いつものごとく本当にちょっとしたことなんですが、こういうのを可視化する意味もあるかなあと思って書いてみます。
長男、11歳。電車好きの小学6年生。
ゲームも大好きで、相変わらずスプラトゥーン2にはまっています。ガチアサリがお気に入りのようです。
長女次女、7歳の双子、小学2年生。
最近好きな番組は「マジマジョピュアーズ」なんだそうです。私はよく知らないんですが、ちょっとぐぐってみた感じ、女の子版の戦隊ものみたいなものなんでしょうか。
マジマジョピュアーズ。パッと見、キレッキレネーミングセンスのダメ之丞が気になります。
次女は昔から感情の振れ幅が大きい方で、大人から見ると「ちょっとしたこと」で泣いてしまうことがよくあります。
例えば、夕飯のテーブルについた時、次女が突如、しくしくと泣き始めるのは割とよくある話です。
私がしばらく抱っこしていると泣き止むのですが、これは大抵、「ご飯の量が多くて、食べきれるかどうか心配だったから」という理由です。
これ、一時期は学校でも、給食の前は毎回泣いてしまっていたらしいです。
勉強している時にぽろぽろと泣き始めた場合
「宿題がたくさんあって出来るかどうか心配」(実際には10分ちょっとで大体終わる)であったり
「鉛筆がどこかに行ってしまった」(ちょっと探すと見つかる)というのがよくある理由です。
ぬいぐるみが見当たらなくて泣くこともあれば、私がレゴを踏んづけて痛がっているだけで心配で泣きだしてしまうこともあります。
当然、子どもは感情が高ぶっている間は理路整然とした説明など出来やしない訳でして、上記は全て、しばらく待って落ち着いてから、次女がぽつりぽつりと話す内容によって判明した話です。
勿論子どもは泣くのが仕事でもありますし、自分の感情をコントロール出来ないのも当然なので、時間をかけて見守ってあげようと思ってはいたのですが、ちょっと感受性が強すぎるんじゃないかなあ、と心配だったのも正直なところです。
ところが、ここ最近、具体的にいうとここ3か月くらい、次女が随分落ち着いて泣けるようになってきたなあ、と感じています。
いや、「落ち着いて泣く」というのもおかしな話ですが、だいぶ自分の感情をコントロールできるようになってきたというか。
やっぱり泣いてはしまうのですが、その方向性はだいぶ自分で制御出来るようになってきたし、なんなら感情の通風孔として意識して泣くことも、「何故自分が泣いているのか」をすぐに説明することも出来るようになってきた。
そこは正直、小2の女の子としては大したもんだなあ、と感心しているところなんです。
次女が、言ってみれば自分の「つい泣いてしまう」という感情の動きをある程度制御出来るようになってきたことには、二つの大きな要因があるように思っています。
***
まず一つは、小学校の担任の先生が、上手く教室の空気をコントロールしてくれていたこと。
子ども同士の人間関係が、年齢に関係なく、時に苛烈なものになるのは今更言うまでもないことです。
特に子どもは「異物」に対して極めて敏感であって、この子ちょっと変だな、と思うとその子を排斥しようとしてしまうことすらあります。
上でも書いたように、次女はほぼ毎日、給食の前に泣いてしまっていた訳で、その辺いじめの対象になってしまわないかとか、変な子と思われてしまわないかとか、親として心配なところがあったのは確かだったのです。
この点は本当に、次女の小一の頃の担任の先生が上手いことコントロールしてくれたと思うんですが、先生まず、無理に泣き止ませないどころか褒めてくれるんですね。
「ちゃんと「食べきらないと」って思うから心配になっちゃうんだよね。えらいねー」って。
先生の作る空気というのは、クラスの秩序維持の為に非常に重要です。
先生が「泣いていること」を叱ったり、叱りはしないまでもとにかく止めようとしていたら、周囲の子は敏感に「あ、これは良くないことなんだな」と学習します。
その場合、次女は「給食の度に良くないことをしている子」になってしまいます。
場合によっては、それがいじめの原因になってしまうことだってあるでしょう。
それが、担任の先生がコントロールしてくれたおかげで、次女が泣くのは「悪いこと」にはならなかった。
その為、次女はある意味、学校で「のびのび泣く」ことが出来た。これが一点。
***
もう一点、これも似たような話ではあるんですが、しんざき奥様が上手かったなーと。
しんざき奥様は、ある意味私の育児の師匠でもあって、私は奥様の挙動を見て「上手いなー」と思ったことをパクりまくっているんですが、奥様基本的に「無理に泣き止ませようとしない」「理由も言わせようとしない」んですね。
勿論状況にもよるんですが、基本的にはしない。
普通、親にとっては「子どもが泣いている」というのはイレギュラーケースでして、すぐ「対処しないと」という気分にもなりますし、子どもがなんで泣いているか分からなかったら不安なのでついつい理由を聞きたくなっちゃうんですよ。
勿論、例えば怪我で泣いている時とか、体調が悪くて泣いている時なんかは、すぐに状況を把握しないといけないんで、そこは多少無理にでも対応しないといけないんですが。
ただ、しんざき奥様の場合、少なくとも「緊急性はなさそう」というのがすぐ見てとれる状態(大抵はそうです)であれば、ただただ寄り添って待ってくれているんですよ。
「悲しいよね、たくさん泣いていいからね」って。
「ただ、悲しい気持ちだけはちゃんと覚えておこうね」と、理由も聞かないし止めようともしない。
これは当たり前の話だと思うんですが、子どもが自分の感情を制御する為に、一番必要なのは時間です。
子どもは、高ぶった感情を制御する術をもっていません。
だから、まず何はともあれ、多少でも感情を発散させて、感情の勢いを弱めてあげないといけません。
その為に「待ってもらう」ってことがすごく重要だと私は思うんですよ。
で、やっぱり急に泣き止ませようとされたり、親も急いで理由を聞き出そうとしたりしたら、多少なりと「自分は今悪いことをしているんだ」という気になっちゃうことはあると思うんですよね。
ただ、自分でもどうしようもない状況で、かつ「泣いてしまっている」という形で罪悪感を持たせちゃうの、出来れば避けてあげた方がいいと思うんです。
そこを上手いこと、「いくら泣いてもいい」という形でフォロー出来る奥様、やっぱ上手いなあと。
このやり方については私自身も堂々とパクっているわけなんです。
奥様は育児が上手いうえに大変可愛いのでよろしくお願いします。
勿論、周囲に人がいて泣き声が迷惑になってしまうとか、あと5分で家を出ないといけないのにまだ身支度が終わっていないとか、そういう事情でどうしても急いで納めないといけない時はあって、そういう時は緊急避難的に気をそらせたりすることもあったんですが。
基本方針として「泣いていたら取り敢えず好きなだけ泣かせてあげる」というスタンスだったことは間違いなく、結果、次女が泣く時の自分の感情の扱いに慣れてきたというか、ある程度「悲しい」をコントロールできるようになってきたことは確かだなーと考えているんです。
***
無論、上記のような話を一般化する気はありません。
家庭ごと、子どもごとに適切な方針が異なるのは当たり前の話であって、それでも一例を提示するのは悪いことではあるまいと思い、奥様自慢ついでに記事を書かせて頂いた次第です。
ちなみに、全然関係ないんですが、長女と次女は性格も挙動もまるで異なりまして、長女には「ちょっとしたことで泣く」という様子が全く見られません。
それどころか、「ここはもうちょっと深刻にとらえて欲しいんですけど」みたいな事態でもけたけた笑いながらBダッシュで離脱してしまうような性質でして、こちらはこちらで思春期に向けて慎重に接していきたいと思うばかりです。
というか長女、挙動が完全にお調子ものの男子小学生なんですけど。うんことかちんちんとか大好きだし。
だいぶ大きくなってきた双子女児の話でした。
今日書きたいことはそれくらいです。
【安達が東京都主催のイベントに登壇します】
ティネクト代表・安達裕哉が、“成長企業がなぜ投資を避けないのか”をテーマに東京都中小企業サイバーセキュリティ啓発事業のイベントに登壇します。借金=仕入れという視点、そしてセキュリティやDXを“利益を生む投資”とする考え方が学べます。

こんな方におすすめ
・無借金経営を続けているが、事業成長が鈍化している
・DXやサイバーセキュリティに本腰を入れたい経営者
・「投資」が経営にどう役立つかを体系的に学びたい
<2025年7月14日実施予定>
投資と会社の成長を考えよう|成長企業が“投資”を避けない理由とは
借金はコストではなく、未来への仕入れ—— 「直接利益を生まない」とされがちな分野にも、真の成長要素が潜んでいます。【セミナー内容】
1. 投資しなければ成長できない
・借金(金利)は無意味なコストではなく、仕入れである
2. 無借金経営は安全ではなく危険 機会損失と同義
・商売の基本は、「見返りのある経営資源に投資」すること
・1%の金利でお金を仕入れ、5%の利益を上げるのが成長戦略の基本
・金利を無意味なコストと考えるのは「直接利益を生まない」と誤解されているため
・同様の理由で、DXやサイバーセキュリティは後回しにされる
3. サイバーセキュリティは「利益を生む投資」である
・直接利益を生まないと誤解されがちだが、売上に貢献する要素は多数(例:広告、ブランディング)
・大企業・行政との取引には「セキュリティ対策」が必須
・リスク管理の観点からも、「保険」よりも遥かにコストパフォーマンスが良い
・経営者のマインドセットとして、投資=成長のための手段
・サイバーセキュリティ対策は攻守ともに利益を生む手段と考えよう
【登壇者紹介】
安達 裕哉(あだち・ゆうや)
ティネクト株式会社 代表取締役/ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO
Deloitteにてコンサルティング業務に従事後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサル部門立ち上げに参画。大阪・東京支社長を経て、2013年にティネクト株式会社を設立。
ビジネスメディア「Books&Apps」運営。2023年には生成AIコンサルティングの「ワークワンダース株式会社」も設立。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計82万部突破。2023年・2024年と2年連続で“日本一売れたビジネス書”に(トーハン/日販調べ)。
日時:
2025/7/14(月) 16:30-18:00
参加費:無料
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。
お申込み・詳細
お申し込みはこちら東京都令和7年度中小企業サイバーセキュリティ啓発事業「経営者向け特別セミナー兼事業説明会フォーム」よりお申込みください
(2025/6/2更新)
【著者プロフィール】
著者名:しんざき
SE、ケーナ奏者、キャベツ太郎ソムリエ。三児の父。
レトロゲームブログ「不倒城」を2004年に開設。以下、レトロゲーム、漫画、駄菓子、育児、ダライアス外伝などについて書き綴る日々を送る。好きな敵ボスはシャコ。
ブログ:不倒城
(Photo:MarLeah Cole)