「動物の肉を食べるなんて、かわいそう」
欧米各国で、肉食を減らす人が増加している。
フランスでは50%もの人が、肉の消費を減らしたそうだ。
ビーガン(完全菜食主義)がトレンドになっているとも報道されている。
過剰な肉消費から脱却し和食に注目 フランスでビーガンがトレンドに(日本食糧新聞)
フランス人の50%が肉の消費を減らしている。これは欧州各国でも同様の流れで、ドイツ、スペイン、英国でも3~4割がこれまで過剰であった肉消費を控えることを意識しているという。近年の和食ブームに加え、このビーガントレンド下でも改めて和食が注目を集めているようだ。
ただ、これは特に驚くような話ではない。
世界的には、宗教上の理由から肉を食べない人も数多く存在し、農林水産省の資料によれば、動物性食品の消費量を減らす、あるいは食べない食生活を採用している人は、全体の4分の1程度と推測されている。
これは「結構多い」としても差し支えないのではないかと思う。
また、日本でも個人的な観測範囲では、SNSでヴィーガンに関する話題が増えていると感じる。
長野の旅館で夕食の懐石と朝食をヴィーガン対応にしてもらったら、秋の味覚たっぷりでお腹も心も満たされた♡ pic.twitter.com/mHT8QPYbyt
— MiMi|OPTIMUS (@mimimal_jp) September 26, 2021
モスのグリーンバーガー🍔
ヴィーガンのお菓子を注文して、取りに来たけど、早い時間だったから、お腹すいて、モスへ。菜食がもっと広がると良いなぁ☺️ pic.twitter.com/PCbo4vdaDS— Mayumi (@auCzOhnp2Tegiet) September 26, 2021
どれほどストイックに「菜食」を追及するかは個人差がありそうだが、
「菜食は賞賛されるべきもの・スマートである」
とする考え方が、すでに存在していることが感じとれる。
卑近な例で恐縮だが、私にも、知人にヴィーガン食を採用している人物がいた。
珍しいな、と思って、何気なくその理由を聞いてみたのだが、
「動物がかわいそうだ。」と言われてしまった。
「俺は肉がウマいと思うけど」と言い返したところ
「人がどう思うかは勝手。ただ、自分はダメだった。」と言う。
当時はそんなものか、と思っていたが、世界的なヴィーガン食の盛り上がりを見ていると、動物の肉を食べる、と言う行為が非難される日も、そう遠くないのではないか、と心配してしまう。
家畜の肉を食べる行為は、資源を大量に消耗する
あるいは、そもそも「家畜の肉を食べる」と言う行為自体が、「持続可能なものではない」という指摘もある。
というのも、肉食は資源を大量に消耗するからだ。
ヴィーガン(完全菜食主義者)であれば、一人が生涯を通して生きるための植物を育てるのに必要な農地は4000平方メートルだという。
卵や乳製品を食べるベジタリアンであれば、その3倍が必要となる。そして、米国人の平均的な肉食の人の場合、その食生活を支えるにはヴィーガンの実に18倍の農地が必要だという試算がある。
レオナルド・ディカプリオ、ビヨンセらのセレブリティ、あるいは著名シェフらは、こうした事実を積極的に啓蒙している。
そして、こうした価値観は「z世代」と呼ばれる若者層(1990年代後半から2000年生まれ)に大きな影響を与えているという。
もしかしたら「焼肉行きたい!」とつぶやいたら、「動物の肉を食べるなんて……」と引かれてしまう日が来るのかもしれない。
いや、その前に肉が高すぎて買えなくなるのかな……?
凄まじい勢いで成長する代替プロテイン市場
このような世相に対して、追い風となっているのは、代替肉・代替プロテイン市場を作り出している、フードテックの各社だ。
上で引用した「フードテック革命」に寄れば、参入企業の数はたった2年で10倍以上になっている。
「代替肉なんて……」と思うかもしれないが、ビル・ゲイツは植物由来の肉に関して、(投資家として)非常に好意的なコメントをしており、そして実際、代替肉は売れている。
僕は現在、植物由来の肉の製品を市場に出しているふたつの会社、〈ビヨンド・ミート〉と〈インポッシブル・フーズ〉に投資しているので、立場が偏ってはいるのだが、それでも人造肉はかなりおいしい。きちんと調理すれば、本物に引けをとらない牛ひき肉の代替物になる。
敢えて言えば、今の問題点は「代替肉は高い」ということだろう。
平均すると、例えばひき肉は、代替肉のほうが、本物の肉よりも、平均して86パーセント高価だ、とゲイツは述べている。
代替肉に、価格破壊を仕掛けるスタートアップ
しかし、そうした懸念も近い将来、消えてなくなるかもしれない。
代替肉の価格破壊を仕掛けるスタートアップがすでに出現しているからだ。
その一つが、「ジャックフルーツ」を原料とした代替肉を開発する、IraNoah社。

(「nanka」は、マレー語でジャックフルーツを意味する)
日本人にとって「ジャックフルーツ」は耳慣れないが、インド、東南アジアでは伝統的に食されている、なじみの深い果物だ。
ジャックフルーツ実食💪
香りはマンゴーとパインを合わせたようなフルーティーな香り!結構強烈だけど嫌いじゃないです😊種の周りの黄色いところを食べるみたいで、食感はシャキシャキでクリーミーな優しい甘さで酸味はゼロ
お皿に盛った写真それまだ半分の量なのw果物全体で10kgもあって多い訳だ🤭 pic.twitter.com/gSkeTIWmfo— めありー (@on_enx) August 28, 2020
完熟した実は甘く、フルーツとして食べられているが、未熟な実は、料理用の食材としてカレーに入れたり、ルンダンと言う肉料理に入れたりする。

この「ジャックフルーツ」を代替肉に加工する技術を保持しているのが、iraNoah社だ。
今までの植物由来の代替肉は、大豆などが代表的なものとして使われていたが、ジャックフルーツの細胞形状は牛肉に近く、触感が極めて肉に近い。また、植物独自の青臭さが少なく、癖がないことも有利な点だ。

そして何より、ジャックフルーツは持続可能性が高い。
熱帯地方ではほぼどの地域でも採れ、プランテーションが不要で、どこにでも生える強い植物だ。
つまり土壌に負担をかけない上に、極めて低コストで収穫できるので、懐にも優しい。
IraNoah社は地元の方々向けに、ジャックフルーツ代替肉を使ったハンバーガースタンドを経営しており、「マクドナルドより安く」ハンバーガーを提供している。

また、インポッシブルミートや、ビヨンドミートが、多量の添加物を必要とするのに対して、ジャックフルーツの加工には添加物を必要としないという点も、従来の代替肉に対するアドバンテージである。
「ジャックフルーツ」の味は?
ということで、実際に食べてみたかったのだが、日本では、生のジャックフルーツは極めて入手しにくい。
ただ、シロップ漬けの缶詰がAmazonで買えるようなので、買ってみた。


見た目はちょっと小さい桃缶のようなイメージ。
独特の香りがあるが、気になるレベルではない。
子供と一緒に食べてみた。
「おいしい?」
「ん-、まあまあ。これ、かぼちゃ?」
とのことで、私も食べてみたのだが、正直なところ、缶詰は桃缶のほうがはるかにウマい。
桃のようなジューシーさはなく、どちらかと言うとねっとりして繊維が残る感じ。
フルーツとして食べるなら、食べなれたものを食べたほうがいいと思う。
ただ、食感は、今までに経験したことのないもので、繊維が多く、カボチャ、もしくはサツマイモのような歯触り。
野菜として考えたほうがよさそうだと思った。
これは「肉」に加工されたら、確かに肉っぽさはあるかもしれない。
iraNoahのECサイトもあるのだが、残念ながら現在、海外発送は行っていない模様。
日本進出の準備中とのことで、興味がある方は、担当の方まで連絡(satoshi@iranoah.in)とのこと。

選択肢が増えるのは良いことだし、家畜が環境破壊を招く、というのも理解できる。
とはいえ、家畜の肉を食べてドン引きされたり、高すぎて肉が買えない、という状況が来ないことを祈りたくなるのが、本音だが。
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システム開発やITコンサルティングを経て、
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現在はネクセラファーマ株式会社で、システムだけではなく、企業風土改革や業務改善をリードし、
日本発グローバルバイオ製薬企業にむけて、同社の成長基盤の構築に尽力している。
岡田 雄太(ワークワンダース株式会社 CTO)
野村総合研究所に新卒入社後、証券総合バックオフィスシステムやオンライントレードシステムなどの開発に従事。
その後、8 Securities(現SoFi Hong Kong)へ出向し、日本人唯一のエンジニアとして国際的なプロジェクトに携わる。
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(2026/01/19更新)
【著者プロフィール】
安達裕哉
元Deloitteコンサルタント/現ビジネスメディアBooks&Apps管理人/オウンドメディア支援のティネクト創業者/ 能力、企業、組織、マーケティング、マネジメント、生産性、知識労働、格差について。
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