こんにちは、しんざきです。「そろそろ長女次女に自分の部屋を作ってやらないと」ということになりまして、ベッドと机が一体化しているロフトベッドを買いました。

届いたのは土曜日なのですが組み立ては次の木曜日でして、あまりに楽しみにし過ぎて組み立てを待ちきれず、次女がとうとう段ボールの上に布団敷いて寝始めました。案外よく眠れたそうです。

 

この記事で書きたいことは、大筋下記のような内容です。

 

・当たり前ですが、人件費はコストであり、誰かに時間を使わせればその分お金がかかっています

・同じく当たり前ですが、会議やMTGは複数の人の時間を同時に使わせるイベントであり、極めてコストが高いです

・なので、明確な目的なしに会議に人を呼ぶことは、純然たる「お金の無駄」でしかありません

・会議に誰かを呼ぶ時は、必ず「その人にどんな役割を期待しているのか」を整理して明確にするべきだし、なんなら相手にそれを伝えるべきです

・会議に目的やゴール設定が必要なのは、「この人には、そのゴールにどう貢献してもらいたいのか」を明確にする為です

・会議に呼ぶ目的が「情報共有」しかないのであれば、その人を会議に呼ぶべきではありません

 

以上です。よろしくお願いします。

 

さて、書きたいことは最初に全部書いてしまったので、後はざっくばらんにいきましょう。

関係ないですがこの書き出し、コピペではなく毎回わざわざ手打ちしています。

 

ひっじょーーーに当たり前の話かも知れないのですが、案外常識として共有されていないみたいだなあ、と思ったので文章にしてみます。

 

以前いた会社での話なのですが、部署内にこんなルールがありました。

 

「参加メンバーの役割を明確に言語化出来ない会議・ミーティングは開催するな」

 

というルールです。

 

当時私はまだ駆け出しで、右も左も分からない状態でしたので、このルールに違反してしょっちゅう叱られました。

このルールとは別に「意思疎通の重要さ」というものはみっちり叩き込まれているので、ミーティングを開催しない訳にもいかないのです。で、ミーティングを開催する際は、参加メンバーを選んでスケジュールを調整するのもミーティングホストの役割でした。

 

当時、その会社ではLotusNotesを自社用にカスタマイズしたグループウェアを使っていました。

ミーティングを開催する時はそこからスケジュール登録するのですが、いい加減なメンバー設定をすると、チームのリーダーからすぐこう言われます。

 

「この会議、俺なんで呼ばれたの?」

 

この時「あ、えーと、聞いておいて頂いた方がいいかと思って」とでも答えようものなら、速攻「それなら後から議事メモ共有すりゃいいじゃん」と返ってくるわけです。

そういう訳にもいかないよな、と考えると、「じゃあ何でこの人に参加してもらわないといけないのか」ということを言語化しなくてはならないことに気付きます。

 

ありがたかったのは、この時単に「役割を考えろ」だけではなく、ちゃんとスタート地点に立ち返らせてもらえていたところです。

今から振り返ると、なんであれ「スタートに立ち返らせる」という教え方をしてもらえていたのは幸運だったなーと思います。

 

「まず、この会議ってなんの為にやるんだっけ」

「それはまあ、機能要件についての相談とスケジュールのすり合わせで」

「相談、だけじゃ何相談すればいいか分からないでしょ。この会議って何を導くのが目的かな。この会議をやった結果、出来てないといけない成果物ってなに?」

「えーーーー、と、〇〇の要件をAにするかBにするかの確定と、実装方式の確定、それに伴って変更入るスケジュール線表です」

「じゃあ、その成果物を作る為に、各メンバーにどんな役割を期待するべきなのか定義出来るでしょ。「この人がいないと何が困るのか」って考え方でもいいや」

 

なるほど。「この人がいないと何が困るのか」を考えるのは出来そうだ、と思いました。

 

例えば、リーダーがいないと変更したスケジュールをその場で承認・調整出来る人がいなくて、手っ取り早く作業に手をつけられなくて困る。

 

Aさんがいないと、変更に伴う工数が明確にならなくて困る。

Bさんがいないと、そもそもこの要件がシステム全体のコンセプトに沿っているのか判断出来なくて困る。

Cさんは、テクニカル的に機能の変更と必要工数が妥当なのかを判断してもらわないといけない。

Dさんは、作業を進める上で共有が必要なのでいてもらった方がいいか、と思っただけで、必須の役割はなさそう。

 

この辺をちゃんと言語化してみると、「それぞれのメンバーに期待する、会議における役割」が明確になるなあ、と。

いや、実際にはこんな簡単に整理出来たわけでもないし、これ一回で呑み込めたわけでもなくって、同じようなこと何度も何度もやりましたし、言語化するにも大変苦労したんですが。

 

つまりここでは、二段階の「明確化」の工程が必要とされます。

 

1.その会議やミーティングにおいて、「その会議で何を決めなくてはいけないのか」「その結果、何が出来ていないといけないのか」を明確にする

2.その目的の為に、誰にどんな役割を担ってもらうのかを明確にする

 

この2つが言語化出来ない会議というのは、要は会議をしなくても困らない会議、「やってもやらなくてもいい会議」だ、というわけです。

 

これも何度も言われた話なんですが、時間というものはコストです。誰かを会議で一時間拘束すると、大抵の場合一時間を遥かに上回る工数が必要とされます。

何故かというと、「会議の準備をする工数」「会議の前に考えをまとめる工数」「会議の後に再度元の作業に集中する為の工数」というものも、それぞれ馬鹿にならない時間的コストがかかるからです。

 

更に、会議というものは複数人数でやるもので、人数が多ければ多い程余計な工数がかかります。

幹部級を数人呼べば、それだけで数万円分の工数がかかったりする。非常に贅沢なイベントなわけです。

 

そこから考えると、「なんとなくいてもらった方が良さそうだから」などという理由で会議に呼ぶのは無駄使いの最たるものだ、と。

単にやることが報告と共有だけならメールかメッセでやれ、というのがその部署の方針だったわけです。多分会社全体の方針でもあったのでしょう。

 

会議をやるからには、きちんとアウトプットがある会議にしたいし、その為には各人の役割は明確にしたい。

その上で、役割以上のことをやってもらえるならとてもありがたい。

これは、後に私の部下や後輩にも伝えた内容でして、「あなたにはこの会議でこういう役割を期待します」って伝えると、ちゃんとその為に身構えてもくれるし、有意義な発言をしてくれもするんですよ。

 

その後幾つかの職場を経験して、必ずしも「目的」が明確に言語化出来る会議ばかりではない、ということも学んだものの、それでも基本的には、上の「ルール」は非常に有用なものだと思います。

 

繰り返しになりますが、これ、当たり前の人には当たり前の考え方だと思います。

「今さら何を言ってんだ……?」と感じる人もいるでしょう。

 

ただ、私は駆け出しの頃、こういうルールに馴染んで仕事をしてきたので、ごく当たり前のように「会議では各人の役割を明確に」って言ってきたんですが、それが通用しないというか受け入れられないというか、「取り敢えず、会議」「取り敢えずみんな出て」みたいな職場も結構あったもので、もしかすると案外常識でもないのかな、と。

 

有用なルールとして一度提示しておくのも悪くないかなーと思い、今回の記事を書いたわけです。よろしくお願いします。

 

今日書きたいことはそれくらいです。

 

 

 

 

 

【著者プロフィール】

著者名:しんざき

SE、ケーナ奏者、キャベツ太郎ソムリエ。三児の父。

レトロゲームブログ「不倒城」を2004年に開設。以下、レトロゲーム、漫画、駄菓子、育児、ダライアス外伝などについて書き綴る日々を送る。好きな敵ボスはシャコ。

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