仕事はとにかく、「質より量」と言われる。「いい仕事」を追求すると、どうしても労働時間は増えるが、芸術であろうが、ビジネスであろうが、学問であろうが、「量は常に質に勝利する」ことは、昔から言われてる。
発明王エジソンの言葉として引用される「天才は1%の閃きと99%の努力」という言葉は、実は「努力が大事」といっているのではなく、「考えるのは1%、手を動かすのが99%」と言い換えてもいいくらいだと個人的には思う。
しかし、この言葉は少し言葉足らずではないかと思う時がある。さらに、「量が質を生み出すとは限らない」という反論は常に存在する。だから、少し補足が必要だ。
実は、「質より量」に反論する人々は、このように勘違いしている
「つまらない仕事を沢山やることで、質が生み出されるなんて、ありえない」
仰るとおり、つまらない仕事を大量にやった所で、質など生み出されないし、やっている本人も不幸せである。実は、「量が質に変化する」ためには、もう一つ考えなければいけないことがある。それは
「どうしたらこの大量のつまらない仕事を、効率よく、楽しくできるか?」
ということだ。
眼の前にある仕事をこなすだけでは、「量」は「質」に転換しない。それに加えて
「量」をどのようにしたら効率よくこなせるか?
「量」をどのようにしたら楽しくできるか?
を考えることが、「質」を生み出す。
ルーチンワークの延長には、ルーチンワークしか存在しない。階段をひとつ上って、質を生み出す公式は
「質」=「量」×「楽しくやるための工夫」×「効率良くやるための工夫」
だから、丹羽宇一郎氏は「汗出せ」「もっと働け」だけではなく、それに続けて「知恵出せ」と言っているのだろうと思う。
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