今年の正月休みのあいだに、私は長く続けてきたlivedoorブログを整理した。
Googleアドセンスを停止し、すべての記事を非公開にしたのだ。
最後にlivedoorで記事を更新し、活動の場をnoteに移したのは2025年の1月。
「noteに引っ越して、一年経ったらlivedoorブログを消そう」
そう決めていた。
告知はしていない。自分の中だけで決めていたことだ。人知れず、ひっそり消えるつもりだった。
「流れの早い世の中で、もはや個人のブログは読まれなくなっている。きっと1年も経ったら、私のブログが消えたところで誰にも気づかれないだろう」
そう思っていた。
案の定、年明けに全ての記事を非公開にしても、特に誰からも反応がなかった。誰にも気づかれなかったか、なんとも思われなかったのだろう。
寂しいような気もしたが、安堵の気持ちの方が大きい。
正直に言うと、会社員として働き始め、生活の中でリアルでの人付き合いが比重を増していくにつれて、好きなように書き散らかしてきた過去のブログが重荷になってきていた。
facebookのアカウントは、先駆けて削除済みだ。
私は地方で生きているし、これからも生きていく。
田舎の小さなコミュニティで、周囲の人々と密接に関わりながら生きていかざるをえない今後の暮らしについて考えると、ここらで一度、過去を精算する必要があった。
ただ、全てを消し去りたいわけじゃない。noteに転載して、取っておきたい記事もある。
そのため、今は一度すべての記事を非公開にし、ひとつずつ読み返しながら、残すものと、残さないものを選別している。
この作業が思った以上に大変で、遅々として進まない。
私がブログを書き始めたのは2015年で、最後の更新が2025年。意識しないまま、気づけば10年ものあいだ書き続けていたのだ。
一日につき一記事はチェックしようと決めたが、量が多く、いつ終わるのか分からない。
自分の書いた記事を一から読み返していると、時代の移り変わりが見える。
「あぁ、この時にはこんなことがあったのか」「そういえば、あんなこともあったなぁ」と、当時の空気感を思い返しては、しみじみと感傷にひたっている。
私がブログを書き始めた2015年ごろは、個人が情報発信する手段の主流は、まだブログだった。様々なブログサービスが乱立しており、みなが競うように文章を書き、それをFacebookやTwitterで共有し、コメント欄でやり取りをする。
たくさんの人気ブログがあった。耳目を集めるブロガーはインフルエンサーと持て囃され、何冊もの書籍が出版された。
「ブログで稼ぐ」が流行ったのもこの頃だ。
しかし、やがて発信の中心は文字から写真へ、写真から動画へと移っていく。
YouTuberが時代の寵児になったと思ったのも束の間、次第にショート動画やライブ配信へとトレンドは移り、若者の間ではTikTokerやライバーが脚光を浴びるようになっていった。
こうした時代の流れの中で、かつて隆盛を誇った人たちは、どこへ行ったのだろう。
「イケハヤ」や「はあちゅう」といった、炎上を繰り返しながらも強い影響力を持っていた元ブロガーたちは、今でもしぶとく活動はしているようだ。
けれど、もう彼らが世間の関心を集めることはない。
私は、かつて彼らが掲げていた「脱社畜」をうたうビジネスを、かなり批判的に書いてきた。彼らの手の内を知るほどに「こんな悪党どもは私が叩き潰してくれるわ!」と息巻いていたのだ。
今振り返ると、何をそんなに怒っていたのかと不思議に思うが、当時はまだ“憤れる若さ”があったのだろう。
あの当時、イケハヤ、はあちゅう、そして彼らの取り巻きへの批判記事を書くアンチやウォッチャーは、私以外にも数えきれないほど居た。私たちが書くような批判記事にもPVが集まったのは、それがネットのエンタメだったからだ。
彼らが起こす高火力の炎上の愉快さと、それに対する苛烈な批判の痛快さとがセットになることで、ネットユーザーを熱狂させるコンテンツになっていたのである。
ネットの空を茜色に染めていた火柱も、それを眺める野次馬たちの高揚も、今や昔の話だ。
今になって思うのは、彼らのような炎上ブロガーを終わらせたのは、アンチやウォッチャーからの批判ではなく、本人たちが起こしたスラップ訴訟でもなく、時間だったということだ。
インフルエンサーには旬がある。
どんな過激な表現にも、どんな極端な思想にも、人はやがて慣れてゆき、飽きてしまい、そして新しいオモチャを探し始める。
情弱ビジネスの一種であるキラキラ起業や、スピリチュアルの流行も同じだ。
かつてキラキラ起業と呼ばれたムーブメントは、まだ消えてはいない。
けれど、そこにかつての熱狂はない。
スピリチュアルと結びついたインチキなビジネスも、教祖たちが自滅したり、方向転換したりしながら鎮静化していった。
かつて多くの女たちの心をとらえた
「自分を愛し、自分だけの機嫌をとり、自分らしくワガママに生きよう」
「嫌なことはしない。どこまでも己の欲望に忠実であれ」
「私は私。他人がなんとディスってこようと、耳を貸す必要はない」
という、一昔前は新鮮だった子宮系スピリチュアル教祖たちの主張も、珍しくもなんともなくなってしまった。
まったくと言っていいほど同じ内容を、今では教祖たちよりはるかに面白いトーク力でアレン様が喋っているし、圧倒的な迫力で、ちゃんみなが歌いあげる。
本物の才能と突き抜けた存在の前では、スピリチュアル教祖たちのささやかな人気や影響力など吹き飛ぶしかない。
だいいち、いくらアメブロで「女たちー!女性性を開花させよう!子宮の声を聞いて!」と語りかけても、もはや「カモになりそうな女たち」は字を読まないのだ。
発信手段のトレンドも、時代と共に移り変わる。
私が馴染んでいたTwitterはXに変わり、青い鳥は消えた。
そして、SNSは「誰もが無料で発信できる場」ではなくなってしまった。
サービスは有料化し、どの投稿が表示されるかはAIが決め、フォロワー数は無意味と化した。
ブログを書き、リンクをSNSで流し、フォロワーから反応が返ってくる。そして交流が生まれる。そんな循環は、もう当たり前ではない。
つまらないけれど、仕方がないことなのだ。こうした流れに違和感や失望を感じること自体が、私自身がとっくに時代遅れになっている証拠なのかもしれない。
今のところ、noteは楽しい。
広告は表示されず、コメントを通じた読者との交流もあり、かつてのSNSやブログ文化を彷彿とさせる一面がある。
私はnoteに活動の場を移したけれど、livedoorブログ時代に親しく交流していた人たちの多くは、とっくに消えてしまった。
彼ら・彼女らは時代に敗北したのではなく、成長し、変化し、卒業していったのだ。
私自身もまた、変化している。気持ちも、立場も、生き方も。
私が10年間ブログに書いてきたのは、その時々で熱くなったり、冷めたりする自分の温度だったのかもしれない。
時代は変わる。
プラットフォームも、アルゴリズムも、読者も変わる。
それでも、書くという行為だけは、形を変えながら、しぶとく生き残っていく。
私は、次の場所で、また書くだけだ。
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システム開発やITコンサルティングを経て、
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現在はネクセラファーマ株式会社で、システムだけではなく、企業風土改革や業務改善をリードし、
日本発グローバルバイオ製薬企業にむけて、同社の成長基盤の構築に尽力している。
岡田 雄太(ワークワンダース株式会社 CTO)
野村総合研究所に新卒入社後、証券総合バックオフィスシステムやオンライントレードシステムなどの開発に従事。
その後、8 Securities(現SoFi Hong Kong)へ出向し、日本人唯一のエンジニアとして国際的なプロジェクトに携わる。
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【著者プロフィール】
マダムユキ
ブロガー&ライター。
リンク:https://note.com/flat9_yuki
Twitter:@flat9_yuki
Photo by :Denny Müller





