はじめまして、オリエンタルインフォーメイションサービスの荒井です。
私は新卒で入社、現在は3年目のシステムエンジニアです。
前々回、弊社の原が、新人研修において、絶対に新人に教えるべき、3つのことについて。という記事において、エンジニアは「報告・連絡・相談」が重要であると書いていました。
あるプログラムを作って先輩に見てもらった時、「なぜこのように書いたのか?」と聞かれ、「参考としたコードに書いてあったから」と答えたところ、メチャクチャ怒られた記憶があります。
それ以来、「自分書いたものだから、100%自分が責任を持って、品質を担保しなければならない」と、考えるようになりました。
質の低いエンジニアはこうしたポリシーを持っていませんし、同じアウトプットを出すのに、何故か違う処理を書いたり、複雑過ぎる処理を書いたりします。
説明を求められても、「なんとなく」「このほうがいいとおもったので」と言った答えしか帰ってきません。
そう言ったエンジニアに成ることを防ぐため、われわれは新人の研修のときから、厳しく「報連相」のなかで、そういったことを求めていくのです。
たしかに記事の通り、報告・連絡・相談は全ての仕事の根幹にあたるのですが、私が丸2年働いて発見したのは、「上司が満足する報告はそれほど簡単ではない」という事実です。
上司やベテランから「何がいいたいかわからない」と叱責されるケースが、少なからず世の中にありますが、そもそも「報告」は、簡単に見えて、非常に難しい行為ではないでしょうか。
「すぐに報告しろって言うけど、報告ってそもそもどうやればいいの?」
と悩んでいる若手は実は多いのではないか、報告が完全な形で遂行できればその人は一人前なのではないか、とも思います。
……と、偉そうに書きましたが、恥ずかしながら私も決して報告が得意とは言えません。
言いたいことはそれほど多くないのに、ものすごく時間がかかってしまったり、
やっとまとめた報告を先輩に持っていくと、上のように「で、結論は?」と言われてしまったりすることも多々あります。
また、上司への報告は特にプレッシャーがかかります。
先日も、あるお客さんへの質問内容をまとめて、その経緯を報告してくれるよう依頼されました。
結構苦労してそれをまとめ、報告したところ上司から
「この報告では不十分だ。今後の方針が立てられない」と、言われてしまいました。
そこで、何がまずかったのか、改めて自分の行ってきた報告を振り返り、真剣に考えてみました。
すると、
「◯◯をやりました」
「◯◯を終えました」
そういった「やっただけ報告」をした時には、上司や先輩に突っ込まれることが多かったと思います。
また、「自分の中でまとまっていないうちに、起きたことを時系列で話しているだけの報告」も、「わかりにくい」と言われることが多かったと思います。
では、どんな時に褒められたか、きちんと報告できたかというと、結局、ポイントは4つにまとめることができました。
1.「上司が報告を求めている理由」の理解
なぜ上司が私に「報告せよ」といっているのか、その背景を理解していないときには、報告の目的を果たせず、叱責されてしまうケースが多いと思います。
例えば、私の理解度を上司が測りたいのであれば、経過をかなり詳しく報告すべきですし、上司がお客さんへの照会の結果だけを知りたいなら、結論だけを話せばいいのです。
要は「報告の目的」をきちんと最初に考えることが重要です。
2.「上司の求める情報」を適切に提示
私が話したいこと、ではなく「上司が知りたいと思う情報」でなければ、報告は意味がありません。
必ず依頼を受ける前に、「どういったことを報告事項に含めるとよいか」について、上司とすり合わせをしておくのは結構重要かなと思います。
これは意外に効果がありまして、上司と「項目のすり合わせ」を行っているうちに、報告の目的や自分自身の理解度を深めることにもなります。
3.わかりやすい構成
よく言われる話ですが、報告の構成は、以下のようになっているべきです。
・結論
・結論づけた理由
・データ/証拠
・(必要なら)今後の対策
たかが報告、と見る向きもありますが、私は「お客さんに報告をする前に、上司に訓練してもらっている」と思っていますので、報告一つをとっても真剣にやるほうが良いと思っています。
4.必要十分な情報だけがある(ノイズがない)
自分の主観や解釈を入れてしまうと、上司を混乱させてしまう可能性がありますので、できるだけ報告は客観的に行わなくてはなりません。
・事実
・データ
・解釈
・意見
は、別のものであり、独立させておかないと、報告の聞き手が混乱します。
したがって、解釈や意見は特に「私の解釈ですが」「私の意見ですが」と前置きした上で、できるだけコンパクトにまとめることが重要だと思います。
最近は、上司が喜んでくれる報告ができたと感じるときもあります。
まだまだ3年目、エンジニアとして成長の途上ではありますが、「報告」といった地味な仕事を大切に、張り切って仕事をしたいと思っています。
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