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自社のことではなく「お客さんの話」も重要な広報ネタ
配信日:2017/7/5
さて、今回は「株式会社Relic」の企業広報、
“「胸の大きな女性のための通勤服」を、テストマーケティングした時の話。“
という記事について、考察します。
いいね!数は600超、ビューは20000を超える、「バズ記事」の一つです。
Relicは以前に記事で取り上げた会社の1社ではあり、再度の登場となります。
さて、この記事を取り上げた理由は、少し変わったPRの手法を用いているからです。
では、何が変わっているのでしょう。
それは「自社ではなく、他社のPR」を行っている点にあります。
記事をお読みいただくとわかりますが、文中でPRされているのは、
Heart Closetという、アパレルのメーカーであり、Relicではありません。
ではなぜ、Relicは敢えて、他社をPRしているのでしょう。
もうおわかりと思いますが、それは、Heart Closet社が、Relicのサービスのユーザー
だからです。Heart Closet社は、新商品の「通勤服」を、Relicが提供した
クラウドファンディングを用いてテストマーケティングを行いました。
このクラウドファンディングのプラットフォームは、Relicが提供しているものです。
したがって、Heart Closet社をPRすることは、間接的にRelicをPRすることにも
つながる、というわけです。
このように申し上げると、
「顧客の声」をPRする手法は昔からあった、特に新しいとも感じない。
という感想をお持ちの方も多いでしょう。
しかし、これは従来の「顧客の声」とは明らかに異なります。
なぜなら、Heart Closet社の代表は、Relicのサービスについて殆ど触れていない
からです。通常、「顧客の声」というと、わざとらしい提灯記事を思い浮かべる方が
多いと思いますが、この記事に関しては、「提灯記事」と思う方はいないでしょう。
Relic社の代表も、「うちのサービスに触れる必要はないので、Heart Closet社の
サービスを思い切り紹介してくれ」と述べていました。
結果、Heart Closet社は、このPRを通じて、アパレルの販売に繋がったのですが、
Relicにとってメリットは合ったのでしょうか。
もちろん、メリットはあります。
それは、「Relicには良い顧客がいる」という認識を、読者に持ってもらえたことです。
昔から、「良い顧客は、良い顧客を引きつける」と言います。
実際、これを見た読者の方は、「Heart Closet」のような、素晴らしいアパレルを
創っている会社が利用しているプラットフォームであれば安心だ、と思うかもしれません。
また、Heart Closet社のアパレルに興味を持った人の中には、
「どのクラウドファンディングを使ったのか?」と思う人も数多くいるでしょう。
そして、その方々は間違いなく、
将来のファン、および優良顧客となる可能性が極めて高い層の方々です。
PRと言うと、どうしても自社を中心にしたくなりますが、
時に「良いお客さん」を全面に立てることにより、更にPRの効果は高まります。
また、「敢えて全面に出ない」事により、読者が「背後の会社を探す」という行為を
誘発することも頻繁に発生します。
ブランドは、自社の発信だけで創るものではありません。
自社と、そして顧客の発信の両者が合わさって、初めてブランドは確固としたもの
になり得るのです。
(了)
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