「仕事を任されたら何をすべきか」というタイトルのメモが出てきた。駆け出しだった頃、尊敬する上司に教えていただいたものだ。
メモのすっかり忘れていたが、今の仕事のやり方を振り返ると、ほぼ教えていただいたとおりにやっている。私にとっては宝のようなメモだ。
殴り書きでざっくり書いてあるだけなのだが、今読み返してもなかなか役に立つので、ここに記すことにする
仕事を任されたらどうするか8箇条
1.納期を確認せよ
納期を守れない奴は社会人として生きていけない。納期遵守は信用を獲得し、納期遵守は人の能力を高め、納期遵守はお金を生みだす。
2.成果を合意せよ
仕事を任せる側が、成果を明確にしてから依頼をするケースは少ない。任せる側は、「成果がモヤモヤしていて、考えるのに手間がかかる」から、信頼できる相手にそれを任せるのだ。
したがって、相手と会話し、本音を引き出し、成果を合意せよ。合意できれば、仕事は半分終わっている。
3.仕事を分割せよ。
依頼された仕事は、大きな岩の固まりのようなものだ。そのままでは扱うことが出来ないし、誰かの手を借りることも出来ない。
誰かの手を借りたいなら、ノウハウを教えて欲しいなら、スケジュールをつくるなら、分割せよ。そうして初めて、取り扱うことができる。
4.難しい仕事から取り掛かれ
難しい仕事、特に「どうしたら良いかよくわからない」仕事は、思っているよりもはるかに時間がかかる。おそらく見積の2倍から3倍はかかる。後になって納期が迫っている時にそれがわかっても手遅れだ。
5.行き詰まったら、「即、相談」せよ
仕事を任せる側もすべてを見通しているわけではない。中には「絶対に無理」な要求も存在する。そして、それは仕事にとりかかってみないとわからない。
無理とわかってやり続けるのはお互いにとってマイナスだ。その際は必ず、仕事の依頼者へ即相談せよ。相談が遅れれば遅れるほど、あなたの信用に関わる話となる。
6.説明責任を果たせ
仕事を任せた側は常に不安だ。そして、その不安を解消する責任は、仕事を引き受けた側にある。少なくとも1周間に1回は報告せよ。また、丁寧な説明を心がけよ。冗長にならず、省略しすぎず、適切な情報開示を心がけよ。資料のわかりやすさ、話のわかりやすさはそのままあなたの信用につながる。
7.自分でゼロから考えるな。前例を探せ。
ゼロから考える事は、「車輪の再発明」と同じで、100%ムダだ。会社の仕事は同じようなことが繰り返されている。まずは前例を探せ。何もなければ友達や、社外の人に聞け。それでもなければ、本を揃えて、その中で探せ。必ず目的の物はある。
8.人への依頼は早めにし、1から7を守らせよ。
仕事は自分だけで完結することは殆ど無い。他者の協力が必要な仕事はできるだけ早めに依頼せよ。その際に、気をつけることは上の1から7を相手に守らせることだ。
(2025/7/14更新)
ティネクト(Books&Apps運営会社)提供オンラインラジオ第6回目のお知らせ。
<本音オンラインラジオ MASSYS’S BAR>
第6回 地方創生×事業再生
再生現場のリアルから見えた、“経営企画”の本質とは
【ご視聴方法】
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当日はzoomによる動画視聴もしくは音声のみでも楽しめる内容となっております。
【今回のトーク概要】
自己紹介とテーマ提示:「地方創生 × 事業再生」=「実行できる経営企画」
保育事業再生のリアル/行政交渉/人材難/資金繰り/制度整備の具体例
再生支援は地方創生の基礎。経営の“仕組み”の欠如が疲弊を生む
経営戦略・KPI設計・IRなど中小企業とのギャップを解説
「当たり前を実行可能な形に翻訳する」方法論
数字を見える化/仕組みで回す/翻訳して実行する
経営企画は中小企業の“未来をつくる技術”
【ゲスト】
鍵政 達也(かぎまさ たつや)氏
ExePro Partner代表 経営コンサルタント
兵庫県神戸市出身。慶應義塾大学経済学部卒業。3児の父。
高校三年生まで「理系」として過ごすも、自身の理系としての将来に魅力を感じなくなり、好きだった数学で受験が可能な経済学部に進学。大学生活では飲食業のアルバイトで「商売」の面白さに気付き調理師免許を取得するまでのめり込む。
卒業後、株式会社船井総合研究所にて中小企業の経営コンサルティング業務(メインクライアントは飲食業、保育サービス業など)に従事。日本全国への出張や上海子会社でのプロジェクトマネジメントなど1年で休みが数日という日々を過ごす。
株式会社日本総合研究所(三井住友FG)に転職し、スタートアップ支援、新規事業開発支援、業務改革支援、ビジネスデューデリジェンスなどの中堅~大企業向けコンサルティング業務に従事。
その後、事業承継・再生案件において保育所運営会社の代表取締役に就任し、事業再生を行う。賞与未払いの倒産寸前の状況から4年で売上2倍・黒字化を達成。
現在は、再建企業の取締役として経営企画業務を担当する傍ら、経営コンサルタント×経営者の経験を活かして、経営の「見える化」と「やるべきごとの言語化」と実行の伴走支援を行うコンサルタントとして活動している。
【パーソナリティ】
倉増 京平(くらまし きょうへい)
ティネクト株式会社 取締役 / 株式会社ライフ&ワーク 代表取締役 / 一般社団法人インディペンデント・プロデューサーズ・ギルド 代表理事
顧客企業のデジタル領域におけるマーケティングサポートを長く手掛ける。新たなビジネスモデルの創出と事業展開に注力し、コンテンツマーケティングの分野で深い知見と経験を積む。
コロナ以降、地方企業のマーケティング支援を数多く手掛け、デジタル・トランスフォーメーションを促進する役割を果たす。2023年以降、生成AIをマーケティングの現場で実践的に活用する機会を増やし、AIとマーケティングの融合による新たな価値創造に挑戦している。
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