こんにちは。株式会社わたしは、の竹之内です。

社歌の話が3話ほど続いたので、今回はスタートアップらしく、PR活動について書こうと思います。

 

わたくし竹之内、実は前職は「webマーケティングのコンサルティング会社」に在籍していました。

したがって、戦略PRやマーケティングにはそれなりに自信がありました……

はずなのですが、どうも会社を立ち上げると予定通りには行かず、当初の想定とは全く違うことになってしまいました。

 

なにせ、会社を立ち上げた当時は、

・プロダクトがない

・お金もない

・人脈もない

の「3ない」だったのです。

とはいえ、会社を知ってもらわなければ我々がやろうとしていることも埋もれてしまいます。

ジレンマでした。

 

そこで最初に考えた戦略PR作戦は「ソーカル作戦」です。

ソーカル作戦とは、お笑いラジオの大喜利的な投稿コーナーに、AIが生み出したネタをひたすら投稿し続ける、と言うものでした。

もちろんAIが生み出したネタであるということは隠してです。ペンネームは「ソーカル」にするつもりでした。

 

勘の良い方は気づいたかもしれませんが、「ソーカル作戦」は、あの有名な「ソーカル事件」のパロディです。

ソーカル事件

ソーカル事件(ソーカルじけん)とは、ニューヨーク大学物理学教授だった

アラン・ソーカル(Alan Sokal、1955年-)が起こした事件。

数学・科学用語を権威付けとしてでたらめに使用した人文評論家を批判するために、同じように、科学用語と数式をちりばめた無意味な内容の疑似哲学論文を作成し、これを著名な評論誌に送ったところ、雑誌の編集者のチェックを経て掲載されたできごとを指す。

掲載と同時にでたらめな疑似論文であったことを発表し、フランス現代思想系の人文批評への批判の一翼となった。(Wikipedia)

我々はネタを生み出した存在がAIであることをひたすら隠し、時を経て「実はAIでした」と名乗り出ることで、話題を作ろうとしたのです。

 

ところが、です。偶然にも知り合いを通じて出演したインターネットラジオ番組を聞いてくださったのか、あるwebメディアが我々に取材を申し込んできたのです。

そして、公開された【世界初】大喜利ができる人工知能の開発者に会ってきた というweb記事が、その後の運命を大きく変えます。

 

その後、この記事を見たというメディアやベンチャーキャピタル、企業などから問い合わせが次々にやってきたのです。

最初に来たのはテレビ局(夕方のニュース番組)でした。

ところがここで我々は痛い思いをします。

「テレビに取り上げてもらえる」と喜んで出演したテレビでの扱いが、我々が期待するものとは少しだけ違っており、弊社としては不本意な内容だったのです。

 

我々は迷いました。

メディアに取り上げてもらえるのは嬉しいが、不本意な取り上げられ方をすれば、本来伝えたいことが霞んでしまう……

そこで我々は、それ以降のPRに関し、二つの方針を定めました。

 

1.PRとして、取材や企画の依頼をお受けするのは、大喜利への愛を持たれているメディアに限る

2.我々の人工知能の開発に、何かしらの学び・プラスアルファがある

 

その方針に従い、慎重に露出を選びました。「取り上げられれば良い」という話ではありません。

あざといマーケティングは、我々の望むところではなく、ひたすら大喜利への愛、人工知能の進化にコミットしたのです。

 

それ以来、

松本人志さんに言及していただいたり

松本人志もクスリ!お題を投稿するとボケてくれる「大喜利AI」

 

小学生と大喜利をやってみたり

助けてください!大喜利βキッズedition開発への道

 

テレビでアイドルグループと大喜利対決して思いっきりスベってみたり

テレビに出てめちゃくちゃスベった大喜利人工知能の「限界」とは?

 

政府の「異能vation」プログラムに参加してみたり

センセイにAIでボケかます千載一遇のチャンス到来。

 

お笑い芸人の方々とガチで大喜利対決してみたり

千原ジュニア、人工知能の“お笑い力”に危機感「ちょっとこれはヤバい」

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様々な露出を「ほんとうに大事な価値観」を守りながら行ってきました。

「良いプロダクトにコミットすれば、マーケティングは心配しなくていい。」

そんなふうに私は思います。

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*竹之内が持っているのは、最近手に入れた、ビンボーゆすり測定マシーン「YUREX」です。

 

今回は以上です。