に『A型の人は几帳面である』と書いてある。実際、自分の周りでもA型の人は几帳面な人が多い」
と言われたとしても、
「統計は取ったの!? サンプル数はいくつ!?」なんて思ったりしないし、「その科学的根拠を述べよ!!!」なんて言ったりもしない。
実際そうだと思うなら、それはそれで1つの経験則でいい。
ただ、問題なのは経験則に当てはまらない例が出てきたときで、例えばA型でずぼらな性格の人と会ったとする。そのときに、経験則とどう向き合うかが重要である。
・ずぼらな性格ってことは、A型ではないはずだ!
と、血液型を否定してしまう人はさすがにいないだろう。
・A型なら、ずぼらではないはずだ!
と、その人の中から几帳面だと思う部分を無理やり見つけ出して、「やっぱりA型は几帳面なんだ」と経験則に合わせてしまう。これを無意識にやってしまう人は多そうだ。
・A型でも、ずぼらな人はいるのか!
と、経験則の見直しができるかどうか。これが大切で、見直すことで経験則の修正を図ることができる。
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仕事でも同じで、経験則に基づく判断をするのは必ずしも間違いとは言い切れない。むしろうまくいくことのほうが多いだろう。だからこそ、経験則として確立されている。
でも、それを絶対視されると周りは困る。
だから、絶対視しないために、次の2点は気をつけたい。
・バイアスがかかっていないかどうか。
→「そもそもその経験則ってどうなのよ??」という指摘だ。
思い込みにより、バイアスのかかった情報を集め、結果としてバイアスのかかった経験則が出来上がる。
バイアスを完全になくすことは難しいけれど、その事実を認めることが第一歩だと思う。「バイアスを完全に排除することは難しい。だからこそ、バイアスができるだけかからないように注意しよう」と意識することが大切だ。
・時代と場所が合っているかどうか。
→昔の話をされてもそれはまさに「時代遅れ」。
といっても、「俺が若かった頃は~」なんて昔話をするような極端な例ではなく、1年前、数ヶ月前と比べても「今」とは状況が異なるので、経験則は常にブラッシュアップしていく必要があるということだ。
また、場所に関しては、例えば東京から大阪に転勤してきた人が、東京での経験則を持ち出したとしても、「東京の経験則が大阪で活かせる確信はどこから来た?」とツッコミが入れられるだろう。所変われば品変わる、なのだ。
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社会人3年生なので、周りは先輩が多い。でも、新しく入ってきた人にとっては私も先輩という立場になっている。自分が経験則を押し付けていないかどうか、内省を忘れずに働いていきたい。
ではまた!
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[著者プロフィール]
名前: きゅうり(矢野 友理)
2015年に東京大学を卒業後、不動産系ベンチャー企業に勤める。バイセクシュアルで性別問わず人を好きになる。
著書「[STUDY HACKER]数学嫌いの東大生が実践していた「読むだけ数学勉強法」」(マイナビ、2015)
(Photo:Jeremy Noble)