数々の「仕事のできる人たち」は、ほぼ例外なく努力をしていた。

無論、努力をしたからといって成功するわけではない。だが、努力なくして成功はない。努力は成功のための前提条件であり、要件である。

だが、「努力が苦手」という人は少なからずいる。頑張れない、続けられない、「どうしたら努力できるか?」と悩む方も大勢いるだろう。

 

私は、数々のコンサルティングの現場で数多くの「努力できる人」と「努力できない人」を見聞きし、そして、両者は一体何が違うのかということに強い関心を持った。

その結果、努力できる人とできない人は、「能力」が異なるのではなく「考え方」が異なるのだという結論に至った。

実際、能力の高低にかかわらず、努力を続ける人達がおり、現場ではそのような人たちが結果を出していた。

 

では、その「考え方」のちがいはどこにあるのか。それは大別すると6つある。

 

1.努力とは、精神論でなく、方法論である

努力をする人々は、「きついことを何とかしてこなそう」とするのではなく、「どうやって楽に継続するか」を考える。良い意味で、自分を信用していないので、努力を仕組み化する。

例えば、「家に帰らず、会社帰りに勉強する」など、継続できるためのルーチンを作る。

 

2.努力とは、才能でなく、環境に依存する

努力を出来る才能、と言う方がいるが、努力できる人たちは「才能」といった眼に見えないものを当てにしない。代わりに、目に見える「環境」を何とかして努力ができるようにしてしまう。

勉強しやすい環境、継続しやすい環境、心地よい環境を自ら作り出す。

 

3.努力とは、結果でなく、過程である

努力できる人たちは、結果よりも過程を重視する。「どうせ勝てないからやらない」「今から一流になるのは難しいからやらない」とは言わない。

「勝てるようになるかどうかは分からないが、そこに至るまでの過程が大事」あるいは、「一流を目指す姿勢が重要」と言う。

 

4.努力とは、楽しむものではなく、単なる習慣である

努力をし続けている人たちに聞くと、ほぼ例外なく「キツくて嫌になる」と述べる。「では、なぜ続けているのですか?」と彼らに聞くと、彼らは決まって「習慣だから、やらないと気持ちが悪い」という。

努力をし続けている大半の人は楽しんでいるわけではなく、いつものことをしているだけである。

 

5.努力とは、達成感ではなく、学習感である。

達成感を味わうために努力している、という方も中にはいるが、実際にそれよりはるかに多い人が感じているのは、「今日はこれを学んだ」という学習感である。

大抵の場合、努力は成果と直接には結びつかないため達成感は味わいにくい。

むしろ自分の中に何が得られたのかを重視するほうが、努力するにあたっては有益である。

 

6.努力とは、信仰である。

努力をしたほうが良いかどうかは、本質的には誰にもわからない。報われる保証もないし、結果がでるという客観的な証明もできない。

だが、「努力をする人」は、「努力をすることの価値」を信じている。それは一種の信仰であり、証明を必要としないものである。

 

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松原 亮 氏(株式会社TOKIUM 取締役)
東京大学経済学部卒業後、ドイツ証券に入社し投資銀行業務に従事。
2020年に株式会社TOKIUMに参画し、当時新規事業だった請求書受領クラウド「TOKIUMインボイス」の立ち上げを担当。
2021年にはビジネス本部長、2022年より取締役に就任し、経費精算・請求書処理といったバックオフィスDX領域を牽引。
業務効率化・ペーパーレス化の分野で多くの企業の課題解決に携わってきた実績を持つ。

安達 裕哉 氏(ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO)
Deloitteで大手企業向けの業務改善コンサルティングに従事した後、監査法人トーマツにて中小企業向け支援部門を立ち上げ、
大阪・東京両支社で支社長を歴任。2013年にティネクト株式会社を設立し、ビジネスメディア「Books&Apps」を運営。
2023年には生成AIに特化した新会社「ワークワンダース株式会社」を設立。生成AI導入支援・生成AI活用研修・AIメディア制作などを展開。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計71万部を突破し、2023年・2024年と2年連続でビジネス書年間1位(トーハン/日販調べ)を記録。


日時:
2025/5/16(金) 15:00-16:00

参加費:無料  定員:50名
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。


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(2025/5/8更新)

 

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