しんざきは三児の父でして、長男が小学6年生、長女次女は小学2年生の双子です。全員めちゃかわいいです。
前もちらっと書いたんですが、最近子どもたちが、私と共有する趣味における「お勧めコンテンツ」を提案してきてくれるようになって、実は結構感動しているんですよ。
例えば長男が、タカラッシュやSCRAPのページから、「この謎解き面白そう!行ってみようよ!!」と誘ってくれるようになりました。
あるいは、DVDで「真田丸」を見て、「昌幸超かっこいいよ!!お父さんも見てみなよ!!」とお勧めしてくれるようになりました。「鉄血の警視」という小説を、最近長男の紹介で読み始めました。面白いです。
例えば長女が、児童小説の「おばけ図鑑」シリーズを熱心に図書館で借りてきて、「こんなお化けしってる?」と見せてくれるようになりました。
長女の場合、Spotifyで見つけてきた好きな歌、好きな曲を私にお勧めしてくれることもあります。
例えば、次女が「本好きの下克上」という漫画を買って、「これ凄い面白い!!」と私にも読ませてくれました。
次女は児童小説も大好きで、最近は「氷の上のプリンセス」を紹介してくれました。
勿論、これらの中には私でも「面白い!」と思ってハマれるものもあれば、そこまでハマれなかったものもあります。
取り敢えず本好きの下克上はめちゃ面白かったので続きが読みたい。
ただ、私がハマれる・ハマれないは関係なく
「子どもたちが、私のことを「趣味仲間」とみなして、私が知らないコンテンツを色々発掘してきて教えてくれる」
という点については、実は結構以前から「こうなるといいなあ」と夢見ていた状況だったので、それが再現しつつある現状についてはとても嬉しいし超幸せ、という話なんです。
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まず第一に、漫画だろうがゲームだろうが小説だろうが、あるいはそれ以外でもなんでもいいんですが
「何かのコンテンツを好きでいられる」
「何かのコンテンツにハマれる」
というのは、とても重要な資質の一つだよなーと思うんです。
「好き」「面白い」というのは、生きる力に直結します。
冗談でもなんでもなく、疲れ果てて帰宅した夜、好きなゲームが遊べるというだけで生きる活力がいきなり全回復するということが、人生には本当にある。
私はそれを知っています。
「好き」がたくさんある程、人生は楽しくなるし、強かに人生を送れるようになる。それは間違いないと思うんです。
だから、子どもたちが
「パパやママにも観て/読んで欲しい!!」=「人にお勧めして楽しさを共有したい!」
っていうくらい好きなコンテンツを見つけてきていて、かつ「人と共有することでもっと楽しめる」ということに気付いていることが、まず私には単純に嬉しいのです。
どんどん「好きなコンテンツ」を見つけて欲しいし、同好の士を見つけて欲しい。
それはきっと、子どもたちが成長していく際の、重要なエネルギー源になると思うのです。
第二に、当たり前ですが子どもたちは親と同一の存在ではなく、感性も違えば好みも違います。
環境によって被る部分もそりゃ多少はあるでしょうが、それでも子どもたちから見えるコンテンツの面白さは、私から見えるコンテンツの面白さと全く異なっている筈です。
自分とは全く違う目から見る、かつ自分程のコンテンツ量をまだ摂取していない新鮮な感性が、どんなコンテンツを見つけてくるのか。かつ、それは私にとってはどう見えるのか。
私にはそれがものすごーく楽しみなのです。
要は、ごく単純に「子どもたちが見つけてくるコンテンツを摂取するのが、一人の趣味人として楽しみ」ということです。
そのコンテンツそれ自体の面白さだけではなく、「子どもたちがそれをどんな風に味わったか」ということまでセットで楽しめるのだから、そりゃもう子どもお勧めのコンテンツは大変面白いに決まっているのです。
ここまでの二つだけでも、私にとってはとても重要な話なんですが、更に三つ目。「趣味仲間としてのチャンネルを、親子関係と並行して育てていけている」というのが、何よりも重大なポイントだなーと思っているのです。
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私は三児の父親であって、勿論父親としての役割、父親としての接し方を全うしようとしています。褒める時は褒めますし、叱るときは叱ります。
ただ、そこから離れた、コンテンツを楽しむ「趣味」というフィールドでは、私は長男も長女も次女も、全員が自分と同格の存在だと思っています。
「コンテンツの受信者」という立ち位置において、私たちは等しく同格であって、そこにはいいも悪いもありません。
だから私は、子どもの「好き」を決して否定しませんし、一方そのコンテンツに対する意見はきちんと言います。
私がこういうスタンスをとっている理由は三つくらいあります。
・単純に、子どもたちと一緒にコンテンツを楽しめる時間が幸せだから
・親子関係が難しくなる時期は必ずあるが、その間でも趣味仲間として対等な付き合いをすることは可能だと思っているから
・一方、「そのコンテンツが語っていること/そのコンテンツでやっていることは間違っていると思う」といったことがあった場合も、対等の人間としてきちんと伝えられると思っているから
まず、やっぱり「対等の趣味仲間」として一緒にコンテンツを楽しめる時間って、非常にシンプルに楽しいんですね。
「親が子どもに付き合ってあげている」という訳ではなく、「同じ視点で仲間とコンテンツを摂取している」というスタンスが、少なくとも私にとってはとても重要なんです。
なぜならそれは主体的だから。勿論、子どもたちにしても、「親」ではなく「仲間」と楽しむ方が、より全身全霊楽しんでくれることは間違いありません。
一方、思春期なり反抗期なり考え方の違いなり、今がどうあれ親子関係っていつかは必ず試練に立たされるものですし、子どもは必ず親から離れていくもの、親を超克していくものなんですよ。
それは当然のこととして、それでも「親子関係」以外のチャンネルが存在すれば、大人になっても適切な距離感を保ちつつ良好な関係が築けるのではないかと。
あるいはもっと単純に、たとえ親子喧嘩が発生したとしても、その修復の手段が一個増えて、仲良く付き合っていきやすくなるのではないかと。
三点目として、勿論「趣味」といっても良い面悪い面もあり、時には「それは間違っていると思う」と言わなければいけないことだってあると思うんですよね。
例えば明らかなヘイトスピーチに触れてしまったりとか、あるいは誰か他の人に対する迷惑行為に発展してしまったりとか。
趣味が高じて不行跡になる、というのは珍しい話ではありません。
それについては、親として「それはいけないこと」という話をしなくてはいけないことも当然であるとはいえ、子どもと趣味のチャンネルを繋いでおけば、恐らく子どもがそういうコンテンツを摂取しているということも察知しやすいし、また趣味仲間としての苦言も心に届けやすいんじゃないかなーと、そんな風に思っているのです。
これら三点、全ては「子どもが、親を趣味仲間として認めてくれている」ということが最重要な必要事項なので、今のところはそれが上手くいっていて嬉しい。それが今回書きたかった全てなのです。
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まあ、難しい話を一旦置いたとしても、「趣味が共有できる仲間が身近に4人(しんざき奥様も含め)もいるの超幸せ」ということがまず何よりも間違いのない事実ですし、子どもたちと過ごすの超楽しいなあと。
長男が「信長の野望」にハマって、長女次女に戦国時代の説明をするときちゃんと応仁の乱の話から始めることに感心しつつ、そんな風に考えていたわけです。あと、ぼちぼち長男と「地下謎への招待状2019」やりにいきたい。
父親業を全力で楽しんでいる次第、という話でした。今後も楽しんで参りたいと思います。
今日書きたいことはそれくらいです。
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(文責-ティネクト株式会社 取締役 倉増京平)
【著者プロフィール】
著者名:しんざき
SE、ケーナ奏者、キャベツ太郎ソムリエ。三児の父。
レトロゲームブログ「不倒城」を2004年に開設。以下、レトロゲーム、漫画、駄菓子、育児、ダライアス外伝などについて書き綴る日々を送る。好きな敵ボスはシャコ。
ブログ:不倒城
(Photo:Ben Mullins)