こんにちは。コワーキングスペースのBasispointを運営する

AscentBusinessConsulting株式会社の北村です。

長期休暇の季節ですね。年末年始、いかがお過ごしでしょうか。

さて、今回はこの「休暇」に絡んだ話です。

 

結論から言います。

世の中には二種類の職場があります。

「休暇の取りやすい職場」と、「休暇の取りにくい職場」です。

 

私がかつて在籍していた職場は、極めて休暇の取りやすい場所でした。

プロジェクト形式で仕事が動いていたのですが、プロジェクトが終了すると全員に10営業日の特別休暇が与えられました。

さらに、そこに有給休暇をくっつけて、「語学研修のため」と、1ヶ月近くも休んでいた人もいたくらいです。

 

「そんなことを言っても、休暇をとると評価が下がるんじゃない?」

と思う方もいるかもしれませんが、全くそんなことはなく「年間の稼働率の目標」さえクリアしていれば、休暇の有無は全く関係ありませんでした。

 

逆に「休暇の取りづらい職場」も数多くあります。

有給の申請をすると上司が嫌な顔をしたり、「なんとなく休みづらい雰囲気」を持っているところもあります。

あるいは「上司の指定した時期」にしか取らせてもらえない、という状況もあるでしょう。

 

こういった職場は、休暇は取りづらいといえるでしょう。

中には(違法ですが)有給休暇をとると「評価を下げるぞ」と脅す会社もあるそうです。

 

 

このようにご紹介をすると、

「休暇を取りやすい会社」が良い会社、

「休暇を取りにくい会社」は今ひとつな会社、

という主張に聞こえます。

 

もちろん、違法なのは論外です。

が、私が主張したいのは「休暇が取りづらい会社はイマイチです」ではないです

 

もちろん休暇が取りやすいほうが良いのは確かですが、私が重視しているのは

「なぜ休暇が取りやすい職場と、休暇が取りにくい職場がはっきりと分かれるのか」をきちんと考察することです。

 

なぜ休暇が取りやすい職場と、休暇が取りにくい職場がはっきりと分かれるのか

これは「成果に対する考え方」の違いです。

 

休暇が取りやすい職場は、一般的には「個人の成果」がハッキリ定義されている職場が多い。成果に厳しい職場、ということです。

それに対して、休暇が取りにくい職場は、「個人の成果」はそれほど追求されない。逆に言えば責任をそこまで追求はされない、ということです。

これが大きな違いです。

 

例えば「個人の成果」がハッキリと定義されている外資系などでは、休みはかなり取りやすい傾向にあります。

なぜなら、「自分の仕事」が終わっていれば、他人の仕事を気にする必要は一切ないからです。

私のかつての職場も、個人の成果を非常に厳密に明確にするため、「休もうが、休むまいが、成果さえ出せば後は気にしない」という考え方がデフォルトでした。

 

その代わり、経営者やフリーランスの方々と同じように「成果に対する責任」は全面的に自らが引き受けなければならない。

原則としては、誰も自分の仕事をカバーしてくれたりはしません。

 

 

逆に、休暇が取りにくい職場、「申し訳ありませんが休みます」と言わないといけない雰囲気の職場は、成果を出せなくてもすぐにクビになったりすることはありません。

身分は保証され、成果が出なくても他の人がカバーをしてくれます。

これを「温かい職場」と感じる方も数多く居るでしょう。

 

しかし、その代償として自分の一存で休むことができないのです。

手があいていれば、誰か困っている人を助けなければならない。誰かの失敗は、全員でカバーする。

相互に保険をかけている以上、勝手な動きは許されず、隙間を「メンバーの気遣い」で補完する。

 

そんな職場では、自分だけの判断で休もうとすれば、「勝手なことをするな」と言われるでしょう。

 

「なんとなく、帰りたくても帰れない」のは、「自分の成果の範囲を明確に定めたものがない」からです。

これが、「休暇が取りにくい職場」です。

 

*****

 

「成果責任」を厳しく追求される代わりに、休みを取る自由が確保された職場で仕事をするか。

「成果責任」が厳しくない代わりに、「気遣い」を要求される職場で仕事をするか。

どちらを選択するかは、個人の自由であると、私は思います。良い悪い、ではありません。

 

「うちの職場は休みが取りづらくて」

「自分だけ早く帰れない」

と嘆いている諸兄は、上司にこう言えば良いのです。

「私に求められている成果は何でしょう。定義していただけないでしょうか。」

 

そして成果が出たら、さっさと帰るなり、休むなり自由にすれば良いのです。

「定義できないし、他の人のカバーをするのが当たり前だろう」と言われたら、それは職場の方針ですので、成果をきっちり定義してくれる職場へと、さっさと転職したほうが良いでしょう。

 

まあ、それはそれで、厳しい道ではありますが。

 

 

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(Photo:Joel Gonsalves)