転職や異動をすると、新しい職場に新鮮さを感じる一方で、慣れるまで不安だったり気疲れしたりしますよね。

本記事では、新しい職場に慣れるための心構えとポイントについてお伝えします。

 

新しい職場に溶け込むためのポイント

ポイント①:焦らない

新卒で会社に入社した時を思い出してみてください。

右も左も分からなく、周りは先輩ばかりの状況ですよね。

人間関係も構築されておらず、大半が知らない人です。

中途社員も同じで、初めての会社であれば、コピー機の場所や、勤怠の管理ツールの使い方など、基本的なことが分からなくて当然です。

 

なので、「早く成果を出さなければ」「早く周りとの関係性を作らなければ」などと、必要以上に思いつめなくても大丈夫です

焦って肩と肘に力が入りすぎると、逆に変なことになってしまう可能性が高いです。

他の社員からすれば、新しく入ってきた人がいきなり来て、「何だかよく分からないことを言っている…」ということになりかねません。

 

ポイント②:潜水艦のように潜れ

そのため、私はしばらく「潜水艦のように潜る」ことをオススメします。

もちろん、ただ潜っていればいいというわけではありません。

職場をよく観察しましょう

 

その職場で誰がキーパーソンなのか。

誰が長年その職場にいるのか。

誰が情報を握っているのか。

誰の影響力が一番効いている職場なのか。

 

そういったことを冷静に見極め、部署の特性や会社の文化を理解することがとても大事です。

ランチに一緒に行くなどの交流もどんどん積極的にしてみてください。

しかし、いきなり会議に出て正論をベラベラ喋るということは、少なくても2~3週間から1ヵ月ぐらいは控えておいた方が無難です。

まずはよく観察をし、どういう人間関係で、どういう人がどういう形で誰にどういう風に気を使っているのかを把握することを心がけてみてください。

そうすると、「押してはいけないボタン」にも気が付くはずです。

 

これは、異動の場合でも同じことがいえます。

同じ会社とはいえフロアや部署が違えば、それぞれ別の文化があります。

特に、何か抜擢人事(※若手社員を高いポジションに就かせること)をされた時には、どのくらいの実力の人なのかをみんなが注目しています。

そうすると、「早く活躍しなきゃ」と肩と肘に力が入りすぎ、空回りする可能性もあります。

まずは、異動先の文化の見極め期間を設けるようにしましょう。

 

ポイント③:職場に溶け込もうとする姿勢を見せる

逆に周囲の人も、あなたが転職や異動をしてしばらくは「この人はどんな人だろう?」と観察している時期でもあります。

今後一緒に仕事をしていく中で、スムーズに関係性を構築していくためにも、良い印象を与えられるような振る舞いをしておくことが大切です。

 

例えば、

・挨拶をきちんとする
・明るく接する
・話をしっかりと聞く
・顔と名前を覚える

といったことです。

ポイント④:新しい職場のルールをインプットする

会社によって、仕事の進め方やルールは異なります。

ついつい前職と比較してしまうこともあると思いますが、「前の会社ではこうでした」などと言うのは、あまりよくは思われないので、できるだけ控えるようにしましょう。

もし改善点があったら、職場になじめた頃に、少しずつ提案をしていくようにしましょう。

ポイント⑤:「教えてください」が言える人は強い

「教えてください」と言われて嫌な気持ちがする人はほとんどいません。

今までのキャリアやプライドもあるかもしれませんが、最初は教えてください」というスタンスで始めた方が、いろんな意味で無難だと思います。

これは、潜水艦として潜って周囲を観察している間に、同時進行で行いましょう。

 

まとめ

転職や移動の際には、初日からあまり焦らないということが重要です。

誰がキーパーソンなのか、どういう物の言い方をすることがこの会社のしきたりなのかなどを見極めましょう。

優秀な方でほど肩と肘に力が入ってしまい、いきなり最初から「頑張るぞ」と気合が入りすぎてしまいがちなので、ぜひこのことを頭の片隅に留めておいていただければと思います。

 

(執筆:田久保 善彦)

 

【安達が東京都主催のイベントに登壇します】

ティネクト代表・安達裕哉が、“成長企業がなぜ投資を避けないのか”をテーマに東京都中小企業サイバーセキュリティ啓発事業のイベントに登壇します。借金=仕入れという視点、そしてセキュリティやDXを“利益を生む投資”とする考え方が学べます。


ウェビナーバナー

▶ お申し込みはこちら(東京都サイト)


こんな方におすすめ
・無借金経営を続けているが、事業成長が鈍化している
・DXやサイバーセキュリティに本腰を入れたい経営者
・「投資」が経営にどう役立つかを体系的に学びたい

<2025年7月14日実施予定>

投資と会社の成長を考えよう|成長企業が“投資”を避けない理由とは

借金はコストではなく、未来への仕入れ—— 「直接利益を生まない」とされがちな分野にも、真の成長要素が潜んでいます。

【セミナー内容】
1. 投資しなければ成長できない
・借金(金利)は無意味なコストではなく、仕入れである

2. 無借金経営は安全ではなく危険 機会損失と同義
・商売の基本は、「見返りのある経営資源に投資」すること
・1%の金利でお金を仕入れ、5%の利益を上げるのが成長戦略の基本
・金利を無意味なコストと考えるのは「直接利益を生まない」と誤解されているため
・同様の理由で、DXやサイバーセキュリティは後回しにされる

3. サイバーセキュリティは「利益を生む投資」である
・直接利益を生まないと誤解されがちだが、売上に貢献する要素は多数(例:広告、ブランディング)
・大企業・行政との取引には「セキュリティ対策」が必須
・リスク管理の観点からも、「保険」よりも遥かにコストパフォーマンスが良い
・経営者のマインドセットとして、投資=成長のための手段
・サイバーセキュリティ対策は攻守ともに利益を生む手段と考えよう

【登壇者紹介】

安達 裕哉(あだち・ゆうや)
ティネクト株式会社 代表取締役/ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO
Deloitteにてコンサルティング業務に従事後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサル部門立ち上げに参画。大阪・東京支社長を経て、2013年にティネクト株式会社を設立。
ビジネスメディア「Books&Apps」運営。2023年には生成AIコンサルティングの「ワークワンダース株式会社」も設立。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計82万部突破。2023年・2024年と2年連続で“日本一売れたビジネス書”に(トーハン/日販調べ)。
日時:
2025/7/14(月) 16:30-18:00

参加費:無料
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。


お申込み・詳細
お申し込みはこちら東京都令和7年度中小企業サイバーセキュリティ啓発事業「経営者向け特別セミナー兼事業説明会フォーム」よりお申込みください

(2025/6/2更新)

 

 

 

【著者プロフィール】

グロービス経営大学院

日本で最も選ばれているビジネススクール、グロービス経営大学院(MBA)。

ヒト・モノ・カネをはじめ、テクノベートや経営・マネジメントなど、グロービスの現役・実務家教員がグロービス知見録に執筆したコンテンツを中心にお届けします。

グロービス知見録

Photo by:Paul Fiedler