皆さんこんにちは、しんざきです。
最近は自宅にこもって子どもたちとアナログゲーム三昧をしたり、イース9をクリアして感動してたりしました。
イース9めっちゃ面白かったです。
ところでしんざきは、仕事で中間管理職的なことをしています。
皆さんご存知の通り、社会は色々とエラいことになっていまして、私の職場にも先々週くらいからその波が押し寄せてきました。
具体的に言うと出社を原則的には避けることになり、ほぼ社員全員が在宅勤務をする形になりました。
取り敢えず大急ぎでwebミーティングやチャットアプリの整備が行われて、各人自宅で最低限の連絡は出来る体制になりました。
あまり細かいことは書けないんですが、諸事情でリモート環境の整備具合にかなりのムラがあり、リモートでもそれ程困らずに仕事が出来る人と、何をすればいいんだ状態になっている人がいます。
まだなかなか、「全員が会社と同じ仕事をリモートで出来るよ」という状況に出来ないんですね。
結果、リモート環境が整っている人に仕事が集中してしまう傾向があります。
おかげで私自身、自分の仕事とは別に様々なタスクを代替実行しつつ、今まで対面と紙と電話で全て片付けていた一部のリモート慣れしていないおじさん達の阿鼻叫喚の余波を被り、色んな人とweb面談してメンタルケアまでするという面白事態に。
リモートワーク中の方が通常勤務より遥かに忙しくなるのってどうしてですかね…。
で、最近色んな社内の人とお話している間に
「今まで全くリモートワークを検討していなかった企業が、急に否応なくリモートワークをせざるを得なくなった時に起きる変化」
がまさに目の前で展開しているような気がしてきたので、ちょっと何が起きているのか、文章に残しておきたくなりました。
幾つか個別のテーマに分けますがご了承ください。
「自分の仕事の実質的な価値」にみんな否応なく向き合わざるを得なくなった
このコロナ騒動の中で、皆さん一番印象に残ってる言葉って何ですか?私の場合「不要不急」です。
自粛自粛で、「不要不急の外出は避けてください」ってめっちゃ言われてますよね。
当社の場合も、緊急事態宣言が出される前から、「不要不急の出社は避けましょう」ってことになりまして、口すっぱく
「その仕事は本当に必要かよく考えましょう」
と言ったり言われたりするようになりました。
もちろん、あるタスクが本当に必要かどうかを判断するのはマネージャーの仕事です。
で、この場合、「会社の存続にかかわるような必須業務」以外は基本的に不要不急と判断するべきであって
「そのタスクは必須じゃないよね」
という判定を出しまくりました。
ところが、ここで予期せぬ事態が。
「不要不急」って言われるのを嫌がるというか、「いや、この業務は必要ですから出社させてください」って言われることがめちゃ多かったんですよ。
いや、これはもちろん「不要不急」って言葉自体が良くないところはありまして、別にその人たちの仕事が不要っていう話じゃないんですよ?
ただ、コロナを広めてあなたが命を失うか、あるいは誰かの命を奪うかっていう危険と比べて天秤が傾くのはどっちですか、って話でして、その判断基準で言うと
「別にその仕事しなくても、まあ多少収益は減ったりお客に迷惑はかけるかも知れないけど、別に会社潰れないよね?」
という判定を下さざるを得ないわけです。
ただ、この時改めて思ったのは、「皆、自分の仕事が不要かも知れない」という認識に耐えられないんだなあと。
「必要とされている」という認識は働く上で本当に大事なんだなあ、と。
更にそこから、「自分の仕事には、実質的にはどんな価値があるのか」ということをもっと明確にしてあげないといけないなあ、と。
今までもちょくちょく話していたつもりとはいえ、こういう事態下でちゃんと定着していなかったというのはマネージャーである私にとっても反省点です。
なので、web通話で改めて
・現在の緊急性についての共有
・あなたの仕事は、会社全体の中ではどんな意味があるか
・それが行われないことによって、会社にはどんなダメージがあるか
・それが行われることによって、会社にはどんな利益があるか
・現状におけるダメージコントロールとその後の見通し
といったことについて一人一人とweb面談でお話しました。で、一応皆さん納得してもらいました。
やっぱり人によって、「今がどの程度ヤバい状況なのか」という認識についても差異がありますし、一方そういった事情についてちゃんと認識合わせする間もなくこういう状況になってしまったので、それぞれ不安やストレスを抱えてしまっています。
リモートワークならではの悩みでして、その辺のケアについては気を遣わないとなーと思った次第です。
一方で、「何が会社にとって必須なのか」という問題が否応なく突き詰められていく中、誰もが「自分の仕事って実際どんな価値があるの?」という問題には向き合わざるを得なくなるんだろうなあ、と。
これは恐らく状況が収束した後もずっと続いていく話であって、今までなんとなく会社にいって仕事をするだけで「必要とされている感」を充足させていた人にとっては、かなりの意識改革を迫られるんだろうなあと思いもしました。
しかしアレですね、皆そんなに会社好きか?
私なんか、なんなら半年くらい自宅にこもって、家で仕事してても全然痛痒を感じないんですが。
今も、タスクの集中さえなければ割と自宅万歳な感じです。
SNS慣れしていない人たちが否応なく文字だけのコミュニケーションに引きずりだされるようになった
ところでお恥ずかしい話なんですが、私の職場には未だWeb文化やITに馴染んでいない方も割と多くいらっしゃいまして。
社内の共有フォルダで、自分が使うフォルダがソートで上の方に来るように「〇」とか「☆」とかの記号をフォルダ名につけ始めて、一時期「☆コンプラ☆」みたいにゆるふわ系日常コンプラ漫画かよって感じのフォルダ名でファイルリストを埋めつくしていたような人たちなんですが、それら皆さんが「リモートワーク」という業態に初めて触れて割と阿鼻叫喚です。
何が起きているって、大筋以下のような問題が発生しているようです。
・web上・文章での業務指示が上手くいかず、連絡ミスや連絡洩れが頻繁に発生する
・ストレスでweb上でやり取りする文章がとげとげしくなり、喧嘩や小競り合いが頻繁に発生する
・仕事の区切りがつかなくって、「夜中までチャットに振り回される」みたいな文句が出る
まあ、今まで対面と電話と紙ですべてを片付けていた人が、突如チャットツールで全部賄ってねって言われて混乱している状況です。
私、まさか令和も2年になって
「SNS上では言葉が直接的に受け取られやすいので普段以上に柔らかい言葉を使うことを心がけましょう」とか、
「文章で指示をする時は、何を、どのように、いつまでにを必ず明確にしましょう」みたいな注意事項が飛び交うようになると思いませんでしたよ。
ネチケットおじさんかな?
「対面で話せない」ことによって意思疎通の質が若干変わるなんてことは、それこそ15年以上前から当たり前に言われていたことだと思うんですが、まあいざ自分たちでやってみようとなると本当にそういうのが可視化されるもんなんだなあと。
自分の部署は割と上手くいっていたんで傍観していたんですが、他部署とのやり取りで「やりにくいです…」的な話が色々出てきまして、なんとかしないとなーと思っている次第です。
個人的には、ログは残るし誤解の余地は減るし後から確認しやすいし、どう考えてもチャットでのやり取りの方が楽だし有用だと思うんですけどね。
上記に加えてもう一つ難しい問題として、SNS慣れしていない人は、チャットアプリを
「自分の都合のいい時間でアクセスできるツール」ではなく、
「会社にいるのと同様、リアルタイムで反応しなくてはいけないツール」
として受け取ってしまうようなんです。
何かメッセージを入れるとめっちゃ早く反応が返ってきて、相手から反応が返ってこないと「在席されてますか?」とか催促したりする。
すぐ反応するのはまあ悪いことじゃないんですが、チャットツール上ではしょっちゅうメッセージが飛び交っているわけで、それにいちいち反応していてはいつまで経っても仕事に集中出来ない。
更に、「仕事終わりの区切りをつけにくい」という問題もあって、22時とか23時にメッセージを入れるのはやめて欲しい、といった苦情が出る始末。
これについては色々お話をして
「チャットツールは飽くまで自分のペースで確認するものである」
「勤務時間が過ぎたらチェックする義務はなく通知も切っちゃっていい」
といったルールは決めてもらったところなんですが、この辺も時代についていく為の通過儀礼みたいなものなのかなーと思いました。
ということで、「リモートワークに全く備えていなかった会社が、リモートワークを導入するにあたって起きていること」をざっと書いて参りました。
なんにせよ、この「否応なくリモートワーク」という状況は恐らくまだしばらくは継続されることになるでしょうし、「働き方改革」という題目に対してポーズだけで何もやってこなかった企業は、当面過渡期の阿鼻叫喚を経験し続けることになるんだろうなあと。
なるべくうまい具合にこの混乱を切り抜けていこうと考える次第なんです。
今日書きたいことはそれくらいです。
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【著者プロフィール】
著者名:しんざき
SE、ケーナ奏者、キャベツ太郎ソムリエ。三児の父。
レトロゲームブログ「不倒城」を2004年に開設。以下、レトロゲーム、漫画、駄菓子、育児、ダライアス外伝などについて書き綴る日々を送る。好きな敵ボスはシャコ。
ブログ:不倒城
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