起業家や芸術家、学者などを訪ねて回ると、往々にして、1つの「見たくない真実」に、気づかされる。
今回はその話だ。
「好きなことをした方がいいよ」というアドバイスをする人は多い。
そのとおり、好きなことをしたほうが良い。人生は有限で、どんな人にもせいぜい80年、90年程度しか時間はない。
自立して「やっと自分の好きなことができる」のは20歳を過ぎてからの人が多いだろうし、最後の10年は体力や気力にも衰えが出るだろうから、実質、全力で何かに打ち込めるのはせいぜい50年程度だ。
ただ、この貴重な時間は浪費されがちだ。「何もしていない人」は
自分が30歳だとすると、あと40年
自分が40歳だとすると、あと30年
自分が50歳だとすると、あと20年
が、わずかに残された時間となる。
何か大きなことを成し遂げようとすれば、幸運に恵まれたとしても10年はかかる。
やりたいことがある人はグズグズせずに今すぐやらなければ、何もなし得ること無く、後悔のうちに死ぬだろう。
ようやく第一歩を踏み出し、高みを目指す。その道は困難で成功の可能性も極めて低いが、とにかく必死に何かを成し遂げようとする。
彼は勇気を発揮し、チャレンジしたのだ。
そこからの毎日は、地獄と天国の行き来で、安定はない。
ちょっとした成功で天にも昇る気持ちになり、失敗すれば眠れぬ夜が続く地獄となる。それでももう引き返せない。進むしか選択肢がないのだ。精神をすり減らし、肉体の限界まで毎日働く。
にもかかわらず、あなたは充実している。ともかく、目的に向かって邁進しているのだ。大丈夫、なんとかなる…
だが、ようやく何かを掴みかけた瞬間気づく。
自分が嫌われていることに。
「好きなことをする」ことの究極の代償を、支払わされていることに。
もちろん、味方も数多くいる。場合によっては熱狂的な信者もいるだろう。
しかし、かつてあれほど親しくしてくれていた友人は何故か自分を嫌っている。かつての同僚は他人行儀である。
「あんなやつじゃなかった」という言葉を投げつけられる。
「無関心」を装われる。
「大人になれ」と言われる。
彼は悩む。
なぜ、何故オレは嫌われるんだ?何も悪いことはしていない、迷惑はかけていないはずだ……
それ故、彼らは「ダークサイド」を抱え込む。そして、成功すればするほど、彼らはヘイトを打ち込まれ、ますます自己の殻を強固にする。
成功した起業家たちがひとクセもふたクセもあるのは、そのためだ。
彼らが周りから嫌われる理由は単純だ。
現代社会で最も羨望の的になるのが「好きなことをやっている」ことだからだ。
さらに、成功でもしようものなら、羨望では済まない。間違いなく嫉妬による憎悪を集めることになる。
実は彼らは「迷惑をかけている」のだ。
彼らの存在は、まわりの人間に「好きなことをやっている人がいる」というプレッシャーを与え、「自分は無力だ」と認識させる。
まわりの人間は往々にして、「アイツは嫌なやつだ」と漏らすことが多いが、それは的外れではない。
「好きなことをやってると、嫌われる」
これは、紛れもない事実だ。
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奥田 真輔 氏
システム開発やITコンサルティングを経て、
外資系製薬企業で15年以上のITビジネスパートナーとして人事からコマーシャル、
メディカルなど製薬企業の様々な分野のプロジェクトに携わる。
現在はネクセラファーマ株式会社で、システムだけではなく、企業風土改革や業務改善をリードし、
日本発グローバルバイオ製薬企業にむけて、同社の成長基盤の構築に尽力している。
岡田 雄太(ワークワンダース株式会社 CTO)
野村総合研究所に新卒入社後、証券総合バックオフィスシステムやオンライントレードシステムなどの開発に従事。
その後、8 Securities(現SoFi Hong Kong)へ出向し、日本人唯一のエンジニアとして国際的なプロジェクトに携わる。
BOOSTRYでは信託銀行向けSaaSの立ち上げと成長を牽引。
WiseVineではCTOとして開発組織を30名規模に拡大し、プロダクト開発を推進。
2025年4月よりワークワンダース株式会社CTOに就任。AI活用を中心とした開発支援をリードする。
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・筆者Twitterアカウント▶安達裕哉(人の能力について興味があります。企業、組織、マーケティング、マネジメント、生産性、知識労働者と格差について発信。)
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