とある会社のミーティングに参加した帰り際。こんな場面に遭遇しました。
イケメン男子:「俺、メチャクチャ結婚したいんですよー。でも出来ないんっす」
横の独身男性:「何言ってんの、お前ならすぐに結婚できるでしょー。」
イケメン男子:「いや、そんなことないっすよー。」
向かいの既婚男性:「お前なら相手なんて困らないんじゃない?でもさ、結婚なんて全然良くないぜ。」
ワイワイガヤガヤ。とても男性的な会話が続きます。
私はこのやりとりを一通り見聞きして、なんだかとても居心地の悪い、違和感を覚えていました。なんだろう、この違和感は。一人で悶々と考えていると、しばらくしてその違和感の正体に気づきました。
それは「イケメンはモテるから、男としての真の魅力がなかったとしても結婚できるだろう」という、完全なる誤解の上に会話が続いているという気持ち悪さでした。
イケメンは話がつまらないという事実
女性なら誰もが一度は「話が面白くないイケメン」に出会ったことがあると思います。
ここでいう「イケメン」とは、顔やスタイルといった見た目が良い男性はもちろん、背が高くてなんとなくカッコイイという、雰囲気イケメンも含みます。
「お前はどんだけ男を知ってそんなことを言っているのか」
という批判はさておき、私がこれまで生きてきた中で出会ったイケメンたちは、大抵話が面白くありません。面白くないだけならまだしも、つまらなすぎて痛々しいことすらあります。
外見的に普通の人、あるいは少しユニークな見た目をしている人が面白くないことを言った時は「何言ってんだよ!」と周りから突っ込みが入ります。連携プレーとでもいいましょうか、結果的にその場が面白くなるということがあります。
しかしイケメンの場合は、「どんなにつまらなくても、激しく突っ込んじゃいけない」という暗黙のルールがその場を支配します。
彼らは小さい頃から、チヤホヤされるヒーローという役割を担ってきました。小学生も高学年くらいになれば、空気を読むことを覚えます。イケメンがどんなにつまらなくても、周りは愛想笑いをして、彼らのプライドを傷つけないことを自然に学ぶのです。
ただ、それによってなぜか自分に実力があると思い込んでしまう悲劇。
「本人は悪くない。周りがイケメンに甘いだけなんだ、彼に罪はない。」そう思えば思うほど心が悲しくなります。
イケメンはセックスも下手という事実
女性なら誰もが一度は「セックスが下手なイケメン」に出会ったことがあると思います。
イケメンは大抵セックスが下手です。これは検証できないのが非常に残念ですが、私が師匠と仰ぐ月20回合コンに行く女友達や、下は10代から上は60代までを守備範囲とする男性経験豊富な友人たちに確認してみても同意が取れたので、ここでは一旦「真理」ということにしておきます。
彼らは見た目がカッコいいので、正直モテます。女性を落とすのに困った経験はほとんどないでしょう。何もしなくても相手から寄ってくるので、女の子をもてなそうという発想が育ちません。
だからなのか。
エッチは終始自分本位、淡白に終わることが多いです。
もしくはAVの見過ぎ。これはイケメン云々に関わらず、世の日本人男性ほとんどに言えることです。
本当に感動するセックスというのは、今まで感じたことのないような気持ちよさを経験させてくれたり、見たことのない景色を見させてくれるセックスです。
AVの中の過激なプレイを強要するんじゃなくて、「普通なら恥ずかしくて挑戦できないことも、この人とだったらしてみたい!」と思わせる。
自分の中で眠っていた何かを開花させてくれる。女性はそんな男性に魅かれるものです。いくら鼻が低く、ハゲていても、最高のセックスを提供してくれた男性は、女性の目にはカッコ良く写るようになります。
どんなに見た目がカッコよくても、不潔はダメです。それから爪は必ず切ってください。手も洗ってください。これは個人的なお願いです。
男性の真価は40歳以降に問われる
さて、私は日頃から、男性の真価は40歳以降に問われると感じています。
男性が圧倒的多数の業界でバリキャリとして働いていると、40歳以上の男性と仕事をする機会が多くなります。例えば取引先の担当だったり、直属の上司だったり。
今の20〜30代の草食系男子と違い、アラフォー世代の男性は肉食系が多い。自分の年齢や既婚という立場を考慮せず、彼らは隙あらばアプローチをしてきます。
正直、40歳前後の男性は、カッコよかろうがいまいちだろうが、20代女子から見れば「オッさん」というカテゴリーに分類されます。どんなにカッコイイ人でも多少は腹が出てるし、ハゲてるし、加齢臭がするもの。
それでも彼女たちは若い草食男子ではなく、獣臭漂うアラフォー男性に惹かれます。
彼女たちが求めているものは外見ではないのです。見た目はイマイチでも、このオジさまとならご飯を食べたい、あわよくばその先があっても良い、むしろ私の人生をメチャクチャにして!と思わせてくれる男性が一定数存在します。
彼らはむしろ、若い頃はモテなかった。自分の見た目がそこまでイケていないと自覚している。外見ではある程度勝負が見えているため、中身を磨く努力をしている。
そうやって若い頃から努力を惜しまず女性の扱い方を身につけてきた男性は、40歳を過ぎると、人間としての魅力を爆発させます。何ならその加齢臭や、ちょっとシワが刻まれて張りがなくなってしまった肌さえ、大人の色気として感じてしまう…。
外見のカッコ良さに甘んじて、努力を怠っていませんか?
要は何が言いたいかというと、「モテる男になるための本当の努力をしよう」ということです。
歳をとれば、20代で頼ってきた見た目が武器として使えなくなるわけです。なのに、それに気づかずいつまでも自分はイケメンモードでつまらない話と下手なセックスを続けてしまう。もうその頃には誰も指摘してくれる友人もいないから、ただのイタイおじさんになって終わってしまう。
それはなんというか…ただひたすらに悲しいじゃないですか。その自信満々な感じでアプローチされても、悲しさが先に来ちゃってボランティア精神からご飯に付き合ってあげてるだけなんだよ、気づいて、ってなっちゃう。
でも、これは私たち女性にも責任があるのではないかと、私は考えます。イケメンだからってホイホイついて行ってしまったり、大してカッコ良くないのに雰囲気イケメンに「かっこいい」と安易に言ってないですか?私はツイツイ言ってしまいます。「へ〜、すご〜い、カッコイイですね〜、面白〜い」の大安売りです。
でも、安売りするのはもうやめましょう。将来的に、痛々しいおじさんを大量生産することに加担してしまいます。
もし周りに見た目はイケメンだけど、話が全然面白くなくて、ついでにエッチが下手(そう)な男性がいたら、「それ、勘違いだよ!」と若いうちに言ってあげるのが優しさってもんなのではないでしょうか。
冒頭の会話を聞いて、ふとそんなことを思ったのでした。
【安達が東京都主催のイベントに登壇します】
ティネクト代表・安達裕哉が、“成長企業がなぜ投資を避けないのか”をテーマに東京都中小企業サイバーセキュリティ啓発事業のイベントに登壇します。借金=仕入れという視点、そしてセキュリティやDXを“利益を生む投資”とする考え方が学べます。

ティネクト代表の安達裕哉が東京都中小企業サイバーセキュリティ啓発事業のイベントに登壇します。
ティネクトでは現在、生成AIやマーケティング事業に力を入れていますが、今回はその事業への「投資」という観点でお話しします。
経営に関わる全ての方にお役に立つ内容となっておりますでの、ぜひご参加ください。東京都主催ですが、ウェビナー形式ですので全国どこからでもご参加できます。
<2025年7月14日実施予定>
投資と会社の成長を考えよう|成長企業が“投資”を避けない理由とは
借金はコストではなく、未来への仕入れ—— 「直接利益を生まない」とされがちな分野にも、真の成長要素が潜んでいます。【セミナー内容】
1. 投資しなければ成長できない
・借金(金利)は無意味なコストではなく、仕入れである
2. 無借金経営は安全ではなく危険 機会損失と同義
・商売の基本は、「見返りのある経営資源に投資」すること
・1%の金利でお金を仕入れ、5%の利益を上げるのが成長戦略の基本
・金利を無意味なコストと考えるのは「直接利益を生まない」と誤解されているため
・同様の理由で、DXやサイバーセキュリティは後回しにされる
3. サイバーセキュリティは「利益を生む投資」である
・直接利益を生まないと誤解されがちだが、売上に貢献する要素は多数(例:広告、ブランディング)
・大企業・行政との取引には「セキュリティ対策」が必須
・リスク管理の観点からも、「保険」よりも遥かにコストパフォーマンスが良い
・経営者のマインドセットとして、投資=成長のための手段
・サイバーセキュリティ対策は攻守ともに利益を生む手段と考えよう
【登壇者紹介】
安達 裕哉(あだち・ゆうや)
ティネクト株式会社 代表取締役/ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO
Deloitteにてコンサルティング業務に従事後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサル部門立ち上げに参画。大阪・東京支社長を経て、2013年にティネクト株式会社を設立。
ビジネスメディア「Books&Apps」運営。2023年には生成AIコンサルティングの「ワークワンダース株式会社」も設立。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計82万部突破。2023年・2024年と2年連続で“日本一売れたビジネス書”に(トーハン/日販調べ)。
日時:
2025/7/14(月) 16:30-18:00
参加費:無料
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。
お申込み・詳細
お申し込みはこちら東京都令和7年度中小企業サイバーセキュリティ啓発事業「経営者向け特別セミナー兼事業説明会フォーム」よりお申込みください
(2025/6/2更新)
Elly大使
アラサー女子。ひどい男やダメな男ばかり好きになってしまう。
現在はフリーライターとして女性目線からのコラムを執筆。趣味は合コンとBL