どうも、しんざきです。隙あらば風来のシレン4で浜辺の魔洞に潜り始めてしまう病気に罹患してから数年経ちます。浜辺中毒です。
長男はまだ小4なんですが、最近になって「塾に行ってみたい」と言い出しまして。しんざき奥様とも相談しつつ色々考えたんですが、折角本人がやる気出してるんだし、ということで週二日で塾に通わせ始めました。
サッカーとの二足の草鞋は結構大変そうに見えるのですが、話を聞いている限りでは「学校の勉強とは全然違ってて面白い」らしいです。
時には難しい問題に突き当たって苦労することもあるようですが、本人がやる気を出してる間は、フォローしつつ見守りたいなーと思っています。
で、最近、長男の言葉でいたく感心したことがありまして。身内褒めみたいになってしまって大変恐縮なのですが、ちょっと書き留めておきたくなりました。
仕事の後時間があったので、長男を塾に迎えに行った時の話です。
長男が通っている塾は雑居ビルの2階〜4階にあります。
2階の受付で待たせてもらっていたところ、上の方からバタバタと足音がしまして。男子数人が競争しながら駆け下りてきたんですね。
その中に長男もいまして、「こらー階段で走ったら危ないだろー」と言ったらみんな揃って「はーい!」と言ってました。最近の子たちはみんな結構礼儀正しいと思うんですんが、もしかすると塾の先生と勘違いされていたのかも知れません。
どの子も見覚えがなかったので、長男と一緒に帰る途中に聞いてみたら、
「塾友(じゅくとも)出来たんだよー」
と言いました。もう塾での友人が出来たらしいんです。
「そっか、長男は友達作るのうまいなー」
「簡単だよ」
「どうやって友達作ってるの?」
と聞いてみたら、長男、こう答えました。
「遊ぼうって言って、断られたら違う子に話しかければいいんだよ」
この単純な言葉が、私にとっては衝撃というか、大げさに言うと感嘆した言葉、でして。
これ、当たり前みたいですけど、子どもだろうが大人だろうが、出来ない人には全然出来ないことだと思ったんですよ。私にだって無理かも知れない。
・普通であれば、「誘ったけど断られた」ということ自体ショックである筈が、それを全く怖がっていない
・「断られても問題ない」という意識が出来ているので、遊びに誘うことへのハードルが凄く低い
・断られても全く気にすることなくトライ&エラーが出来ている
・断られたらすぐ諦める = しつこく誘うということがないので、結果的に相手の都合を尊重するということも出来ている
・多分、遊びに誘う子の選り好み自体していない
私が考える限り、上記全部揃ってないと、「断られたら違う子に話しかければいい」という言葉、出てこないと思うんですよね。
まず、普通であれば、「遊びに誘ったら断られた」って結構ショックだと思うんですよ。
ちょっと後ろ向きにとっちゃうと、どうしても「何でかな、自分と遊びたくないのかな」「自分のことが嫌いなのかな」とか考えてしまいますよね。そういう風に考えちゃうと、「誘って断られること」は自分へのダメージになる。
ダメージがあるかも知れない、と思うと、人間なかなか行動が出来なくなってしまう道理です。
行動が出来なくなってしまう = 回数がこなせないから、友達も作りにくいし、成功体験が積めない。ある種の悪循環になりかねない訳です。
ただ、多分長男はそういう方向に思考がいってない。「なんか都合が悪くて今は遊べないんだろうなー」くらいに考えている。だから、何の問題もなく、何のダメージもなく、「じゃあ他の子と遊べばいいや」と切り替えることが出来ている。
トライ&エラーが自然に出来ている訳で、そりゃその内「うんいいよ、遊ぼう」っていう子も出てきますよね。
長男にとっては、それで「友達作り成功」なわけです。
これ、全然子どもに限らない話だと思うんですよ。対人関係って、「試行機会」が物動く重要になってくる分野です。
言い方は悪いですが、新しい人間関係なんて「数うちゃ当たる」の世界なわけじゃないですか。気が合う人なんてそう簡単に見つかるものじゃない。気が合う仲間を作りたかったら、試行回数を増やすしかないんです。
で、ある程度人間関係が煮詰まってきた後ならともかく、そこまででもない段階で「嫌いだから断られた」なんて考える必要も本来そんなにないんですよね。
第一印象がよっぽど悪かったら別ですが、大抵の場合それは「気分」とか「単に都合が悪かったから」だったりする。確かに、気にしないで済むなら気にしない方がいい話なんです。
試行回数の増加は、そのまま経験値にもなる。色んな人とのコミュニケーションの経験を積めれば積める程、コミュニケーションのスキル自体も上がっていくのは当然です。
友達が出来たという成功体験の結果として、ますます人見知りをしなくなり、ますます友達を作るのが上手くなったりする。これ以上の良循環もなかなかありません。
多分、長男のスタンスの根源にあるのは「自己評価の高さ」なんだろうと思います。
私、子どもが生まれて10年くらいは、自分や世界を好きになる為の助走期間を作ってあげないといけない、と思ってます。
だから、その間に自分を否定されるような言葉を投げつけられないことって、多分結構重要なことだと思うんですね。そこは結構気を付けてきたつもりです。
だから、「嫌われるかも知れない」という悪いイメージがない。
「嫌われた」と思った経験自体が多分あんまりないから、言ってしまえば図々しく、「断られたのはたまたまだろう」とノーダメージで切り替えられる。さくっと諦めて次に行ける。失敗がダメージにならないで経験値を稼ぎ続けられるって、一種の無敵モードとすら言えます。
これが継続出来たら滅茶苦茶強いだろうな、と。子どもの頃、私だってそんなこと出来てなかったと思います。
一般論に落とすと、「失敗をダメージと考えない」「トライ&エラーが苦にならない」って、難しいけれど出来たらものすごーーい強みになると思うんですよ。失敗を怖がらないで幾らでも経験が積めるわけですから。ある意味チートです。
やっぱり大人になるとなかなか難しいですけどね。どうしても、失敗がダメージと結びついてしまう。その点は、私の方がむしろ長男を見習いたいと思ったわけです。頑張ります。
勿論、長男にとってはこの先色んな人間関係の変遷、時には苦労があるだろうとは思いますが。何はともあれ、今後もトライ&エラーを繰り返しつつ、良好な人間関係を築いていって欲しいなーと思った次第です。
今日書きたいことはそれくらいです。
ティネクト(Books&Apps運営会社)提供オンラインラジオ第6回目のお知らせ。

<本音オンラインラジオ MASSYS’S BAR>
第6回 地方創生×事業再生
再生現場のリアルから見えた、“経営企画”の本質とは【ご視聴方法】
ティネクト本音オンラインラジオ会員登録ページよりご登録ください。ご登録後に視聴リンクをお送りいたします。
当日はzoomによる動画視聴もしくは音声のみでも楽しめる内容となっております。
【今回のトーク概要】
- 0. オープニング(5分)
自己紹介とテーマ提示:「地方創生 × 事業再生」=「実行できる経営企画」 - 1. 事業再生の現場から(20分)
保育事業再生のリアル/行政交渉/人材難/資金繰り/制度整備の具体例 - 2. 地方創生と事業再生(10分)
再生支援は地方創生の基礎。経営の“仕組み”の欠如が疲弊を生む - 3. 一般論としての「経営企画」とは(5分)
経営戦略・KPI設計・IRなど中小企業とのギャップを解説 - 4. 中小企業における経営企画の翻訳(10分)
「当たり前を実行可能な形に翻訳する」方法論 - 5. 経営企画の三原則(5分)
数字を見える化/仕組みで回す/翻訳して実行する - 6. まとめ(5分)
経営企画は中小企業の“未来をつくる技術”
【ゲスト】
鍵政 達也(かぎまさ たつや)氏
ExePro Partner代表 経営コンサルタント
兵庫県神戸市出身。慶應義塾大学経済学部卒業。3児の父。
高校三年生まで「理系」として過ごすも、自身の理系としての将来に魅力を感じなくなり、好きだった数学で受験が可能な経済学部に進学。大学生活では飲食業のアルバイトで「商売」の面白さに気付き調理師免許を取得するまでのめり込む。
卒業後、株式会社船井総合研究所にて中小企業の経営コンサルティング業務(メインクライアントは飲食業、保育サービス業など)に従事。日本全国への出張や上海子会社でのプロジェクトマネジメントなど1年で休みが数日という日々を過ごす。
株式会社日本総合研究所(三井住友FG)に転職し、スタートアップ支援、新規事業開発支援、業務改革支援、ビジネスデューデリジェンスなどの中堅~大企業向けコンサルティング業務に従事。
その後、事業承継・再生案件において保育所運営会社の代表取締役に就任し、事業再生を行う。賞与未払いの倒産寸前の状況から4年で売上2倍・黒字化を達成。
現在は、再建企業の取締役として経営企画業務を担当する傍ら、経営コンサルタント×経営者の経験を活かして、経営の「見える化」と「やるべきごとの言語化」と実行の伴走支援を行うコンサルタントとして活動している。
【パーソナリティ】
倉増 京平(くらまし きょうへい)
ティネクト株式会社 取締役 / 株式会社ライフ&ワーク 代表取締役 / 一般社団法人インディペンデント・プロデューサーズ・ギルド 代表理事
顧客企業のデジタル領域におけるマーケティングサポートを長く手掛ける。新たなビジネスモデルの創出と事業展開に注力し、コンテンツマーケティングの分野で深い知見と経験を積む。
コロナ以降、地方企業のマーケティング支援を数多く手掛け、デジタル・トランスフォーメーションを促進する役割を果たす。2023年以降、生成AIをマーケティングの現場で実践的に活用する機会を増やし、AIとマーケティングの融合による新たな価値創造に挑戦している。
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(2025/7/14更新)
【プロフィール】
著者名:しんざき
SE、ケーナ奏者、キャベツ太郎ソムリエ。三児の父。
レトロゲームブログ「不倒城」を2004年に開設。以下、レトロゲーム、漫画、駄菓子、育児、ダライアス外伝などについて書き綴る日々を送る。好きな敵ボスはシャコ。
ブログ:不倒城
(Photo:au_tiger01)