こんにちは。ソリマチ株式会社、総務部の岩木です。現在、働きながら一歳半の息子を育てています。
就活シーズンですから、今回は、これから働く若い方々に少しでも参考になればと思い、
今回は「仕事選び」について少し書かせていただこうと思います。
一社目は「社長の情熱」に打たれた
学生時代に美術部だった私が新卒で入社した会社は「菓子屋のベンチャー企業」でした。
多くの方が戸惑うのではないかと思いますが、就職活動は大学3年の終わり頃に突然始まり、自分がどのような職業が合うのかもよくわからないまま競争に投げ込まれるのだと思います。
当たり前ですが、社会人として働いたことがなければ、「仕事」をよく理解することはできません。また、当時はwebなどの情報も少なく、会社の雰囲気は入社するまで全くわかりませんでした。
ですから、一社目の会社は、就活の際の人事や会社の代表者のイメージで入社する会社を決めました。
様々な会社を回り、会社の説明を聞いた結果、ある会社説明会で出会った菓子会社の社長さんが熱く夢を語っていて、「バリバリと働こう」と思っていた当時の私はとても良いことをおっしゃっているように感じたのです。
業界、職種、休日、ボーナスの有無等、全く考えず、良く言えば熱意の塊でした。
そして入社が無事決まり、仕事が始まりました。
私はあんこを炊くといった下ごしらえのようなことから、品質管理、店頭での販売など、ゼロから全てをやらせてもらえました。
また、若い会社だったため、お店のオペレーションも自分の手探り状態で探っていくような感じで、常に少ない人数で回さざるを得ず、休日が潰れることも多々ありました。
ですが、自ら望んで入った会社だったので、仕事は嫌いではなかったですし、むしろ楽しかったと言っていいと思います。
ただ、入社前には思ってもみなかったギャップがありました。
それは、長く働くにつれ見えてきた、「経営者」と「従業員」の意識のギャップです。
社長は夢を語りたいのに、現場の従業員は「もっと現実を見なよ」といいます。
社長は「ボーナスを支給」するために奔走していますが、従業員は「当たり前だろ」と言います。
しばしば社長は、社員をホテルの食事などに招待し、「質の良い世界に身をおくこと」や「一流の雰囲気」を体感させることに心を砕いていましたが、一方で従業員の中には「休ませてくれ」という人もいます。
どちらの視点も正しいのですが、会社においてはたくさんのすれ違いが生まれるのです。こういった状況を見て「経営者の孤独」と「従業員の視点」の両方学べたことは、とても私の身になりました。
こうして、とても勉強になる職場ではあったのですが、結局3年弱で辞めることを決意しました。
「バリバリ働きたい」という夢はかないましたが、小売業なので、非常に忙しい上、「連休」「週休二日」がなく、もうすこしスローダウンした人生をおくりたかったからです。
二社目は「職種」で選んだ
そこで、次は「事務職」になりたいと思い、ある投資会社の事務員募集に応募しました。
二社目は「職種」で選んだのです。
ただ、やはりこの会社でも、私はまた入社前と後のギャップを感じました。(もう驚きませんでしたが)
営業会社の雰囲気をご存知の方は共感していただけると思いますが、営業のフロアに行くと、そこはまさに戦場でした。
毎日何百、何千という電話営業がなされており、中には「周りがうるさい」という理由で、机の下で電話してる人がいたりして、とにかく「営業とはこんなに激しい仕事なのか」と、びっくりした記憶があります。
そして、ご想像の通り、「数字が全て」というカルチャーですので、その人の性格や人格はあまり問われません。
中には「あまり仲良くできそうにないけれど、仕事だけはメチャメチャできる人」や、「クラブのホステスへのプレゼントを事務員に買いに行かせる人」、果ては「ネットサーフィンをしすぎてパソコンを壊す人」
など、学生のときには想像もつかない変わった人がたくさんいました。
とはいえ、私は営業部員ではなかったので、確かに休日などはしっかり取れて安定的な職場であり、私の望みは叶ったともいえます。
ですが、「仕事がヒマすぎた」のと、会社の業績が不振になったことから、私は二社目の会社も、早期退職制度を利用して辞めました。
三社目は「自己分析」をした上で、価値観で選んだ
この二社の経験から、私は次に入る会社を真剣に考えるようになりました。
「なにが私の望みだろう」
「どんな会社が私にあっているのだろう」
「どんな仕事がうまくできるだろう」
三社目はきちんと自己分析した上で、「やりがいのある仕事ができて、本当に長く勤められる会社に行きたい」と、私は思っていました。
そんな中、転職サイトを見ていて偶然に知ったのが今の会社でした。
「営業事務」を未経験者でも募集していたので、「接客」と「事務」の経験が生き、それなりの規模があって、長く勤められそうだ、と思いました。
業界、会社の安定性やボーナスの有無も調べました。
そうです、自己分析やら、業界の調査やら、会社の業績のチェックやら、これが真の意味で、私の「就職活動」だったのです。
余談ですが、こういった私自身の経験から、私は無責任に学生にベンチャーへの就職を勧めることはしません。
「入ってみなければわからない」のは事実なのですが、私が体験したように、ベンチャーは、普通の会社で「あって当然」と言うものがなかったり、常識が自分とは大きく違う人がたくさんいます。
その覚悟がある学生の方には、ベンチャーは、とても良い職場であるのは間違いないのですが……。
私はこうして、今の会社のインフォメーションセンターで働くことになりました。
お客様からの要望を電話で受ける仕事なのですが、初めて出社した時から、結構忙しかったのを覚えています。
(あとで知ったのですが、繁忙期でした)
しかし、前職で「ヒマ」の辛さを知っていた私には、とても心地よく、また充実感もありました。
その後結婚し、産休育休を取得した後、総務にて短時間勤務で働いています。
復帰してまず感じたのは、部署や仕事内容が違っても同じ会社で継続して働けることはとても仕事がしやすい、ということでした。
総務では様々な方とやり取りをしますが、前の部署で知っている方も多く、仕事の流れがわかっているからこそ気付くことも多いです。
前線に立って仕事をしていただいている皆さんを支えるため「働きやすい職場」を作ることが今の私の仕事の成果です。
息子は保育園に入ると毎月のように病気にかかってますが、総務部の仲間の理解とサポートにも恵まれ、仕事を続けることができています。
学生の皆さんは、「どんな会社に入ったら良いのか?」と大変迷っていることでしょう。
でも、どんな会社にも良いところと、あわないところがあり、100%完璧な会社はありません。
大事なのはその条件でひとまず頑張ってみること、自分を変えること、そして、頑張っても合わないと感じたときには、きちんと「自分の価値観」を見つめた上で転職も選択肢に入れること。
この柔軟性が大事なのではないかと思います。
私はソリマチでもう10年近く働いています。
そういう意味では、私にとても合っている職場であり、それと出会えた私は幸運だったのだと言えると思います。
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