諦めない人は、色々とヤバい。

何がヤバいのか。

 

1.すごい失敗する。

知人にもう2回ほど会社を潰している人がいる。最初は学生の斡旋、2回めはweb制作、そして今回で3回目、webサービス事業での起業だ。「なぜそんなにまでして起業するのか」と聞くと、「成功したいから」言った。

未だに彼の会社が大きく成長する気配はない。だが「もう諦めたら」と周りに言われても、彼は全く諦めない。「最近ようやく少しずつやり方がわかってきた」と彼はいう。

毎日、自社のための開発をする一方で、日銭を稼ぐために他社のオフィスに常駐し、その手伝いをする。おそらく、彼の1日の労働時間は13時間から14時間位だろう。

「なんでそこまで」と聞いても、「好きでやってるんだから、いいんだよ。いつか成功するかもしれないし、やってみなくちゃわからない」と言う。

ヤバい。

 

 

2.すごい楽観的

もともと不動産営業をやっており、今は企業向けの研修の営業をしている彼は、多少のことではメゲない。口癖は「まあ、なんとかなるっしょ」である。

彼の信条は「断られてからが営業の始まり」だ。お客さんからすれば迷惑きわまる話なのかもしれないが、なにせ彼は人懐っこいタイプで、とにかくお客さんのところへ足繁く通う。

相手が男性であっても誕生日は絶対に忘れず、女性の担当者にはちょっとした贈り物をしたりと、お客さんを商品ではなく、彼の日常的な接待で喜ばす。

「そんなことやって意味があるの?」と聞くと、「もちろん、絶対に意味がある。営業っていうのは、人対人だから」といつも楽観的だ。

彼は非常に辛抱強く、「2年前のお客さんから、ようやく受注出来たよ」「受注まで3年かかった」ということをよく言っている。「半年に1回でもお客さんところに顔を出せば、絶対にいずれは仕事がもらえる」とも言う。

ヤバい。

 

 

3.すごい執念

「何としてもアプリを作ってみたかった」という60近くのオッサンがいる。だが彼は全くのコンピュータの素人。パソコンの操作ですら怪しいものだった。

彼がアプリを作ろうと思ったきっかけは、娘さんからプレゼントされたスマートフォン。使い方がわからず、持て余し気味だったが、娘さんの結婚相手がエンジニアだったこともあり、アプリの面白さに開眼。

「これって自分で作れますよ」と娘婿から聞いたことから「なんとかして自分で作ってみたい」という話になった。

コーディングのコの字もわからない状態から、まずはパソコンに開発ツールをインストールするところから始まり、辛抱強くプログラミングを身につけた。

普通であればこの辺りで諦めてしまうものだが、娘婿が実家を訪問するたびに質問攻めにし、ついにはアプリを完成させた。と言っても簡単な計算機程度のアプリではある。

現在も「もっと高度なものを作りたい」「もっと面白いものを作りたい」と、今では様々な勉強会にも顔を出し、半年にひとつくらいアプリを出し続けている。

つい先日は「この前、初めてアプリが売れたんですよ」と嬉しそうに語ってくれた。

ヤバい。

 

 

4.すごい行動力

「普通の人と結婚したい」という女性が多いという話をよく耳にする。そして、彼女も例外ではない。だが「普通の人と〜」という人ほど、条件の厳しい人はいない。

婚活パーティはもちろん、出会い系サイト、知人の紹介、親からの見合いの紹介などあらゆる手段を使っているが、「普通の人と出会えない」という。

「高望みしすぎ」と諌める友人もいるそうだが、彼女は諦めない。

「年収とか別に高くなくていいし、かっこ良くなくてもいい。けど、「ピンと感じる相手」が見つかるまで頑張る」と彼女は言う。最近では「外国人との出会い」に目を向け、外国語を習い始めたらしいが、本当に意味があるのかは定かではない。

その他にも「趣味はいろいろな人と出会える」と、スポーツイベントへの参加、フットサル、登山、料理教室などにも顔を出す。

行動力ヤバい。

 

 

5.すごい楽しそう

結果が出なくても、とんでもない苦労をしても、運が悪くても、皆、楽しそうに生きている。

楽しそうでヤバい。

結局「成功」に目が行きがちだが、「諦めずに続けられる」というだけで、十分価値があることなのではないか、と最近では思う。

 

 

【安達が東京都主催のイベントに登壇します】

ティネクト代表・安達裕哉が、“成長企業がなぜ投資を避けないのか”をテーマに東京都中小企業サイバーセキュリティ啓発事業のイベントに登壇します。借金=仕入れという視点、そしてセキュリティやDXを“利益を生む投資”とする考え方が学べます。


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▶ お申し込みはこちら(東京都サイト)


ティネクト代表の安達裕哉が東京都中小企業サイバーセキュリティ啓発事業のイベントに登壇します。
ティネクトでは現在、生成AIやマーケティング事業に力を入れていますが、今回はその事業への「投資」という観点でお話しします。
経営に関わる全ての方にお役に立つ内容となっておりますでの、ぜひご参加ください。東京都主催ですが、ウェビナー形式ですので全国どこからでもご参加できます。

<2025年7月14日実施予定>

投資と会社の成長を考えよう|成長企業が“投資”を避けない理由とは

借金はコストではなく、未来への仕入れ—— 「直接利益を生まない」とされがちな分野にも、真の成長要素が潜んでいます。

【セミナー内容】
1. 投資しなければ成長できない
・借金(金利)は無意味なコストではなく、仕入れである

2. 無借金経営は安全ではなく危険 機会損失と同義
・商売の基本は、「見返りのある経営資源に投資」すること
・1%の金利でお金を仕入れ、5%の利益を上げるのが成長戦略の基本
・金利を無意味なコストと考えるのは「直接利益を生まない」と誤解されているため
・同様の理由で、DXやサイバーセキュリティは後回しにされる

3. サイバーセキュリティは「利益を生む投資」である
・直接利益を生まないと誤解されがちだが、売上に貢献する要素は多数(例:広告、ブランディング)
・大企業・行政との取引には「セキュリティ対策」が必須
・リスク管理の観点からも、「保険」よりも遥かにコストパフォーマンスが良い
・経営者のマインドセットとして、投資=成長のための手段
・サイバーセキュリティ対策は攻守ともに利益を生む手段と考えよう

【登壇者紹介】

安達 裕哉(あだち・ゆうや)
ティネクト株式会社 代表取締役/ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO
Deloitteにてコンサルティング業務に従事後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサル部門立ち上げに参画。大阪・東京支社長を経て、2013年にティネクト株式会社を設立。
ビジネスメディア「Books&Apps」運営。2023年には生成AIコンサルティングの「ワークワンダース株式会社」も設立。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計82万部突破。2023年・2024年と2年連続で“日本一売れたビジネス書”に(トーハン/日販調べ)。
日時:
2025/7/14(月) 16:30-18:00

参加費:無料
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。


お申込み・詳細
お申し込みはこちら東京都令和7年度中小企業サイバーセキュリティ啓発事業「経営者向け特別セミナー兼事業説明会フォーム」よりお申込みください

(2025/6/2更新)

 

 

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