こんにちは。株式会社Relic代表の北嶋です。
(左:NTTドコモ林氏 中央:NTTドコモ羽矢﨑氏 右:北嶋)
近年ではすっかりECサイトが身近になりましたが、つい先日公表された、Amazonの年次報告書でもその傾向がわかります。
アマゾン日本事業の売上高は約1.3兆円【Amazonの2017年実績・施策まとめ】
2017年の年間平均為替レート(1ドル=112円)で換算すると、日本事業における円ベースの売上高は前期比14.4%増の1兆3335億円となる。
この規模で、前期比14%以上の成長をとげることの難しさは言うまでもないでしょう。Amazonがどこまで伸びるのか、非常に気になります。
加えて、Amazonの普及から透けて見えるのは、「ネットショップでの買い物に抵抗のある人が、劇的に減っている」という事実です。
もはや「ネットで買うか?リアルで買うか?」を迷うのではなく、「ネットのどこで買うか?」に迷う時代と言っても良いでしょう。
しかし、リアル店舗に比べ、ECサイトにも欠点はあります。
一つは実物を手にとることができないこと。しかしこれは返品の容易さや、商品レビューなどで徐々に解消されつつあります。
そしてもう一つは「接客」です。
リアル店舗でのしつこい接客は嫌われがちですが、特にアパレルなどでは何回も訪問してくれたり、購買意欲が高かったりするお客さんは、相談できる店員を求めていることもあります。
しかし、リアル店舗では接客が可能でも、ECサイトで接客を実現することはそう簡単ではありません。その大きな理由は「コスト」です。
従来のサービスは「チャット」など、顧客一人一人に個別のサービスを提供していたため、どうしてもコストが上がりがちです。
逆に、競争力のある価格を維持しようとすれば、接客コストを下げざるを得ません。
すると現実には、一人ひとりに個別の接客を提供するのではなく、ECサイトへ訪問してくれたお客さんに、すべて同じ訴求をせざるを得ない、という状況となります。
例えば以下のように、「サイトを訪れてくれた人すべてに、「送料無料」と表示する」と言った具合です。
しかしこれでは「接客」とは呼べません。
「接客」とは、リアルな店舗で行われているように、お客様の個別の事情に合わせて話を聞き、提案する行為です。
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そんな状況をどうにかしたいという願いから生まれたのが、NTTドコモの「ecコンシェル」というwebサービスです。
我々Relicは「新規事業の立ち上げ支援」を得意としていますが、「ecコンシェル」は、39worksという「NTTドコモにおける、新規事業創出プログラム」の中で最も古いプロジェクトの一つです。
ecコンシェルは最も成功したプロジェクトの一つであり、すでに国内で5,000社以上の企業に導入されています。
さて、ecコンシェルの提供していることを一言で言うと、「AIを用いたweb接客サービス」です。低コストで、個別の顧客にあった提案を行うことができます。
どのようにサイト上で「個別接客」を行うのか?
どのようにサイト上で「個別接客」を行うのか、ecコンシェルプロジェクトの羽矢﨑さん、林さんに話を伺うと、非常に面白い構図が見えてきます。
ネットでも「AIDMA(アイドマ)」が有効だった
まず、大事なこととしてecコンシェルプロジェクトで集めた消費者の購買データを分析すると、ある程度忠実に「AIDMA(アイドマ)」をたどることがわかりました。
AIDMAの法則では、消費者がある商品を知って購入に至るまでに次のような段階があるとされる。
Attention(注意)
Interest(関心)
Desire(欲求)
Memory(記憶)
Action(行動)このうちAttentionを「認知段階」、Interest、Desire、Memoryを「感情段階」、Actionを「行動段階」と区別する。
(https://ja.wikipedia.org/wiki/AIDMA)
そこでecコンシェルは、「AIDMAのシナリオを作り。それに従ってネットで接客を行う」ことを実装しています。
例えば、最初の「注目」という段階です。
多くのサイトへの訪問者が最初に表示するのはトップページです。そして、認知度向上のためには「直帰率」を減らさなければなりません。では、サイトは直帰率を減らすため、何を訪問者に表示すべきでしょう?
これには、幾つかの選択肢が思い浮かびます。
・10%割引のクーポン
・このサイトの商品へのこだわり
・初めての方へ
・お客様の声
・売り上げランキング
などです。
そして、製品の特長として、ecコンシェルはAIがデータをもとに、これらのコンテンツを、個別のユーザーに合わせ、最適化して表示します。
ある人には、期間限定セールを。
ある人には、「初めての方へ」を。
ある人には、割引のクーポンを。
ある人には、ポイントのキャンペーンを。
もちろんこれは「注目」の段階に限りません。
興味を喚起する段階、欲しいと思っていただく段階など、シナリオの各段階で、それぞれのお客様に異なったコンテンツを表示する。これが「web上での接客」の中心の概念です。
AIが複数の施策を競わせ、サイトの改善を高速化する
ecコンシェルによる、改善の自動化は大きなメリットを幾つかもたらします。
その一つは「改善の高速化」による、マーケターの稼働、サイト改善費用の削減です。
AIが自動で最適化を行うことにより、PDCAのサイクルが高速化され、今までに「1ヶ月間は、データを取りましょう」というスピードにとどまっていた改善を、1日〜2日という短い期間で行うことが可能になりました。
さらに、これにより、ecコンシェルの導入をしたサイトのコンバージョン率が平均26%アップ、顧客単価は平均50%もアップしているというデータも得られています。
これまでは、「サイトの改善」と言うと、ランディングページや、エントリーフォームなどの個別ページの改善にとどまることが多かったのではないでしょうか。
しかも、分析や改善検討に大きな時間を要するものがほとんどでした。
しかし、ecコンシェルはサイト全体の導線を、AIが最適化し、高速のPDCAを繰り返して短期間での改善が可能です。
近い将来、webサイトへの訪問者にはすべて、「コンシェルジュ」がついて回るような体験ができると、私は確信しています。
【3/4まで!】3社限定「Webサイト分析・改善提案オプション」のご案内!
Books&Appsの記事をご覧になった方に特別なご案内です。もうすぐ年度末。そろそろ来年度のWeb施策をご検討されていませんか?
現在ecコンシェルでは、3/4までのお申込、3社限定の特別プラン「Webサイト分析・改善提案オプション」をご提供しております。
ドコモR&Dデータサイエンティストが貴社のサイトの現状分析だけでなく、改善提案まで実施する、今だけの特別オプションです。
申込またはお問合わせの方は「Books&Appsの記事を見た」と本文に記載いただき、こちらまでご連絡下さい。
〜〜 Webサイト分析・改善提案オプションここがスゴい! 〜〜
◎ ドコモのサイト分析プロが貴社サイト全体の分析を行うので、今一番解決すべき課題が見える
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◎ 3月末納品なので、次年度の施策に向けた準備が今年度の予算で可能です!
■ 料金の目安
約100万円前後(お客様の状況によります)
■ お申込み、納品までの流れ
〜3/4 下記メールアドレスへお申し込み
〜3/4 ecコンシェルの計測タグ設置確認
3/4〜約2-4週間 分析のためのデータ取得
3月末 分析レポート・改善提案書の納品
※ご注意事項:上記オプションは分析に使用するデータ取得の期間が必要となるため、
3/4までにタグ設置が確認できない場合は実施できない可能性があります。
お申込み・お問い合わせはこちらまで。
「Books&Appsの記事を見た」と本文に記載いただき、下記までご連絡下さい。
ecコンシェルサービスサイト:https://ec-concier.com/
39works :https://www.39works.net
株式会社Relicコーポレートサイト:http://relic.co.jp/
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(Photo:Memphis CVB)