「よく言われるけど納得感が全くない言葉」というのは人によって様々だ思うが、私に関していうと、ランキングトップは「(小さな子どもに対する)今が一番かわいい時期ですね」という言葉だ。
全く悪意はなく、いやむしろ善意100%で言ってくださっているのはよく承知しているのだが、それでも言われる度に「いや全っっっ然そんなこたないですよ」と思い続けている。
何故かというと、私の中の「子どもかわいい」という感情は常に増幅・更新され続けており、3歳や4歳の頃の子どもより、12歳や16歳になった今の子らの方がさらに圧倒的にかわいい、と感じているからだ。
これは、子どもがどんな成長をしていったとしても、この後もずっと変わらないだろう。確信している。
時期など何の関係もなく、子どもは常に「現在」が最も可愛い。
私は、家で子どもを見かける度に「なんて可愛い生き物なんだ・・・・・・!?奇跡の産物か・・・・・・!?」と思うし、そういう意味で「今が一番可愛い時期」ではなく「可愛さレコードが順調に更新され続けていますね」なら私に関しては正しい。
とはいえもちろん子どもは一個の独立した人格であり、親に「可愛い」と言われればシンプルに嫌悪感を感じる時期だって、親を忌避する時期だってあるわけで、そういう感情は押し隠して、親子として必要なコミュニケーションをとっている。
幸いというべきなのかどうか、うちの子たちは一般的に聞くよりはだいぶ積極的に親とコミュニケーションをとってくれて、話しかけられる度に「尊い・・・・・・」と感じるのだが、だからといってそれを表に出したりはしない。相手が嫌がることをしないのは人間関係の基本だ。
親としての責任というものもそこには絡む。叱る時はきちんと叱るし、褒める時は山ほど褒める。
これは、おそらく推しに対して慎み深いオタクのスタンスに似ている。
オタクにもマナーというものがあって、特に「推しに迷惑をかけてはいけない」というのは最重要なマナーの一つである筈だ。
自分の感情を前面に出してばかりではそのマナーを守れない。
親にとって、いや少なくとも私と私の妻にとって、子どもは人生でも最大の推しであるが、「ファンとアイドル」「創作物と読者」のような関係性でそれぞれとるべきスタンスが異なるように、「親と子」という関係性でもとるべきスタンスはある。
「育児」というマナーブックはその為にある。
ただ、それでも内心「子ども超かわいい・・・・・・」という気持ちを抱き続けることが出来ているのは、私の人生において最重要な幸福要件の一つなのだ。
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子どもをもつメリットデメリットがどうとかこうとかいう話を聞くことがあるが、私について言えばその話は全然ピンとこない。
いい悪いではなく、「そういう話題が何故成立するのか」がよくわからない。
何故かというと、私の中で、「子ども」という存在がとっくの昔にメリットデメリットで語れる存在ではなくなっているからだと思う。
「子ども」という言葉の意味が脳内で置換されているから、そもそも私の脳に話が通じないのだ、と言ってもいい。
私の中では、子どもが生まれた時点でごく自然と、人生の目的の割と重要な部分が「子どもが幸せになれるよう育てる」ことに置き換わっており、そこについて疑問に感じることはない。
子どもは親と離れた一個の独立した人格だが、それと「自分の人生をかけてこの子を育てる」という親の決意は矛盾しない。
「生きることにはどんなメリットがあるのか?」というのは哲学的な問いとして成立するかも知れないが、大抵の人には意味ある問いとは思えないだろう。
同じように、「そんなにお金がかかるのに何故アイドルを推すんですか?」と言われた時、多くのドルオタは「困惑」という反応しか返せないだろう。
だから私は、「子どもを育てることのメリット」を答えられない。
メリット、といわれてもよくわからない。今の私の人生はその為にあるから、としかいいようがない。
「それで何か報われるんですか?」と言われれば、「報われる必要があるんですか?」と答えるだろう。いい悪いではなく、他に答えようがないのだ。
とはいえ、強いていえば、「最大の推しが持てた」ということで、私は十分報われているのだろう。
親は報われる為に子どもを育てているわけではないが、だからといって報われてはいけないということもないだろう。
人生一度しか生きていないので断言は出来ないが、恐らく多くの親にとってそうなのではないか。
子どもは、生まれた瞬間に一個の実存になり、「子ども」という言葉で言い表せる存在ではなくなる。だから、「子ども」を実存と感じられない人との間の対話で、「実存ではない子ども」の話をされてもよく理解出来ない。「これはうちの子の話ではないな」と思うばかりだ。
「親にならないとわからない」という言葉は多くの場合対話の拒絶の理由として使われるように思い、あまり積極的に使いたい言葉ではないが、とはいえこの「「子ども」という概念の置換」ばかりは、言葉で説明しようがない以上どうしようもないのではないだろうか。
精一杯の努力として、「一般的な子どもについてはよくわからないが、今の私にとっては、子どもというのはメリットデメリットで語れる存在ではない」と語るくらいしかない。
「子どもをもつメリット」の話をみた時、私が思ったことは以上のようなことだ。他人がどうかは知らないが、少なくとも私はそう思った。
一応誤解のないように付け加えておくが、私は「子ども可愛い」と思っているが、一方「一生自分のそばにいて欲しい」とは全く思っていない。来る時期が来れば子どもたちには巣立っていって欲しいし、その後は適度に親のことなど忘れて過ごして欲しい。
これは、少なくとも私にとっては矛盾しない。推しの対象が自分のそばにいてくれないと推せないわけではない、という道理だ。
だから、「子離れ出来ないのではないか」「親離れ出来ないのではないか」という心配は私にとっては不要だ。
もうひとつ、最後に注釈しておくが、当たり前のこととして、以上のような話はすべて私と私の妻におけるn=2の話だ。
親の子どもに対する思いやスタンスなど一般化出来る話では一切なく、親子間についても様々なあり方・様々な関係性があることは承知しているし、他人に自分の考え方を押しつけようという意図もない。こうあるべきだとも思わないし、他の誰かにこうあって欲しいとも思わない。
ただ、私自身は、本来「幸せはいくらでも主張していっていい、そこに一切遠慮など必要ない」というスタンスであって、それは自分自身についても当てはまる。
そういう意味で、上記段落のような防衛線を張ることにも忸怩たる思いはある。ブロガーとしての宿痾と言うしかない。
今日書きたいことはそれくらい。
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システム開発やITコンサルティングを経て、
外資系製薬企業で15年以上のITビジネスパートナーとして人事からコマーシャル、 メディカルなど製薬企業の様々な分野のプロジェクトに携わる。
現在はネクセラファーマ株式会社で、システムだけではなく、企業風土改革や業務改善をリードし、
日本発グローバルバイオ製薬企業にむけて、同社の成長基盤の構築に尽力している。
岡田 雄太(ワークワンダース株式会社 CTO)
野村総合研究所に新卒入社後、証券総合バックオフィスシステムやオンライントレードシステムなどの開発に従事。
その後、8 Securities(現SoFi Hong Kong)へ出向し、日本人唯一のエンジニアとして国際的なプロジェクトに携わる。
BOOSTRYでは信託銀行向けSaaSの立ち上げと成長を牽引。
WiseVineではCTOとして開発組織を30名規模に拡大し、プロダクト開発を推進。
2025年4月よりワークワンダース株式会社CTOに就任。AI活用を中心とした開発支援をリードする。
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(2026/01/19更新)
【著者プロフィール】
著者名:しんざき
SE、ケーナ奏者、キャベツ太郎ソムリエ。三児の父。
レトロゲームブログ「不倒城」を2004年に開設。以下、レトロゲーム、漫画、駄菓子、育児、ダライアス外伝などについて書き綴る日々を送る。好きな敵ボスはシャコ。
ブログ:不倒城
Photo:eiji ienaga













