つい先日、親戚のおじさんが亡くなった。
87歳で、新型コロナウイルス感染による衰弱が死因だったと聞いた。
仕事が終わって、通夜に行き、香典を渡して焼香した。
坊主の読経をききながら、「死者の前でだけ仏教徒のふりをしているのも滑稽だな」と思った。
*
最後におじさんに会ったのはもう9年も前だった。
祖母の13回忌の時に顔を合わせたきりで、社会人になってからの約20年でも、顔を合わせたのはおそらく、1,2回程度だったから、正直なところ「取引先の方が亡くなって、葬式にでた」のと、ほとんど変わらない。
しかし父親からおじさんの死を告げられた時、なんとなく寂しくなり、通夜に行こう、と思った。
生前にその人に関わった人の一人として。
それはおそらく、遠い昔、子供のころ、おじさんと関わった記憶があるからだ。
正月に家に来て、父親と酒ばかり飲んでいたが、一度だけ「手品」を見せてくれた。
今思えば、他愛もないものだったが、私はとてもうれしかったことを覚えている。
通夜での会食時に、親戚一同にその話をしたら、「誰もそんなものは見たことがない」と言っていたし、実の息子ですらも、「手品なんて見せてもらったことはない」と言っていたから、酔っぱらった思い付きで、甥を驚かせたかったのかもしれない。
ただ、私だけがその一面を知っていたことを知った。
べつのある人は、おじさんが一級建築士で、長い間海外に駐在し、1年に2回程度しか日本に帰ってこなかったが、イラクやブルネイなどのアジアのでたくさんの建物を建てたことについて、語ってくれた。
従兄弟は一人っ子だったから、半分「母子家庭」のようなものだったとも聞いた。
そうして、多くの人が語る「おじさん」の人物像は、私のイメージしていたおじさんとはかなり異なっていた。
死んで初めて、共有される情報もあるのだ。
結局、夜の7時から始まった通夜に出席したのは、私を含めて11名。
私が最年少だったから、皆お年寄りばかりだった。
おじさんは87歳で亡くなったから、すでに友人知人含めて、多くの人が亡くなっている。
葬式に来る人も、寿命が延びれば伸びるほど、減っていくのだろう。
それでも通夜や葬式をやってくれる人がいるのは、まだマシなほうかもしれない。
*
通夜からの帰り道考えた。
特に、「孤独な老後」と「死」についてだ。
今は、男性の約3割は生涯独身で、将来的には日本の男性の半分は子を持つことなく生涯を終えるのだという推定もある。
独身で子供がおらず、知人友人の多くも死んでいれば、通夜も葬式もなく、死んだことさえ誰も知らず、お墓もなく、警察に「処理」されて終わる人生となる可能性は高まる。
生前どのような人物だったのか、一切語られることもない。
即、忘却の彼方に消える人生。
「死んだ後のことはどうでもいいよ」という人もいるだろうが、歳をとって、体も心も衰え、知人友人が減っていく一方となったとき、そんなに割り切れるものだろうか。
あと数年で、私は50歳になる。
いままで「生き方」ばかりを考えてきたが、少し「死にかた」について考える時間を増やすほうがいいかも、と、はじめて思った。
製薬・バイオ企業の生成AI導入は、「試行」から「実利」を問うフェーズへと移行しています。 (2026/01/19更新)
単なる理論ではなく、現場で成果を出す生成AI活用の“実装方法”を知りたい方に最適なウェビナーです。
本セミナーでは、製薬・バイオ企業でのPoC(概念検証)から得られた実データとノウハウを元に、「どこにAIが効くのか」「どこが難しいのか」を明確に解説します。

【開催概要】
・開催日:2026年2月12日(木)
・時間:12:00〜13:00
・形式:オンライン(Zoom/ログイン不要)
・参加費:無料(定員150名)
本セミナーでは、13チームのPoCで時間を50〜80%削減したノウハウを余すことなく共有します。適用可否の見極め、評価設計、失敗領域への対応方法、全社展開のガバナンス設計まで、実践的な内容です。:contentReference[oaicite:1]{index=1}
・製薬・バイオ・化学業界のDX/業務改革担当者
・AI導入プロジェクト責任者・企画部門・法務・人事などの全社展開担当者
・PoC設計や効果測定の「型」を学びたい方
・自社の生成AI活用を確実な成果につなげたい実務担当者
【セミナーの内容】
・生成AIの“適用可否”を短期間で見切る方法(PoC設計・評価の型)
・現場で成果を出すAI活用ノウハウ(バックキャスティング/プロンプト構造化 等)
・適用が難しい領域(PowerPoint・OCR 等)の整理と次の打ち手への転換
・横展開に向けたガバナンス設計とナレッジ共有
【登壇者】
奥田 真輔 氏
システム開発やITコンサルティングを経て、
外資系製薬企業で15年以上のITビジネスパートナーとして人事からコマーシャル、
メディカルなど製薬企業の様々な分野のプロジェクトに携わる。
現在はネクセラファーマ株式会社で、システムだけではなく、企業風土改革や業務改善をリードし、
日本発グローバルバイオ製薬企業にむけて、同社の成長基盤の構築に尽力している。
岡田 雄太(ワークワンダース株式会社 CTO)
野村総合研究所に新卒入社後、証券総合バックオフィスシステムやオンライントレードシステムなどの開発に従事。
その後、8 Securities(現SoFi Hong Kong)へ出向し、日本人唯一のエンジニアとして国際的なプロジェクトに携わる。
BOOSTRYでは信託銀行向けSaaSの立ち上げと成長を牽引。
WiseVineではCTOとして開発組織を30名規模に拡大し、プロダクト開発を推進。
2025年4月よりワークワンダース株式会社CTOに就任。AI活用を中心とした開発支援をリードする。
【お申込み・詳細】
こちらのウェビナー申込ページをご覧ください。
【著者プロフィール】
安達裕哉
元Deloitteコンサルタント/現ビジネスメディアBooks&Apps管理人/オウンドメディア支援のティネクト創業者/ 能力、企業、組織、マーケティング、マネジメント、生産性、知識労働、格差について。
◯Twitter:安達裕哉
◯Facebook:安達裕哉
◯有料noteでメディア運営・ライティングノウハウ発信中(webライターとメディア運営者の実践的教科書)
Photo:Denys Nevozhai












