4211977680_bbfa21b1f5_z働いてある程度経つと、リーダースキルを求められる。もちろんリーダーは天才でなくては務まらないものではなく、だれでもできる仕事だ。

しかし、リーダーと一般社員は、いわば別の仕事であって、作業者の延長にリーダーがいないのは周知のとおりである。

そのため、リーダーになりたての頃は求められる成果を勘違いしたり、スタイルを変えることができず苦労する人が多い。

 

前職では企業に向けて多くの研修を行っていたが、最も人気なのは年間を通じて管理職研修であった。リーダーとしてのスキル、マネジメントの手法を学びたいということで数多くの方が学びに来た。

だが、セミナーで得たノウハウやや本を読んで得た知識は実践しなければ身につかない。それは、どんな技術も同じである。

 

数学は自分で手を動かして問題を解かなければならない。

英語は実際に人と話さなくてはいつまでたっても身につかない。

プログラミングは、実際にソフトを作る必要がある。

ゴルフは、自分でボールを打ち、コースに出る必要がある。

 

リーダーの技術も全く同様である。テクニックや考え方は勉強する必要があるが、実践は不可欠だ。

したがって、経験の浅い新米リーダーは、大変苦労することになる。

 

 

だが、そんな状態の人でも一つだけ、スキルに関係なく必ずでき、メンバーの信頼につながる行動がある。私はそれを、ある会社のマネジャーにインタビューをした時に学んだ。

 

 

彼は、4月からマネジャーに昇格した5人の部下を率いるチームリーダーであり、責任を果たすことを会社から強く期待されていた、

 

だが、彼の経験の無さが災いし、チームは幾つもの問題を抱え込むこととなった。

 

チームの一人が顧客との接点でトラブルをおこす

チームの一人がスキル不足で悩みをかかえる

チームの一人が納期遅延

 

心配したトップがこのチームの内情をメンバーにヒアリングした。だが、チームは崩壊するどころか、トラブルによってますます結束が硬くなっていた。皆リーダーを助けようとしていた。

なぜチームはまとまりを保ったのか。

実は、リーダーは特別なことをしているわけではなかった。飲み会を設定しているわけでもなく、話を一生懸命聞いているわけでもなかった。ただ、窮地においても「機嫌が良かった」だけだった。

 

メンバーは言った。

「トラブルの報告をしても、リーダーが不愉快そうな顔をしないので相談しやすい」

「リーダーが落ち込んだり、弱音を吐いたりしないので、精神的に楽」

 

 

塩野七生氏の著作「ローマ人の物語」において、最も有能であると評されるリーダー、ユリウス・カエサルはこう評されている。

生涯を通じて彼を特徴づけたことの一つは、絶望的な状態になっても機嫌の良さを失わなかった点であった。

リーダーがなすべきことや、テクニックは数多ある。が、それよりもまず最初に必要なのはあらゆる状況において「機嫌良く振る舞う」ことなのかもしれない。

 

 

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登壇者紹介:

松原 亮 氏(株式会社TOKIUM 取締役)
東京大学経済学部卒業後、ドイツ証券に入社し投資銀行業務に従事。
2020年に株式会社TOKIUMに参画し、当時新規事業だった請求書受領クラウド「TOKIUMインボイス」の立ち上げを担当。
2021年にはビジネス本部長、2022年より取締役に就任し、経費精算・請求書処理といったバックオフィスDX領域を牽引。
業務効率化・ペーパーレス化の分野で多くの企業の課題解決に携わってきた実績を持つ。

安達 裕哉 氏(ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO)
Deloitteで大手企業向けの業務改善コンサルティングに従事した後、監査法人トーマツにて中小企業向け支援部門を立ち上げ、
大阪・東京両支社で支社長を歴任。2013年にティネクト株式会社を設立し、ビジネスメディア「Books&Apps」を運営。
2023年には生成AIに特化した新会社「ワークワンダース株式会社」を設立。生成AI導入支援・生成AI活用研修・AIメディア制作などを展開。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計71万部を突破し、2023年・2024年と2年連続でビジネス書年間1位(トーハン/日販調べ)を記録。


日時:
2025/5/16(金) 15:00-16:00

参加費:無料  定員:50名
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。


お申込み・詳細
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(2025/5/8更新)

 

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(Photo:David Spinks)