今から約2500年前の中国に、偉大な人物がいた。「孔子」という名前で知られるその人物は、約3500名の弟子を持ち、各国を遊説しては時の君主に、「君主とはどうあるべきか」を説いて回ったそうだ。

その孔子の発言として面白いのが次の言葉だ。

「汝の愛するものを仕事に選べ、そうすれば生涯一日たりとも働かなくて済むであろう」

当時の人々は、ほとんどが貧しい農民であり、「働きがい」という考え方はまず無かったと思うが、その当時であってもこのような発言をしたことは驚きである。「何を生業とするか」によって、人は奴隷にもなるし、自由人ともなれる。2500年前から変わらない真実である。

 

翻って、現代ではどうだろうか。「特にやりたいとも思わない仕事」や「我慢してやってる仕事」は減っているのだろうか。もしかしたら、「愛するものを仕事に選んでいる人」の割合は、それほど変わっていないのかもしれない。

ともあれ、孔子は一生をかけて各国を巡り、時の権力者達に教えを説いて回ったが、当時の権力者にはあまり受け入れられなかったそうだ。まあ、耳の痛い話ばかりする小うるさい哲学者をそばに置きたくはない。

 

だが、権力者の国は崩壊し、孔子の教えは残った。

また、孔子はこうも言う。

速やかならんを欲するなかれ、小利を見るなかれ。

速やかならんと欲すれば則ち達せず。小利を見れば則ち大事成らず。

これは、成果を急いではいけない、目先の利益にとらわれてはいけない。成果を急げば、高みには登れない。目先の利益を追えば、大成しない、という意味だ。

 

急ぐ必要はない。本当に大事なことだけをしよう。