「社会人になっても勉強し続けないといけない」とよく言われる。
「意識が高い人」という言葉が適切かはよくわからないが、意識が高い人は、学ぶ意欲が有り、積極的にスキルアップを行っていく。
しかし、実際のところ、「社会人の勉強すべきこと」とは、一体何なのだろうか。
いろいろな人に聞いてみる。
すると、
・本を読んで、色々な経営者や学者の言っていることを知ることだ。
・英語力を身につけることだ
・資格をとることだ
・自分の仕事について、本などで知識を付加し、実践することだ
・いろいろな人がいるところに出かけて、話を聞くことだ
・人脈を広げることだ
・大学に入り直すことだ
と、十人十色である。もちろん、人それぞれであるから、上のようなことをしている人に「そんなことはムダだ」というつもりは毛頭ない。
だが、実際のところ、勉強しなければならないことに「共通項」はあるのだろうか。
ピーター・ドラッカーは、これに対して一定の答えを与えてくれる。
彼が言うには、最も重要なのは、「成果をあげる力」である。
「成果をあげる力」こそ、社会人が最も身につけるべき力であり、世の中にとって必要なことである。
彼は「成果をあげることは使命」といってはばからない。そして、「成果をあげるやり方は習得できる」とも述べる。
成果をあげるやり方は概ね以下の様なものである。
・第一ステップ
時間が何に使われているのかを記録すること。これの目的は、「時間を浪費する要因の除去」である。時間は究極に貴重な資源であり、常に足りないものであるから、必ず浪費に対しての分析を行わなくてはいけない。
・第二ステップ
自らと組織の目的を理解し、自分に高い水準を求めること。そして、組織へ貢献するという意識を持つこと。これを身につけることにより、「責任感」が生まれる。
・第三ステップ
強みを活かして、行動すること。「自分が得意」と思っていることは強みではない。実際に行動し、自分のうまくできたことが強みである。したがって、まずは行動がなくてはいけない。
・第四ステップ
最も重要な事に集中する。これには洞察、自律、勇気を必要とする。すなわち、これはリーダーシップである。聡明さや才能によるリーダーシップではなく、持続的なリーダーシップ、献身、決断、目的意識によるリーダーシップである。
・第五ステップ
責任ある判断を行う。そして、そのような責任ある判断を行うために知識、スキル、そして習慣を身につける。時には、いくつかの古い習慣を捨てなければいけない。
知識や行動、そして責任感や勇気など、総合的な力をつけるのが「社会人の勉強」なのだろう。
そして、そのためには自らの属している組織への貢献を行うことが最も近道である。
【安達が東京都主催のイベントに登壇します】
ティネクト代表・安達裕哉が、“成長企業がなぜ投資を避けないのか”をテーマに東京都中小企業サイバーセキュリティ啓発事業のイベントに登壇します。借金=仕入れという視点、そしてセキュリティやDXを“利益を生む投資”とする考え方が学べます。

こんな方におすすめ
・無借金経営を続けているが、事業成長が鈍化している
・DXやサイバーセキュリティに本腰を入れたい経営者
・「投資」が経営にどう役立つかを体系的に学びたい
<2025年7月14日実施予定>
投資と会社の成長を考えよう|成長企業が“投資”を避けない理由とは
借金はコストではなく、未来への仕入れ—— 「直接利益を生まない」とされがちな分野にも、真の成長要素が潜んでいます。【セミナー内容】
1. 投資しなければ成長できない
・借金(金利)は無意味なコストではなく、仕入れである
2. 無借金経営は安全ではなく危険 機会損失と同義
・商売の基本は、「見返りのある経営資源に投資」すること
・1%の金利でお金を仕入れ、5%の利益を上げるのが成長戦略の基本
・金利を無意味なコストと考えるのは「直接利益を生まない」と誤解されているため
・同様の理由で、DXやサイバーセキュリティは後回しにされる
3. サイバーセキュリティは「利益を生む投資」である
・直接利益を生まないと誤解されがちだが、売上に貢献する要素は多数(例:広告、ブランディング)
・大企業・行政との取引には「セキュリティ対策」が必須
・リスク管理の観点からも、「保険」よりも遥かにコストパフォーマンスが良い
・経営者のマインドセットとして、投資=成長のための手段
・サイバーセキュリティ対策は攻守ともに利益を生む手段と考えよう
【登壇者紹介】
安達 裕哉(あだち・ゆうや)
ティネクト株式会社 代表取締役/ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO
Deloitteにてコンサルティング業務に従事後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサル部門立ち上げに参画。大阪・東京支社長を経て、2013年にティネクト株式会社を設立。
ビジネスメディア「Books&Apps」運営。2023年には生成AIコンサルティングの「ワークワンダース株式会社」も設立。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計82万部突破。2023年・2024年と2年連続で“日本一売れたビジネス書”に(トーハン/日販調べ)。
日時:
2025/7/14(月) 16:30-18:00
参加費:無料
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。
お申込み・詳細
お申し込みはこちら東京都令和7年度中小企業サイバーセキュリティ啓発事業「経営者向け特別セミナー兼事業説明会フォーム」よりお申込みください
(2025/6/2更新)