webで変な質問を見た。

「植物はなぜ、緑色光を利用しないのだろうか。」

すべての光を吸収するならば、葉は黒に見えるはずだ。できるだけ多くの光を吸収したほうが植物にとって有利なはずだ、なぜ緑を利用せず、外に反射しているのだろうか。

手元でGoogle検索する。

どうして植物は緑色光を使わないのか?(日本植物生理学会)

葉が緑色に見えるのは、「葉が緑色光を吸収しないからである」、あるいは、「緑色光は吸収されないのだから光合成には使われない」、とよく言われます。

これらは実は正しくありません。 確かに光合成色素のクロロフィルは青色光や赤色光に比べて緑色光を吸収しにくいのですが、吸収がゼロというわけではありません。 逆説的に思えるかもしれませんが、実は、「緑色光を吸収しにくいこと」が、緑色光の効率的な利用に役立っているのです。

なるほど。

この研究によれば、「葉の裏側」の葉緑体まで光を届かせるため、あえて葉の表面での緑色の光の吸収を抑えて、内部で緑色光を反射させ、葉の隅々まで緑色光を届けることで光合成の効率を上げているらしい。

 

学問は素晴らしい。

なぜ「葉が緑色に見えるのか」という、一見どうでもよいような疑問にも的確に答えを出し、そして自然が実によく出来ていることを我々に再認識させてくれる。

webは素晴らしい。

一昔前まではそれを知るために大きな労力が必要だった情報も、それを手元の端末で調べるだけで簡単に入手することができる。我々は「望む情報」をほぼ自由に入手できる時代に生きている。

 

だが殆どの人にとって上の情報は「単なるウンチク」であって、それ以上でもそれ以下でもない。

単なる「情報」を「知識」に変換できないのだ。

例えば「人工の葉」を作っている開発者であれば、上の情報はうまく利用できるかもしれない。

葉の厚さはどの程度にすればよいのか、利用環境によって赤色光と青色光をどの程度吸収させるべきか、上の情報を元に現実的な解を導くための「知識」に変換できるだろう。

 

 

仕事においても、同じ情報を入手しても、それを知識として活用できる人とできない人がいる。

例えば以前、2人のリーダーがいた。

一人は「よく考えない」タイプ。

一人は「一を聞いて十を知る」タイプ。

 

ある日、彼らの上司である役員は彼らに言った。

「マネジメントの本質は権限委譲にある。」

 

それを聞き、前者のリーダーは自分の仕事をすべて、丸投げした。

彼は「自分の権限を単純に渡すこと」という理解をした。だから、彼は1週間に1回のミーティングで、下の人間に「成果はどうだ。」しか聞かなかった。

「権限を渡したのだから、オレは成果を見るだけでいい」と、彼は思っていた。

だが、半年もたたずに、彼のチームは崩壊した。部下たちは「単なる丸投げだ」「何も指導しない」「無用のリーダー」と彼を非難した。

 

だが、もう一方のリーダーは役員の言葉を受け、考えた。

「なぜ役員は権限委譲などといったのだろうか」

「権限委譲とは何を指すのか」

「権限委譲が本当にチームのパフォーマンスを高めるのか」

彼は権限委譲の様々な事例を調べ、現場に適用した成功と失敗の例を学び、良い適用の方法を考えた。

その結果、彼は「権限委譲」を彼らの能力と責任の範囲に限定した。詳しく言えば、彼らの「やれる範囲」「やれそうな範囲」で権限を渡し、目標も彼ら自身に設定させた。

逆に、彼らの能力を超える部分については、一旦リーダーが引き受け、下の人が育つにつれ、徐々に権限委譲した。結果として、彼らのチームは全員が育ち、次世代のリーダーとなる人物も出た。

 

二人のリーダーにおける違いの本質は、情報を知識にうまく変換できたかどうかにある。

 

今後、政治、経済、エンタテインメントなど、あらゆる分野でますます「情報を知識として利用する技術」が人々に要求され、知識をうまく利用する人物は有利に事を運べるようになる。

それとは対照的に、考えない人物、すなわち情報を知識に変えることのできない人間は、望ましい結果を手にすることが難しくなる。

 

IBMの創業者であるトーマス・ワトソン・シニアの「THINK(考えよ)」という標語は、知識社会の本質を捉えている。

 

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Sam Cox