こんにちは。「株式会社わたしは」の竹之内です。今回は面接について、少し書いてみたいと思います。
多くの会社にとって採用活動は「面接」を伴うでしょう。面接はその人となりを知るに、最も効率的な手段と一般的に考えられているからです。
しかし、言うは易し行うは難し。
本質的には人柄や性格・能力は、たった数十分から数時間の定型的な会話で見抜けるほど単純ではありません。
一体どのような会話をすれば、「私達の仲間だ」と自信を持って判断をできるのか、私たちは非常に迷いました。
だが、知識は求める人に与えられるもの。
様々な文献をあたるうちに、我々は1つの「これならばいけるのではないか」というヒントを得ることができました。
それは「オックスフォード大学・ケンブリッジ大学の入試問題 あなたは自分を利口だと思いますか?」という本に書かれた面接の手法です。
オックスフォード、ケンブリッジ大では、入試に伴う面接を非常に重視しており、教授たちは「卓越した才能」を面接で選別する技術を発展させてきました。
その中で私達が特に惹かれた質問が、この本の表題ともなっている
「あなたは自分をどのくらい賢いと思いますか」
という質問です。
この質問は非常にシンプルながら、その学生の「思考」「論理」「教養」がどの程度優れているのか、重要な情報を与えてくれます。
もちろんこの質問、普通に考えれば結構失礼な質問です。初対面の人に、「お前はどのくらい賢いんだ」と聞かれたら、普通の人であれば怒るのは当然です。
ですが我われは敢えてこの質問を採用し、応募者の方がどのような回答をするのか、聞かせていただいています。
では、どんな回答をする方が、我々の仲間として望ましいといえるのか。
多いのは
「中くらいだと思います」
という回答です。
日本人らしい謙虚さ、礼儀正しさ、申し分ないのですが、残念ながら私達が採用したい方ではないと考えています。
「大したことないです」
「結構いいと思います」
も、同様です。我々なんかよりも、他にもっと良い会社が沢山あるでしょう。我々はこういった「普通のできた大人」を求めてはいません。
では、私達が「ぜひうちで働いて欲しい」と思う方の回答はどのような回答か。
それは二つあります。
一つ目は、真面目な顔で
「最高です。上の上です。」
という方です。
これをいい切れる方はほとんどいないと思いますが、そういう方が私達が欲しい方です。
もちろん「上の上です」というからには、それなりの根拠があるのだと思います。そして、その根拠がアトラクティブであれば、我々は最高の待遇でお迎えすべき人だ、と考えます。
もう一つは、
「なぜそのような質問をするのですか、そのような質問をするのであれば、まずは「賢さ」の定義を議論させていただけないでしょうか」
と、質問そのものに疑義を投げかけ、議論を挑んでくるような方です。
我々に議論を挑んでくる方は、ある意味で先ほどの「上の上」という回答よりも私共がぜひともお迎えしたい人材です。
なぜならばその方は「示された枠組みの外」で考えることのできる人物だからです。
ここまでお読みいただいてお気づきの方もいるかもしれませんが、私達の行っている質問は、一見すると「頭の良さ」を聴いているように聞こえますが、実はそうではありません。
我々が質問を通じて真に知りたいのは、
「自己の知性への自信とその裏付け」
「有している教養」
「知識に対する貪欲さ」
なのです。
オックスフォードやケンブリッジ大の教授たちも、入試を受けている方々の「頭の良さ」を聞きたいわけではありません。それを聞きたいのであれば、ペーパーテストだけで済んでしまうはずです。
そうではなく、教授たちは学生の
「自分の持っているあらゆる教養を動員して、教授たちと議論をする、その様子」を通じて、彼らの知性の深さを観察しているのです。
私達が研究している人工知能の分野においては「今持っている知識」はそれほど重要ではありません。真に重要なのは、「人類の知識の地平線」に立っているという自覚と、それを切り開いていくという執念と熱意です。
一緒に働いてみたい、人工知能開発に没頭してみたい方は info@watashiha.co.jp まで、お問い合わせを、お待ちしております。
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