今年(2017年)も『24時間テレビ40 告白~勇気を出して伝えよう~』が放送されました。
毎年話題になるマラソンも含めて、近年はとくに「感動ポルノ」なんて揶揄されることも多い番組なのですが、今年の瞬間最高視聴率は、ブルゾンちえみさんがゴールする直前の27日午後8時47分の40.5%で、番組平均視聴率は18.6%と歴代2位の高視聴率だったそうです。
僕はほとんど観ていないのですが、これだけ批判されつつも、結局は話題になり、視聴率という結果が出るのであれば、そりゃ、日本テレビもこのイベントをやめられないだろうなあ、って。
障害をもつ人に、あえて無理をさせたり、5歳の子どもに親が「血がつながっていない」ことを告白したり、芸能人が公開プロポーズをしたりと、なんというか、それって本当にやる必要があるのか?という企画が多く、マラソンだって、ランナーに過剰な負担をかけているのは明らかなわけで、ツッコミどころは満載です。
ただ、この番組のおかげで、チャリティというものが日本に定着した、という功績はあるのでしょうし、24時間テレビの全てが酷いのではなく、問題のある企画ばかりが話題になってしまう、という面もあるんですけどね。
今年の「ランナー当日発表」も含めて、近年の『24時間テレビ』は、視聴者のツッコミ待ち、というか「なんでこんなことやるんだ!と言いたい人たちに騒がれることによって、話題になることを狙っているのではないか」とも感じます。
ネットの「炎上商法」的な。
8年くらい前に読んだ、佐藤雅彦さんの『毎月新聞』という本のなかに、こんな記述がありました。
佐藤さんは、湖池屋の「ポリンキー」、「ドンタコス」や、NECの「バザールでござーる」を手がけ、プレステで『I.Q インテリジェントキューブ』を作り、作詞・プロデュースをつとめた『だんご3兄弟』は大ヒット、僕が子どもと一緒に観ている『ピタゴラスイッチ』の監修もされている、日本を代表するクリエイターです。
この『毎月新聞』は、そんな佐藤さんが、毎日新聞の夕刊で、1998年から2002年まで、月一回掲載していた「日本一小さな新聞」を集めて書籍化したものです。
故郷で独り住まいをしている高齢の母親は、テレビの野球中継をとても楽しみにしています。「この松井って子はいいよねえ」と、目を細めながら応援しています。そして、好きな番組が終わると迷いもなくテレビを消すのです。たまたま帰郷していた僕は、そんな母親のあたり前の態度にハッとしてしまいました。『面白い番組を見る』――こんなあたり前のことが僕にはできなかったのです。
テレビを消した後、静けさが戻ったお茶の間で母親は家庭菜園の里芋の出来について楽しそうに僕に話し、それがひと通り終わると今度は愛用のCDラジカセを持ってきて、大好きな美空ひばりを、これまた楽しそうに歌うのでした。
僕はそれを聴きながら、母親はメディアなんて言葉は毛頭知らないだろうけど、僕なんかより、ずっといろんなメディアを正しく楽しんでいるなあと感心しました。そして目の前にある消えているテレビの画面を見つめ、先日のやつあたりを少し恥ずかしく思うのでした。
つまらない番組を見て、時間を無駄使いしたと思っても、それは自分の責任なのです。決してテレビの責任ではありません。リモコンにはチャンネルを選ぶボタンの他に「消す」ボタンもついています。
僕達は、当然テレビを楽しむ自由を持っていますが、それと同時にテレビを消す自由も持っているのです。
テレビに「消す」ボタンがついているのは当然だと、僕はずっと思っていました。
そして、そろそろ寝なくては、とか、出かけなくちゃ、仕事にとりかからないと間に合わない、というような理由がないと、「意識的にスイッチを切る」ことって、なかったような気がします。
観たい番組が終わったあとも、あれこれチャンネルを変えたり、番組表を確認したりして、「とくに観たいわけではないけれど、いまやっている、もっともマシな番組」をつけっぱなしにすることが多いのです。
パソコンやスマートフォンでネットに繋がっていると、やるべきことは終わってしまっているのに、ツイッターをリロードしたり、Yahooニュースを眺めてしまったりして、時間を使ってしまいます。
たしかに、「テレビ番組やインターネットのコンテンツの質の劣化」を嘆くのなら、「面白くなければ、見なければいい」のですよね。
テレビやネットというのは、『24時間テレビ』や「ツッコミどころ満載の個人サイトの妄言」をバカにしながらも見ている人たち」に支えられている。
僕らはいつも言っています。
「こんなくだらない番組ばっかり作って、テレビはダメになった、日本のインターネットは、もう終わった」
本当にダメなのは、「テレビやパソコンを消すことができない自分」なのに。
「観ることを強要されている」わけではないのだから、文句を言いたくなるようなものに、わざわざ接触する必要なんてありません。
「情報」が大事だとは言うけれど、芸能人の不倫や直接面識があるわけでもない有名人の訃報を他の人より数時間早く知っても、とくにメリットはないはずです。
腹が立つだけの「炎上商法」に付き合うくらいなら、何もせずにボーっとして、脳を休めたり、昼寝でもしたほうが、ずっとマシなはずなのに。
最近、「何もしていない時間に耐えられない自分」を電車の中で発見して、怖くなることがあるんですよね。なかなか後戻りはできないだろうけど。
テレビやネットは「つい、ダラダラと見続けてしまうもの」だからこそ、「能動的にスイッチを切ること」を意識するべきなのではないかと思います。
「つまらないもの、くだらないものは見ない」というのは、悪質なコンテンツを減らすためにも有効です。
ただ、「あれこれ悩まされるよりも、つまらないものを、つまんないなーって言うのがラクだし愉しい」というのも「本音」ではあるんですよね。
製薬・バイオ企業の生成AI導入は、「試行」から「実利」を問うフェーズへと移行しています。 (2026/01/19更新)
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【登壇者】
奥田 真輔 氏
システム開発やITコンサルティングを経て、
外資系製薬企業で15年以上のITビジネスパートナーとして人事からコマーシャル、
メディカルなど製薬企業の様々な分野のプロジェクトに携わる。
現在はネクセラファーマ株式会社で、システムだけではなく、企業風土改革や業務改善をリードし、
日本発グローバルバイオ製薬企業にむけて、同社の成長基盤の構築に尽力している。
岡田 雄太(ワークワンダース株式会社 CTO)
野村総合研究所に新卒入社後、証券総合バックオフィスシステムやオンライントレードシステムなどの開発に従事。
その後、8 Securities(現SoFi Hong Kong)へ出向し、日本人唯一のエンジニアとして国際的なプロジェクトに携わる。
BOOSTRYでは信託銀行向けSaaSの立ち上げと成長を牽引。
WiseVineではCTOとして開発組織を30名規模に拡大し、プロダクト開発を推進。
2025年4月よりワークワンダース株式会社CTOに就任。AI活用を中心とした開発支援をリードする。
【お申込み・詳細】
こちらのウェビナー申込ページをご覧ください。
【著者プロフィール】
著者;fujipon
読書感想ブログ『琥珀色の戯言』、瞑想・迷走しつづけている雑記『いつか電池がきれるまで』を書きつづけている、「人生の折り返し点を過ぎたことにようやく気づいてしまった」ネット中毒の40代内科医です。
ブログ;琥珀色の戯言 / いつか電池がきれるまで
Twitter:@fujipon2
(Photo:Joe Flintham)












