今から、「「自分と相手は前提知識も違うしそれに対する感じ方もまるで違う」ということを理解するのが、大人になるってことなのかも知れない」という話をします。

ちょっとした話なんですが、良かったらお付き合いください。

 

しんざき家には、子どもが3人います。

長男、13歳。この春から中学に通い始めた、電車好きなピカピカの中学1年生。

中学で仲の良い友達も出来たみたいで、毎日楽しそうに通っております。

 

長女次女、8歳。小学3年生の双子。

最近ハマっているゲームはスプラトゥーン2でして、お風呂場で「ばけっとすろっしゃー!」とかきゃーきゃー言いながらお湯をかけあって遊んでいます。

洗面所を水浸しにするのだけはちょっと勘弁して欲しい。

 

先日子どもたちと話している時、長男と長女次女の話の進め方の違いについて、ちょっと面白いことに気付いたんです。

それは、一言で言うと「前提知識のすり合わせ具合の違い」。

 

これは長女や次女に限らないと思うんですが、ちっちゃい子って、大抵の場合話題の振り方が唐突なんですよね。

例えば、

 

「〇〇ちゃん可愛いよね!パパは〇〇ちゃんのどこが好き?」

とか唐突に言われたけれど、自分はそもそも〇〇ちゃんって誰なのかを知らなくって、

 

「〇〇ちゃんって誰のこと?」

って聞き返したら、きょとんとした顔で不思議そうに

 

「え?クックルンだよ?」

とか言われたりする。

 

これも、私はまだ「キッチン戦隊クックルン」という番組の存在を知っているから辛うじて「ああ、テレビのキャラクターか」ということがこの時点で分かるんですが、その前提知識がない人は更にもう一段聞きこまないといけないかも知れません。

 

長女も次女もお話好きなので、学校のこと、読んだ漫画や本のこと、ゲームのこと、色んな話をしてくれるんですが、話の振り方はいちいちかなり唐突なんですよ。

「あのね、りんごがねー」とか唐突に話し始めたりして、「あ、これは果物のリンゴじゃなくて、ぷよぷよテトリスのキャラクターの話だな」とか文脈から判断しなければいけなかったりする。

 

まあ、これはこれでコミュニケーションの内ですし、文脈を読み解きながら話をするのも宝探しみたいで面白いんで、そんなに気にしていなかったんですが。

 

これに対して、長男はある頃から、「前提知識のすり合わせ」を行うようになってきたんですね。

長男は鉄道好きなのでよく鉄道の話をするんですが、彼の場合例えば

 

「〇〇線って知ってる?××の電車のことなんだけど」って前段をまず挟む。

 

また、奥様に対してゲームの話をするとき、「あのね、信長の野望ってゲームがあってね」みたいに、最初に話の前提を置く。

で、相手と自分の前提知識の違いを確認して、それをまず埋めてから話し始める。

この辺、長女や次女の話し方と明確に違うな、と思いまして。

 

想い起こしてみると、長男も昔は、長女や次女みたいに話の振り方が唐突だったんですよ。

「〇〇って車両が走り始めたんだって!!!」とか、「パパ、△△行ってみようよ!!」とか。

待て待て、俺は〇〇も知らなければ△△も知らん、とまずすり合わせを行わないといけなかったんですが。

 

それが、多分小学校高学年くらいから、ちゃんと「すり合わせを行ってからの会話」をするようになったなあ、ということを、長女次女との対比で気付いたんです。

 

これ、実は結構大きな成長なんじゃないかなあと。

 

簡単に言うと

「自分が持っている知識を、相手も持っているとは限らない」

「その知識を持っていたからといって、相手も同じように感じる/考えるとは限らない」

ということを、成長段階のどこかで気付く、そういう成長プロセスがあるんじゃないかな、と私は思ったんです。

 

***

 

小さい子って、まだ自他の境が不明確なところがあって、特に親兄妹のような近い関係だと、「相手」と「自分」の間に明確な境界が引けなかったりすることがあるんですね。

それはもちろん成長によって段々解消されていくんですが、そこにも当然グラデーションはありまして、難しい部分は恐らくかなり長いこと残る。

 

そんな中の一つに、「自分が知っていることを相手も知っているとは限らない」ということをちゃんと理解しているかどうか、というのがどうもあるように思うんですよ。

 

いやこれ、文章にしてしまうと「当たり前やん」って思うかも知れないですけど、案外そうでもないですよ?

もちろんケースバイケースですけれど、大人だって、この簡単な前提をはっきりと理解していないように思える人はいます。

 

自分が「常識」と思ってしまっていることについて相手が知らないと、「なんでこんなことを知らないんだ」って言い方をしてしまう人、いるじゃないですか。

それについて、どこまでが「常識」の内に含まれるかって、人によって全然違うんですよ。

だからコミュニケーションには事前のすり合わせが要る。

 

小さい子を見ていると「自分が知っていることは、相手も当然知っている筈」と思ってしまって、知識のすり合わせの必要性にたどり着けないって、かなり普遍的に存在する現象のように思えるんですね。

少なくともうちの長女や次女は多分まだその段階です。

 

相手も当然自分と同じことを知っていると思っている。

自分と同じように考えていると思っている。

だから、いきなり「〇〇ちゃん」という、相手にとってみれば唐突なワードを出してくる。

で、相手が聞き返してくると、「あれ?なんで知らないんだろ?」と不思議な顔になる。

 

で、更に、「同じことを知ったからといって、同じように感じる/考えるとは限らない」ということも、まだいまいち理解出来ていないように思うんです。

だから「〇〇ちゃんってこういう子で、これこれこういうことをするんだけど、どう思う?」ということをすっ飛ばして、いきなり「〇〇ちゃんのどこが好き?」というところまで行ってしまう。

 

これはもちろん、単に「まだそこまで認識出来ていない」というだけの話で、別に悪いことではありません。

今後、少しずつでも出来るようになっていけばいい話です。

 

ただ、コミュニケーションって要はすり合わせの連続ですから、長男が出来るようになったように、長女次女とも丁寧に会話のすり合わせをしてあげて、「あ、すり合わせって便利」という成功体験を積ませてあげられるといいなあ、と思った次第なんです。

 

***

 

上でも書きましたが、これは決して子どもだけの話ではなく、もしかすると割と一般的にみられる現象なのかも知れないなあ、と感じています。

 

コミュニケーションの前の、知識のすり合わせが苦手な人。

自分が知っていることを相手は知らない、ということが想像出来なくって、いきなり前提知識なしの投げつけを行ってしまう人。

自分と同じ情報に触れれば、当然相手も同じように感じる/考える筈だ、そうなっていないのは何かおかしい、と思ってしまう人。

 

これ、そんなに珍しい話じゃなくて、webでも現実世界でも、かなーり一般的にみられることのような気がするんですよ。

 

会社でも、内線をとっていきなり「〇〇ってどうなった!?」とか言われると、おいちょっと落ち着け、とか思ってしまいますよね。

まず〇〇って何なのか、それについて認識の相違がないか話し合おうじゃないか、と。

 

別にそういう齟齬が成長段階の違いだなんて飛躍する気はありませんが、少なくとも、

「知識のあるなしや認識のスタート地点は人によって全く違う」

「同じ知識があったとして、それに対する感じ方、考え方も人によって全く違う」

「だから、コミュニケーションの前には前提知識のすり合わせが必要だし、ちゃんとすり合わせを行えば行う程、コミュニケーションはスムーズになる」

「スムーズなコミュニケーションは楽しいし便利」

ということについては、繰り返し子どもに教えてあげたいなあ、と。

 

だからその為にも、自分が子どもと話すときは、なるべく丁寧にすり合わせをおこなって「気持ちいいコミュニケーション」の経験を積ませてあげたいなあ、と。

そんな風に思った次第なんです。

 

今日書きたいことはそれくらいです。

 

 

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(2020/8/28更新)

 

 

 

【著者プロフィール】

著者名:しんざき

SE、ケーナ奏者、キャベツ太郎ソムリエ。三児の父。

レトロゲームブログ「不倒城」を2004年に開設。以下、レトロゲーム、漫画、駄菓子、育児、ダライアス外伝などについて書き綴る日々を送る。好きな敵ボスはシャコ。

ブログ:不倒城

 

Photo by Volodymyr Hryshchenko on Unsplash