また、やってしまいました・・・。教材を売り込みに来た営業担当者への熱い学校紹介!
言わば、校長のトップ営業。
公立と違い、私立学校は生徒や保護者に選ばれてこそナンボです。入学生が集まらなければ、存続さえ危うくなります。そのため、できるだけ多くの方に学校の中身をキチンと伝え、その魅力を知っていただくことが大切です。
オープンスクールや学校説明会の開催、各種情報誌への寄稿など、さまざまなチャンネルを使ってその機会を増やし、最近ではSNSを活用することも当たり前になってきました。
ですが、やはり教員が直接出会い、相手と対面して話す機会を持つことが何よりものチャンス。それが一般教員ではなく、担当部長や教頭など役付きであれば影響力が大きくなり、校長だと最強です。
そんなわけで、ご挨拶程度の場合を除き、許す限りお時間をいただき、お話しさせていただくことにしています。
先日も、イベントで名刺交換をさせていただいたデザイン会社の方が来られた際、気がつけば1時間40分ほどご一緒させていただきました。
まずは向こうが、自社の紹介を・・・ということで話し始めました。当然です。
とてもわかりやすく、提案コンテンツの強みはどこにあるかについて、過去に手がけた作品(成果物)を例に、コンパクトに説明していきます。
もちろん、納得することばかり。
で、それらについて今度は私が、例えば印刷物なら、動画なら・・・と、本校の事例について具体例を示しながら話をふくらませていきました。
あわせて、学校が今どんなことをやっているか、これからどうしていきたいのかについて、他の企業との協働事例を挙げながら、ワクワク感を持って語りました。
すると、どうでしょう。それがどうやってカタチになったのか、その経緯も含めて「コラボの肝」を話し出すと、俄然、相手の姿勢が変わってきます。
ここからが本当の意味の「対話」の時間。
お互いにとって、単なる表面上の「営業」ではなく、今後、どのようなカタチで新たなものを生み出せるかを考えていく対話の始まりです。
そう! 大切なのは、このあとの時間。出会った意味があるのは、この部分です。どんなふうに話が進むかは未知数ですが、必ずその種は生まれます。
そして、それが現実のものとして姿を現していく・・・。
すぐにコラボできなくても、数か月後、1年後・・・。なかには数年後に次の展開がくることだってあります。
話は飛びますが、実は一昨日、そんな1本の電話が学校にかかってきました。そして、今月末、京都で会うことになりました。
電話のあと、すぐにメールをいただき、「以前から先生とコンタクトを取りたいと考えておりまして、先生がスピーカーとして登壇するワークショップや研修に行ってみて、話ができるようならしてみよう・・・と思い始めた矢先でした。
今回、思い切って学校に連絡させていただきました。積もる話は山ほどございますが、ようやく先生までたどり着けた・・・というのが実感です!」と。
その方と出会ったのは数年前、群馬県でした。今は沖縄におられるとのことですが、わざわざこちらまで会いに来てくださいます。
どんな展開になるのか、もう、ワクワクです!
いままで出会わせていただいた方々・・・。校長室はもちろん、いろいろなところで熱いトークを交わした皆さんなら、たぶんこの感覚はわかっていただけると思います。
事実、こんな時間を経てカタチになり、お互いにステキなコラボ事例として、得がたい経験と新しい学びを共有させていただいたことがいくつもあります。
せっかくのご縁。単なる営業で終わらせるのでは意味がありません。
営業は商品やサービスを「売る」のが目的ではなく、それを介してお互いがどれだけ満足できるか、その「最高の一致点を探す」のが目的なんです。
クライアントに、そんな気持ちで接してもらえるような営業するためにはどうすればいいか。
それは・・・
相手が自社の「営業」をしてくれるような営業担当者になることです。
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<プロフィール>
高校で20年間教員をした後、コミュニティFMの世界へ飛び込む。県内で2局を運営、同時にPCオンサイトサポートを個人起業。11年前、再び教育現場に戻り、「生徒が自ら学ぶ学校へ」改革を推進。4年前から現職。