今から約2500年前の中国に、偉大な人物がいた。「孔子」という名前で知られるその人物は、約3500名の弟子を持ち、各国を遊説しては時の君主に、「君主とはどうあるべきか」を説いて回ったそうだ。

その孔子の発言として面白いのが次の言葉だ。

「汝の愛するものを仕事に選べ、そうすれば生涯一日たりとも働かなくて済むであろう」

当時の人々は、ほとんどが貧しい農民であり、「働きがい」という考え方はまず無かったと思うが、その当時であってもこのような発言をしたことは驚きである。「何を生業とするか」によって、人は奴隷にもなるし、自由人ともなれる。2500年前から変わらない真実である。

 

翻って、現代ではどうだろうか。「特にやりたいとも思わない仕事」や「我慢してやってる仕事」は減っているのだろうか。もしかしたら、「愛するものを仕事に選んでいる人」の割合は、それほど変わっていないのかもしれない。

ともあれ、孔子は一生をかけて各国を巡り、時の権力者達に教えを説いて回ったが、当時の権力者にはあまり受け入れられなかったそうだ。まあ、耳の痛い話ばかりする小うるさい哲学者をそばに置きたくはない。

 

だが、権力者の国は崩壊し、孔子の教えは残った。

また、孔子はこうも言う。

速やかならんを欲するなかれ、小利を見るなかれ。

速やかならんと欲すれば則ち達せず。小利を見れば則ち大事成らず。

これは、成果を急いではいけない、目先の利益にとらわれてはいけない。成果を急げば、高みには登れない。目先の利益を追えば、大成しない、という意味だ。

 

急ぐ必要はない。本当に大事なことだけをしよう。

 

【安達が東京都主催のイベントに登壇します】

ティネクト代表・安達裕哉が、“成長企業がなぜ投資を避けないのか”をテーマに東京都中小企業サイバーセキュリティ啓発事業のイベントに登壇します。借金=仕入れという視点、そしてセキュリティやDXを“利益を生む投資”とする考え方が学べます。


ウェビナーバナー

▶ お申し込みはこちら(東京都サイト)


こんな方におすすめ
・無借金経営を続けているが、事業成長が鈍化している
・DXやサイバーセキュリティに本腰を入れたい経営者
・「投資」が経営にどう役立つかを体系的に学びたい

<2025年7月14日実施予定>

投資と会社の成長を考えよう|成長企業が“投資”を避けない理由とは

借金はコストではなく、未来への仕入れ—— 「直接利益を生まない」とされがちな分野にも、真の成長要素が潜んでいます。

【セミナー内容】
1. 投資しなければ成長できない
・借金(金利)は無意味なコストではなく、仕入れである

2. 無借金経営は安全ではなく危険 機会損失と同義
・商売の基本は、「見返りのある経営資源に投資」すること
・1%の金利でお金を仕入れ、5%の利益を上げるのが成長戦略の基本
・金利を無意味なコストと考えるのは「直接利益を生まない」と誤解されているため
・同様の理由で、DXやサイバーセキュリティは後回しにされる

3. サイバーセキュリティは「利益を生む投資」である
・直接利益を生まないと誤解されがちだが、売上に貢献する要素は多数(例:広告、ブランディング)
・大企業・行政との取引には「セキュリティ対策」が必須
・リスク管理の観点からも、「保険」よりも遥かにコストパフォーマンスが良い
・経営者のマインドセットとして、投資=成長のための手段
・サイバーセキュリティ対策は攻守ともに利益を生む手段と考えよう

【登壇者紹介】

安達 裕哉(あだち・ゆうや)
ティネクト株式会社 代表取締役/ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO
Deloitteにてコンサルティング業務に従事後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサル部門立ち上げに参画。大阪・東京支社長を経て、2013年にティネクト株式会社を設立。
ビジネスメディア「Books&Apps」運営。2023年には生成AIコンサルティングの「ワークワンダース株式会社」も設立。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計82万部突破。2023年・2024年と2年連続で“日本一売れたビジネス書”に(トーハン/日販調べ)。
日時:
2025/7/14(月) 16:30-18:00

参加費:無料
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。


お申込み・詳細
お申し込みはこちら東京都令和7年度中小企業サイバーセキュリティ啓発事業「経営者向け特別セミナー兼事業説明会フォーム」よりお申込みください

(2025/6/2更新)