こんにちは。ソリマチ株式会社「会計王」シリーズのカスタマーサポート担当の山内と申します。
今日は、ソフトウェアのサポートセンターの内情について、少しお話をしたいと思います。
電話のサポートセンター、というとどういうイメージをお持ちでしょうか。
私の友人からはいつも、「きつくないの?」とか「クレームとか厳しくない?」と聞かれます。
正直に言います。私も入社前はそういうイメージを持っていました。ですが、今はきついどころか「奥深く、極めがいのある仕事」と考えています。
特に誇張しているわけではありません。素直にそう思います。
なぜそう言えるのでしょう。
話は7年前、私が高校生の時に遡ります。
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高校生の時、新潟県の下越にある新発田(しばた、と読みます)出身の私は、双子の兄の影響を受け、野球にすっかり熱中していました。
そこで「野球部のマネジャーをやりたい!」と思い、一念発起して勉強し、地元では強豪校であり、甲子園の出場経験もある新発田農業高校に入りました。
ところが入ってみると、強豪校だけあって、マネジャー志望の子がたくさんいるんです。
普通は野球部にマネジャーは1,2人なのですが、私のときは6人もいました。ボーッとしていると「仕事がない」なんていう状態になります。
ですから「先回りして、部員のニーズに気づく」を実践すること。
これが一番重要なことでした。
練習が終わりそうなときには、飲み物を作って待機したり、部員と仲良くして「これやって、あれやって」という頼み事を積極的に引き受けたりもしました。とにかく練習が多いので「夏休みが2日しかない」という状態で、厳しい部活でしたが、今思えば、この時の体験がとても仕事に生きていると思います。
高校を卒業して、私は専門学校の「アナウンス科」に進みました。
実はしばしば、野球場で大会のアナウンスをしていたので、それが面白い、と思ったからです。
地元のラジオ局でアナウンスの練習をさせてもらい、そこで声の勉強をしました。一つ大きな発見だったのは、先生から「口の開け方」よりも「表情」に気を配りなさい、と言われたことです。
声の出し方を勉強することは、実は表情を勉強することでもありました。
実はこれも、現在の仕事に生きています。
ここまで来ると、私も自分の強み、あるいは希望、と言ったものが少しずつ分かってくるようになりました。
つまり、私の強みは「人の世話をすること」と「声を出すこと」の2つです。
そこで私が見つけたのが、「カスタマーサポート」の仕事でした。
しみじみ思いますが、早いうちから「キャリア」の方向性を見つけることができたことは、とても幸運なことだと思っています。
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本質的に、カスタマーサポートの仕事は、「先回り」です。
つまり、お客様が電話で語る事象から、何が起きているかを推測し、適切な解を先読みして素早く示すことが求められます。
例えばこんな具合です。
「ソフトを社内で共有して使いたいんだけど、設定できないんだけど」
というお問い合わせをいただいたとします。
その時点で10個くらいの解決策が思い浮かば無くてはなりません。記憶を辿り、データベースをあたり、その状態から、利用の状況、画面遷移などをお聞きし、当たりをつけてお客様に「こうしてください」とお願いします。
これが早ければ早いほど、よいカスタマーサポート、と言えます。
もちろんそれだけではありません。
ソフトウェアのインストールなどは少し時間もかかりますので、お客様をただお待たせするのも良くありません。
その間にお客様が他に疑問に思われている点や、ソフトウェアでやりたいことなどをお聞きして、待ち時間を作らない工夫をしています。
こういったことは「営業」のような側面もあり、非常に知的で面白い仕事であるといえるのではないかと思います。
繰り返しますが、トラブルシューティングは、非常に面白い仕事の一つと断言できます。
ただ逆に、対面ではない分お客様もこちらの声のトーンにはかなり敏感です。
例えば、今でもはっきり覚えている仕事が一つあります。
それは、私がカスタマーサポートに配属されて最初に受けた電話で、以前からよくご利用いただいている方へのサポートでした。
お客様は開口一番
「新人さん?」
と私に言いました。
「わかっちゃうんだ……」と、落ち込みましたが、とてもいい学びとなりました。「声よりも表情に気を配る」の鉄則を忘れていたのです。その時の私は、プロの表情ではありませんでした。
現在、サポートセンターには多くのオペレーターが働いています。
長い方ではもう15年以上、カスタマーサポートの仕事をしており、誇りを持って働いている方も多いと思います。
とかくITの世界では、技術者がクローズアップされることが多いですが、実はお客様が使い始めた後のサポートも、重要なのではないでしょうか。
サポートの奥深さを日々噛み締め、これからも楽しく働いていこうと思います。
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