P1020357

竹中平蔵氏が、その発言によって叩かれている。

竹中平蔵氏が非正規雇用について熱弁「正社員をなくしましょう」

派遣雇用が増加した原因について「日本の正規労働ってのが世界の中で見て異常に保護されているからなんです」と述べ、整理解雇の4要件について触れた。
さらに竹中氏は、同一労働同一賃金について「(実現を目指すなら)正社員をなくしましょうって、やっぱね言わなきゃいけない」「全員を正社員にしようとしたから大変なことになったんですよ」と、日本の問題点を指摘した。

竹中氏を叩いている人々は、「格差縮小のためにはむしろ、非正規雇用を減らして、正社員を増やさななければいけないはずだろう。」と言いたいのだろうから、議論は平行線だ。

 

私にも何が正しいのか、よく見えない。そこでちょっと極端に考えてみる。

「全員を正社員にしなくてはいけない」という法律ができたら、経営者はどうするだろうか?という思考実験だ。つまり、「契約社員」と「派遣社員」という形態を無くすと何が起きるのか、という想像をしてみる。

・現在の派遣契約や契約社員を一旦全部切って、アウトソーシング契約に切り替える。

・実績のある人は高給を持って迎える。「どうしても来て欲しい」と言う人だけ社員とするために、一部の人の給与は高騰する。正社員が特権階級に。

・単純労働はシステム化、自動化、無人化、ロボット化、オフショア、セルフサービス、海外移転と言う形で対策する。

「どうすれば最少人数で会社を回せるか」と言うノウハウが蓄積。「省エネ」ならぬ「省人」がキーワードに。オイルショック(1973~)時の省エネと同じように、長期的に現在の企業は10年で人員数を20%か30%カットする。正規雇用率は100%となるが、「正規雇用者数」は激減。代わりに増加する「個人事業主」という形態と、「失業者」。

参考:オイルショック時の日本企業の「省エネ」への取り組み

mhir05_saving01

(出典:みずほ情報総研  社会動向レポート日本の省エネルギー政策の最新動向と今後求められる方向性

・「正社員を自主退職させるためのノウハウ」が注目される。社会保険労務士業務が活況に。

・現在の新卒の非正規雇用率が4割ということを鑑みると、「新卒採用」は現在の半数程度になり、しわ寄せは若者に。

上の想定がまったくの間違いであってくれるといいのだが、冷静に考えると、あまり理想的な未来とはいえなさそうである。結局格差が広がりそうな気配だ。では逆に、「正社員をなくす」とどうなるか?という想像をしてみる。解雇規制がなくなる、と言う想定だ。

これは実例があるのでわかりやすい。要はアメリカのようになるだろう。

 

・レイオフが自由にできるので、流動性が高まり、長期失業者の割合は低くなる。(参考:労働政策研究・研修機構 データブック国際労働比較2012 http://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/databook/2012/04/p137_4-3.pdf

・スキルの低い労働者とスキルの高い労働者の格差は広がる。現在の雇用情勢にマッチする労働者はすぐに職が見つかる一方で、単純労働者の職は見つかりづらく、見つかったとしても買い叩かれる。

・雇用の流動性が高まると景気が良くなるかどうかは不明。様々な意見がある。

こう考えると「いずれにしろ、格差は広がる」と考えられる。これは、格差拡大の原因を解雇規制では解決できないからだ。実際、格差拡大の原因は雇用形態よりも寧ろ、「経済成長率の鈍化」や、その他の要因によるものではないだろうか。

だから、政治的に困難な議題である「解雇規制」に手を付けるのは、はっきり言って時間の無駄なのではと思ってしまう。もっと合意が得られやすく、効果の高い分野から手を付けるのが正しいやり方ではないだろうか。それが政治家の手腕だろう。

 

 

【生成AI関連ウェビナーのお知らせ】
単なる理論ではなく、現場で成果を出す生成AI活用の“実装方法”を知りたい方に最適なウェビナーです。
本セミナーでは、製薬・バイオ企業でのPoC(概念検証)から得られた実データとノウハウを元に、「どこにAIが効くのか」「どこが難しいのか」を明確に解説します。

製薬・バイオ企業の生成AI導入セミナー

お申し込み・詳細はこちら


【開催概要】
・開催日:2026年2月12日(木)
・時間:12:00〜13:00
・形式:オンライン(Zoom/ログイン不要)
・参加費:無料(定員150名)

製薬・バイオ企業の生成AI導入は、「試行」から「実利」を問うフェーズへと移行しています。
本セミナーでは、13チームのPoCで時間を50〜80%削減したノウハウを余すことなく共有します。適用可否の見極め、評価設計、失敗領域への対応方法、全社展開のガバナンス設計まで、実践的な内容です。:contentReference[oaicite:1]{index=1}

【対象者】
・製薬・バイオ・化学業界のDX/業務改革担当者
・AI導入プロジェクト責任者・企画部門・法務・人事などの全社展開担当者
・PoC設計や効果測定の「型」を学びたい方
・自社の生成AI活用を確実な成果につなげたい実務担当者

【セミナーの内容】
・生成AIの“適用可否”を短期間で見切る方法(PoC設計・評価の型)
・現場で成果を出すAI活用ノウハウ(バックキャスティング/プロンプト構造化 等)
・適用が難しい領域(PowerPoint・OCR 等)の整理と次の打ち手への転換
・横展開に向けたガバナンス設計とナレッジ共有

【登壇者】
奥田 真輔 氏
システム開発やITコンサルティングを経て、
外資系製薬企業で15年以上のITビジネスパートナーとして人事からコマーシャル、 メディカルなど製薬企業の様々な分野のプロジェクトに携わる。
現在はネクセラファーマ株式会社で、システムだけではなく、企業風土改革や業務改善をリードし、
日本発グローバルバイオ製薬企業にむけて、同社の成長基盤の構築に尽力している。

岡田 雄太(ワークワンダース株式会社 CTO)
野村総合研究所に新卒入社後、証券総合バックオフィスシステムやオンライントレードシステムなどの開発に従事。
その後、8 Securities(現SoFi Hong Kong)へ出向し、日本人唯一のエンジニアとして国際的なプロジェクトに携わる。
BOOSTRYでは信託銀行向けSaaSの立ち上げと成長を牽引。
WiseVineではCTOとして開発組織を30名規模に拡大し、プロダクト開発を推進。
2025年4月よりワークワンダース株式会社CTOに就任。AI活用を中心とした開発支援をリードする。


【お申込み・詳細】
こちらのウェビナー申込ページをご覧ください。

(2026/01/19更新)

 

筆者Facebookアカウント https://www.facebook.com/yuya.adachi.58 (スパムアカウント以外であれば、どなたでも友達承認いたします)