仕事はとにかく、「質より量」と言われる。「いい仕事」を追求すると、どうしても労働時間は増えるが、芸術であろうが、ビジネスであろうが、学問であろうが、「量は常に質に勝利する」ことは、昔から言われてる。
発明王エジソンの言葉として引用される「天才は1%の閃きと99%の努力」という言葉は、実は「努力が大事」といっているのではなく、「考えるのは1%、手を動かすのが99%」と言い換えてもいいくらいだと個人的には思う。
しかし、この言葉は少し言葉足らずではないかと思う時がある。さらに、「量が質を生み出すとは限らない」という反論は常に存在する。だから、少し補足が必要だ。
実は、「質より量」に反論する人々は、このように勘違いしている
「つまらない仕事を沢山やることで、質が生み出されるなんて、ありえない」
仰るとおり、つまらない仕事を大量にやった所で、質など生み出されないし、やっている本人も不幸せである。実は、「量が質に変化する」ためには、もう一つ考えなければいけないことがある。それは
「どうしたらこの大量のつまらない仕事を、効率よく、楽しくできるか?」
ということだ。
眼の前にある仕事をこなすだけでは、「量」は「質」に転換しない。それに加えて
「量」をどのようにしたら効率よくこなせるか?
「量」をどのようにしたら楽しくできるか?
を考えることが、「質」を生み出す。
ルーチンワークの延長には、ルーチンワークしか存在しない。階段をひとつ上って、質を生み出す公式は
「質」=「量」×「楽しくやるための工夫」×「効率良くやるための工夫」
だから、丹羽宇一郎氏は「汗出せ」「もっと働け」だけではなく、それに続けて「知恵出せ」と言っているのだろうと思う。
【安達が東京都主催のイベントに登壇します】
ティネクト代表・安達裕哉が、“成長企業がなぜ投資を避けないのか”をテーマに東京都中小企業サイバーセキュリティ啓発事業のイベントに登壇します。借金=仕入れという視点、そしてセキュリティやDXを“利益を生む投資”とする考え方が学べます。

こんな方におすすめ
・無借金経営を続けているが、事業成長が鈍化している
・DXやサイバーセキュリティに本腰を入れたい経営者
・「投資」が経営にどう役立つかを体系的に学びたい
<2025年7月14日実施予定>
投資と会社の成長を考えよう|成長企業が“投資”を避けない理由とは
借金はコストではなく、未来への仕入れ—— 「直接利益を生まない」とされがちな分野にも、真の成長要素が潜んでいます。【セミナー内容】
1. 投資しなければ成長できない
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3. サイバーセキュリティは「利益を生む投資」である
・直接利益を生まないと誤解されがちだが、売上に貢献する要素は多数(例:広告、ブランディング)
・大企業・行政との取引には「セキュリティ対策」が必須
・リスク管理の観点からも、「保険」よりも遥かにコストパフォーマンスが良い
・経営者のマインドセットとして、投資=成長のための手段
・サイバーセキュリティ対策は攻守ともに利益を生む手段と考えよう
【登壇者紹介】
安達 裕哉(あだち・ゆうや)
ティネクト株式会社 代表取締役/ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO
Deloitteにてコンサルティング業務に従事後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサル部門立ち上げに参画。大阪・東京支社長を経て、2013年にティネクト株式会社を設立。
ビジネスメディア「Books&Apps」運営。2023年には生成AIコンサルティングの「ワークワンダース株式会社」も設立。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計82万部突破。2023年・2024年と2年連続で“日本一売れたビジネス書”に(トーハン/日販調べ)。
日時:
2025/7/14(月) 16:30-18:00
参加費:無料
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。
お申込み・詳細
お申し込みはこちら東京都令和7年度中小企業サイバーセキュリティ啓発事業「経営者向け特別セミナー兼事業説明会フォーム」よりお申込みください
(2025/6/2更新)