ちょっと、壮絶にサイトの方向性からずれた話をさせてください。

 

昔、「人生の息抜きにゲーム」ではなく、ゲームの息抜きに人生を送っていた時期がありました。

1994年から1995年にかけてですから、私は高校生でした。当初はゲームセンターで。後々はセガサターンで。私は、とある一つのゲームタイトルに、時間から体力から気力からお金から、ありとあらゆるリソースを全力投入していました。

 

そのゲームの名前は、「ダライアス外伝」といいます。

当時色々と事情があり、バイトで稼いだお金もある程度自由に使え、また親からあまり行動制限を受けていなかった私は、学校が終わるとゲーセンにこもり、あるいは一日中セガサターンと向かい合い、呼吸をするようにダライアス外伝を遊んでいました。

学校がない休日など、本当に比喩抜きで「ずっと」ダライアス外伝を遊んでいたこともありました。

朝早く起きて夜中まで、飯も食わずに20時間くらいはぶっ通しでプレイしていたんじゃないでしょうか。いわゆる廃人と呼ばれるアレです。

ダライアス外伝はシューティングゲーム、その中でも「横スクロールSTG」に分類されるゲームです。「グラディウス」「R-TYPE」と並んで三大横STGシリーズと称される、「ダライアス」シリーズの3作目でもあります。

 

圧倒的に美しい画面演出の中で、次々と襲い掛かってくる敵機を撃ち落としていくゲーム。それがダラ外であり、敵はお魚の形をしていました。

敵の攻撃パターンを学習して、徐々に弾避けが上手くなっていく楽しさ。

押し寄せる雑魚敵を次から次へ撃墜していく爽快感。

多種多様、ありとあらゆる攻撃をこちらに向けてくる敵ボスたち。

激戦の末に敵ボスを下した時の、戦慄する程の達成感。

あと一歩でステージをクリア出来るという時に被弾した時の、目の前が真っ暗になる程の悔しさ。

何かの冗談としか思えない程に流麗で、テクノの形で心にしみわたってくるBGM。

Yゾーンのラストでジャングルから飛び立つ鳥たちと、美しく弧を描いて立ち上がる虹。

 

それら全てが集合したゲームがダライアス外伝であって、私は当時、どこまでもダライアス外伝に魅了されていました。今風に言えば、つま先から頭頂部まで、どっぷりとダラ外沼にはまっていたのです。

 

私、著者の自己紹介欄に「好きな敵ボスはシャコ」と書いておりまして、「シャコってなんじゃい」という人がいたので説明させて頂きますが、シャコというのはダライアス外伝のボスの名前です。

 

ダライアスシリーズのボス敵は伝統的に海産物をメカニカルにアレンジした滅茶苦茶かっこいい姿を取っておりまして、更にそのメカニカルなボスに凄絶なかっこよさのコードネームがついています。

「オニキンメ」をモチーフとした、「ゴールデンオーガ」。

「ホタルイカ」をモチーフとした「ネオンライトイリュージョン」。

「カガミダイ」をモチーフとした、「デッドリークレッセント」。

「マッコウクジラ」をモチーフとした、「グレートシング」。

そして、シャコをモチーフとした「クラスティハンマー」。

シャコは、ラスボスに次ぐ強さで数々のプレイヤーを沈めてきた、ダライアスシリーズ史上でも指折りの難敵でして、今でも色んなシューターの記憶に残っていると思います。

すいません、私実際にはシャコと戦う時大体被弾でブチ切れていたので、本来どっちかというと「タイタニックランス」ことベレムナイトの方が好きなんですけど。

 

そんな数々のボス敵が、自機である「シルバーホーク」と並んで、ダライアス外伝、あるいはダライアスシリーズのもう一方の主役であることは、今更言うまでもないでしょう。

ボスのコードネーム自体も物凄いハイセンスでして、特にホタルイカを「ネオンライトイリュージョン」って名付けた人、本当に天才以外のなんなの?と今でも思います。

 

すいません、ダライアス外伝について語っているとこの10倍書いても話が終わらないので、ちょっと話題を変えさせて頂きます。

 

これは純然たるただの自慢なのですが、私はダライアス外伝で、一度だけ全国一位のスコアをとったことがあります。

当時、ゲームセンターのゲームのハイスコアは、「ゲーメスト」と「マイコンBASICマガジン」の二誌が集計していました。

私が購読していたのは「ゲーメスト」の方でして、全国一位のスコアは併記される☆マークを指して「星」などと呼ばれていたのですが、私が獲得した一回っきりの星には、当時滅茶苦茶な達成感を感じました。私の30年以上のゲーマー生活の中で、最も濃い時間を送った数カ月だったと思います。

 

実際のところ、何故あそこまでダライアス外伝にハマっていたかというと、「ハイスコア狙い」というプレイに全身全霊をつぎ込んでいたからです。

ダラ外は「スコア狙い」という遊び方にも魔的な面白さを醸し出していまして、高得点を目指し始めるとどこまでも深くダラ外の世界にはまり込んでいくことになります。

 

ここからようやく本題なのですが。

今回の記事では、皆さんに、「「ハイスコアを狙う」という遊びはどんなものなのか」「具体的にはどんなことをするのか」というのを、一つの実例としてご紹介してみようと思います。

 

〇ハイスコア狙いって楽しいの?

めっちゃ楽しいです。

私が考える限り、ハイスコア狙いの楽しさの根源は「可視化」です。

自分の上達が、考えたやり方が、具体的な数値として可視化される。

更にそれが、色んなライバルとの「勝負」という形で評価される。

私が通っていたゲーセンには数人のダラ外プレイヤーがいまして、当時は全員のスコアネーム(ハンドルネームみたいなものです)を記憶していました。

実際には話したこともない相手ですが、「あ、今日は調子良さそうだな」「今日はダメだったみたいだな」「こんなスコア出してきやがった!!」というような動向は大体把握していましたし、抜いたり抜かれたりという勝負は本当に楽しかったものです。

 

更にそれが、「全国」という無茶苦茶広いフィールドに広がったのが、「ゲーメスト」「ベーマガ」の全国スコア集計でした。

全国の、見たこともない強敵たちとの競い合い。まあ燃えまくるわけです。

ちなみに、そういった可視化を抜きにしても、単純に「高得点の敵をたくさん倒すと脳汁が出る程度に気持ちいい」といった事情もあります。

特にダライアスシリーズは、例えばイカの足を根本撃破したり、クジラのドリルミサイルを撃ち落としまくったりと、難易度が高いことをすればどーんと点数が入る仕組みも豊富ですので、突き詰めがいがありまくります。

 

〇ハイスコアを狙うには具体的にどうするの?

人によって色々だと思うんですが、しんざきに関する限り、ハイスコア狙いというのはそのまんまPDCAサイクルでした。

おそらく、多くのスコアラーにとってそうなんじゃないでしょうか。

つまり、

・どんなプレイをすれば高得点が取れるか、ということを考え、計画する(Plan)

・実際にその通りプレイしてみる(Do)

・その通りプレイ出来たかどうか、あるいはもっといい計画がないかを検討する(Check)

・必要に応じて計画を修正する(Action)

勿論当時、PDCAという言葉を知っていたわけではないのですが、ハイスコア狙い中はひたすらこのサイクルをぐるぐる回していました。

結局、「目標に向かって何かを突き詰める」ということをする際には、PDCAサイクルが一番理にかなっているということなのでしょう。

というか、仕事を始めてPDCAサイクルについて知った時に、「あ、俺これダラ外の時に散々やったやん」って思いました。

 

私に関する限り、「全一を狙う」と決めた後のダラ外のハイスコア狙いは、こんな順番でやっていました。

・各面で出てくる敵の得点やボスのパーツの位置、登場パターンや狙える順番などをひたすら調べて全部記録する

・各面で最も高得点が出せる動き方を考える(敵を全部倒せたとしたら何点?打ち漏らしちゃいけない敵はどれ?ボスのパーツを破壊するならどういう順番?これとこれは同時には倒せないからこっちにいって、みたいな)

・動き方はノートにざっくりまとめて、各面に入る前にざっと見直す

・実際にその通りやってみる

・上手くいかないところがあったら、その原因を考える(単純に練習不足なのか、動き方の想定が足りなかったのか、ランクを上げ切れていなかったのか、オプションにした中ボスにとられてしまったのか、などなど)

・その原因を解決する方法を考えて実行する(何度も練習するのか、計画自体を変更するのか、など)

・銀勲章(ランダムな得点アイテム)で51200点がとれることを神に祈る

 

「理想のプレイを想定する」「それにだんだん自分のプレイを近づけていく」というのは、恐らくどんなスコアラーでもやっていることだと思います。

勿論ここまでやらなくてもシューティングは全然楽しいので怖がらないでください。

 

それでもハイスコアの壁は本当に厚く、時には自分のスコアと全一のスコアの間に数百万点の差があったこともありました。

色んなゲーセンをめぐって他の人のプレイを見てヒントを探したり、皆があまりやっていないゾーンを探してそこを集中的に練習1したり、なんてこともしていました。

 

ちなみに、これをやっている最中、「タイタニックランスの復活砲台をひたすら撃破しまくるとめっちゃ稼げる」ということに気付いて、「うおおおおお凄い稼ぎ方見つけた!!超すごいスコア出せるじゃん!!!やばい、他のスコアラーに知られないようにしないと!!」と思ったらその前の週くらいにもう皆やってた、みたいなこともありました。よくある話ですね。

 

私が当時通っていたゲーセンは、全国では殆ど無名のゲーセンでして、全一スコアが出ることも滅多にありませんでした。

ただ、ある時「完璧につながった」と思うスコアをゲーセンの親父に見せて、親父からスコアを送ってもらったところ、翌々週くらいに親父から声をかけられました。

「この前のダラ外、星ついたよ」

そんな一言だったと思います。

比喩ではなく、膝がガクンと折れました。親父が冗談を言っているのかと思いました。

 

いつもは発売日から2,3日経ってから店におかれるゲーメストを、その時親父は発売してすぐに買ってくれていました。

あまりないことだったので、「全一かまでは分からないがそこそこいい線いきそう」ということは、もしかすると分かっていたのかも知れません。

 

見慣れたスコア集計ページには、確かにそのゲーセンの名前と、私のスコアネームと、私のスコアが☆に並んで記載されていました。「うわあああ」だったか、「ぎゃあああ」だったか忘れましたが、とにかく何かを叫びました。

あの時が、私にとって、「唯一最大の山を登り切った瞬間」だったかも知れません。あの後も私はずっと、色んなゲームを遊び続けていますが、あの時程一つのゲームに全てをつぎ込んだことは、それ以降一度もありません。今後もないかも知れません。

 

大変残念なことに、あれから少し経ったある日、ダライアス外伝には「自機が無敵になるバグ」というものが発見されて、そこでスコア集計が打ち切りになってしまいました。

その時には結構ショックを受けたものですが、集計している内に全一がとれて良かった、と安どする気持ちの方が大きかったようにも思います。ということで、長々と書いてきましたが、私が言いたいことは

「シューティングゲームめっっっちゃ楽しいですよ!!!特にダライアス外伝!!今ならダライアスバーストCSも超お勧め!!!!」

ということと、あとは「自己紹介に書いてある「シャコ」はクラスティハンマーのことだよ」ということだけであって、他に言いたいことは特にない、ということを最後に申し添えておきます。

皆さんダラバーやってください。

 

下記は昔書いた記事ですので、よかったらご参照ください。

1コインクリアの為のダライアス外伝講座

http://mubou.seesaa.net/article/70395614.html

今日書きたいことはそれくらいです。

 

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システム開発やITコンサルティングを経て、
外資系製薬企業で15年以上のITビジネスパートナーとして人事からコマーシャル、 メディカルなど製薬企業の様々な分野のプロジェクトに携わる。
現在はネクセラファーマ株式会社で、システムだけではなく、企業風土改革や業務改善をリードし、
日本発グローバルバイオ製薬企業にむけて、同社の成長基盤の構築に尽力している。

岡田 雄太(ワークワンダース株式会社 CTO)
野村総合研究所に新卒入社後、証券総合バックオフィスシステムやオンライントレードシステムなどの開発に従事。
その後、8 Securities(現SoFi Hong Kong)へ出向し、日本人唯一のエンジニアとして国際的なプロジェクトに携わる。
BOOSTRYでは信託銀行向けSaaSの立ち上げと成長を牽引。
WiseVineではCTOとして開発組織を30名規模に拡大し、プロダクト開発を推進。
2025年4月よりワークワンダース株式会社CTOに就任。AI活用を中心とした開発支援をリードする。


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(2026/01/19更新)

 

【プロフィール】

著者名:しんざき

SE、ケーナ奏者、キャベツ太郎ソムリエ。三児の父。

レトロゲームブログ「不倒城」を2004年に開設。以下、レトロゲーム、漫画、駄菓子、育児、ダライアス外伝などについて書き綴る日々を送る。好きな敵ボスはシャコ。

ブログ:不倒城

 

(Photo:Mokei Repo