ちょっとした話なんですが、先日かなり感慨深いことがありまして、その話のついでにゲームのBGMについての思い出話をさせていただければと思います。

 

しんざき家は5人家族なのですが、家族全員ゲーム好きで、皆しょっちゅうゲームを遊んでいます。

私は元々シューティングゲーマーなのですが、妻はパズルゲーム好き、長男はもっぱらSLGとRPG専門で、長女と次女は「あつまれ どうぶつの森」や「スプラトゥーン」などの任天堂系を中心に色々遊ぶ、というような守備範囲です。

 

最近、次女がPS4で「原神」を遊んでいます。次女は元々村瀬歩さんという声優が好きで、その方が演じるウェンティというキャラが気に入って始めたようです。

ただ次女、元々アクション要素が苦手でして、強そうなボスが出てきた時などは「パパ-!」と呼び出されて、その時だけ私が代理で戦ったりします。この前トワリン戦をクリアしてみせたらやたら感動されました。私自身は原神やってなかったので手探りなんですが、まあダッシュ回避と元素反応が強いのはなんとなく分かりました。

 

とはいえ、次女も最近「敵の攻撃を避けるとダメージを受けない」ということにようやく気がついたらしく、ちょっとずつ自分でも戦えるようになってきた模様です。良いことだと思います。

 

で、先日もパパ召喚魔法が使われたので、また中ボスでも出てきたのかなと思ったら、意外なことに「パパこの曲聴いてみて!すごいいい曲だから!」と言われまして。PS4の前に座って、しばらく原神のBGMを聴かせてもらったんですよ。

モンド城の夜間のBGMだったと思うんですけど、ピアノの出だしが綺麗な曲で、「しばらく戦ってから、帰ってきてこの曲聴くのほっとするの!」とのこと。「いい曲だなー」と言ったら嬉しそうに「ねー!ピアノで弾いてみたい!」って言ってました。

 

私、この時、実はぶわーっと色んなことを思い出して、軽く泣きそうになってたんです。

何故かって、「親をゲーム機の前に連れてきて、ゲームのBGMを聴かせる」って、昔私もちょうど同じことを、それも何度もやってたんですよね。

 

今でも覚えているのが、「信長の野望 戦国群雄伝」。

信長の野望シリーズって多分皆さんご存知だと思うんですが、そのファミコンにおける二作目です。

 

このゲーム、菅野よう子さんと山本光男さんがBGMを担当されているんですが、特にメインBGMである「時の調べ」って曲がめちゃくちゃいい曲で、遊んでる時にもの凄く感動したんですよ。

ゲーム本編ももちろん面白いんですが、このBGMずっと聴いてるだけでも夢中になるくらいハマっちゃったんです。

で、当時、私も「お母さーん!!」って母を呼んできて、しばらく聴かせたんです。

(編集部注:再生リスト

 

当時、母がどう感じていたのかな、どんな感想をもったのかな、というのは、正直ちょっと分かりません。

現在のしんざき家と違って、当時の私の家では、両親は全くゲームを遊びませんでした。

まあ、今ほどゲームが一般的な趣味ではなかった時代なので無理もないんですが、まるで知らないコンテンツから流れる電子音を、子どもから「いい曲でしょ!」といきなり聴かされて、恐らく戸惑ったんじゃないかなあ、というのは想像できます。

 

ゲームBGMというものは、少なくとも当時は、「ゲーム体験」とワンセット、不可分のコンテンツでした。

今でこそ、ゲームBGMのサントラが出るのは一般的なことになりましたが、少なくとも80年~90年代くらいにかけて、「ゲームBGMそのものを楽しむ」というのは、一般的な趣味とは言えませんでした。飽くまで「ゲームを彩るコンテンツ」だったわけです。

 

ファミコン音源そのままのサントラが出る、というのも珍しいことで、当時はゲームミュージックのサントラが出るにしても、何かしらのアレンジ盤として発売されるのが専らだったと記憶しています。FF3も、DQ3もそうでした。

細野晴臣さんの「ビデオ・ゲーム・ミュージック」などの例外もあるものの、オリジナル音源のサントラがある程度一般的になったのって、(少なくともコンシューマーでは)SFCが発売されてしばらく経ってからのことじゃなかったでしょうか。

 

それでも、恐らく母も、戸惑いながらも嫌がりはしなかったのでしょう。その後も、主にファミコンで、私は色んな曲に感動して、その度「ねえ、ちょっとこれ聴いてみて!」と親を呼んできては、BGMを聴かせていました。

 

例えば、上記の光栄で言うと、「ロイヤルブラッド」や「大航海時代」。特に「大航海時代」では、南洋のBGM「喜望峰でダンス」が、これまた菅野よう子さんの手による凄まじい名曲でして、曲が流れる状態でメニューを開いてゲームを止めて、冗談抜きでずーっとこの曲流したりしてたんですよ。

軽快なメロディもさることながら、一瞬メインメロディが途切れて三角波とパーカスの音だけになるところが滅茶苦茶好き。ゲーム中では、スタート当初は地中海周辺から冒険が始まるんですが、初めてアフリカ以南に遠出した時この曲が流れて、「遠くまで来たんだなあ」という感慨も相まって、本当に大好きな曲になりました。

 

タイトーのRPGで「ミネルバトン・サーガ」というゲームがありまして、そのフィールドの曲もお気に入り中のお気に入りでした。

明るく軽快でありながらどこか寂しい雰囲気もある名曲で、道を歩いていると敵が出ないというゲームの特徴もあいまって、これまたずーっと流しては一緒に口ずさんだりしておりました。

 

スクウェアで言うと、当然FFも大好きだったんですが、ファミコンの「半熟英雄」のBGMも印象的でした。

このゲーム、今でいうリアルタイムストラテジーなんですが、ゲーム中の四季ごとにBGMが変わりまして、その中でも特に秋のメロディが、透明感がありながらも印象的で、いくら聴いても飽きない名曲だったんですよ。

 

「迷宮組曲」との出会いも忘れられません。このゲーム、各ステージの曲も滅茶苦茶よくて、特に井戸のテーマはファミコン全体を見回しても屈指の名曲だと思うんですが、「楽器箱をとるとボーナスステージに行けて、楽器を集めるごとに鳴る楽器が増えていく」というギミックが本当に独創的かつ印象的で、全楽器を初めて集めた時は息が止まるかと思うくらい感動したんですよ。

この時も親を呼んできて聴かせたんですが、演奏時間が短くてすぐに終わってしまい、もう一度楽器箱を集めるのに散々苦労した記憶もあります。楽器箱を集める度に呼び出されてくれた母も、よくまあ付き合ってくれたなーと思います。

 

メタルマックス。ドラクエ3。キャプテン翼2。ソロモンの鍵。ハイドライド・スペシャル。ファルシオン。悪魔城ドラキュラ。テラクレスタ。ロックマン。新・鬼ヶ島。探偵神宮寺三郎新宿中央公園殺人事件。MOTHER。ダブルドラゴン。くにおくんの時代劇だよ全員集合。ファザナドゥ。キングオブキングス。ザナック。ジョイメカファイト。

とても挙げ切れません。たくさん遊びました。たくさん流しましたし、たくさん聴きました。全部名作、名曲揃いでした。

 

当時はテレビにRFスイッチでファミコンをつなげて、2chでゲームやってたんで、ずっとテレビが占領されて困った時期もあったんじゃないでしょうか。

とはいえ、ちょうど私も小学校高学年から中学校に上がったくらいで、親と喋る機会も少なくなっていた中、この「ゲームの曲を聴いてもらう」というのは、数少ない親とのやり取りの一つでもありました。

このチャンネルがスポイルされなかったのは、その後の私の人格形成的には、かなり大きなことだったのではないかと思います。

 

そのずっと後、私はケーナという楽器と出会い、自分で演奏をするようにもなるのですが、その動機の一つは「ゲーム音楽を自分で演奏したい」ということでした。ゲーム音楽演奏の団体にも混ぜていただき、色んな人と会って、色んな曲を演奏しました。その点、ゲーム音楽を好きであり続けたというのは、冗談抜きで私の人生を変える重要な契機でもありました。

 

次女から「この曲いいでしょ!」と言われた時、私の頭に浮かんでいたのは、上のような話でした。

もちろん、昔と今では全く環境が違いますし、コンテンツの楽しみ方もずっと多様化しています。ゲームBGMというのは、たくさん楽しめる音楽コンテンツの一つであって、それが特別である必要はありません。しんざき家の子どもたちも、色んなコンテンツに触れて、その中で「何が好き」を取捨選択していくのだと思います。

 

ただ、私が昔からやってきた、また次女も今まさにやっているような、

「良いと思ったコンテンツを他人に勧める、共有する」

「自分でもコンテンツを作りたい、表現したいと思う」

という気持ちはとても大事ですし、それで人生が変わっても全くおかしくないくらいのパワーを持った要素でもあります。

 

親としては、子どもたちが「良い」を共有してくれるのはとても嬉しいことですし、今後もお勧めし続けてくれると嬉しいなあ、と。お勧めしてくれる限りは無理のない範囲で付き合っていきたいと。

そんな風に思うわけなのです。

 

今日書きたいことはそれくらいです。

 

 

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システム開発やITコンサルティングを経て、
外資系製薬企業で15年以上のITビジネスパートナーとして人事からコマーシャル、 メディカルなど製薬企業の様々な分野のプロジェクトに携わる。
現在はネクセラファーマ株式会社で、システムだけではなく、企業風土改革や業務改善をリードし、
日本発グローバルバイオ製薬企業にむけて、同社の成長基盤の構築に尽力している。

岡田 雄太(ワークワンダース株式会社 CTO)
野村総合研究所に新卒入社後、証券総合バックオフィスシステムやオンライントレードシステムなどの開発に従事。
その後、8 Securities(現SoFi Hong Kong)へ出向し、日本人唯一のエンジニアとして国際的なプロジェクトに携わる。
BOOSTRYでは信託銀行向けSaaSの立ち上げと成長を牽引。
WiseVineではCTOとして開発組織を30名規模に拡大し、プロダクト開発を推進。
2025年4月よりワークワンダース株式会社CTOに就任。AI活用を中心とした開発支援をリードする。


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(2026/01/19更新)

 

 

【著者プロフィール】

著者名:しんざき

SE、ケーナ奏者、キャベツ太郎ソムリエ。三児の父。

レトロゲームブログ「不倒城」を2004年に開設。以下、レトロゲーム、漫画、駄菓子、育児、ダライアス外伝などについて書き綴る日々を送る。好きな敵ボスはシャコ。

ブログ:不倒城

Photo:P. L.