「みんな、自己アピールを勘違いしているよね」と、某外資系企業でHR部門の長を務める彼は言った。
彼は続ける。
「自己アピールを、「自分の能力をアピールすること」と勘違いしている。端的にいうと、「私、すごいでしょ」っていうのが、自己アピールだと思っている。」
「それは正しそうだけど…」
「違う。」
彼はいつも全く遠慮がない。
「それは、自己アピールじゃなくて、ただの自慢だ。自慢と、自己アピールは全く異なる。」
「ちがいを教えてもらえないかな。」
「そうだな、広告は好きかい?」
「好きとか、嫌いとかあまり感じないけど。まあ邪魔なときはある。」
「宣伝を鬱陶しいと感じたり、コマーシャルをあまり信じられない、という人は多いよね。ヘタな自己アピールも同じ。自分の宣伝広告のようなことをしていると考えていい。」
私は頷いた。
「じゃ、上手な自己アピールはどうすればいい?」
「長年人事をやってきて思ったのは、上手な人の自己アピールは、「おれ、役に立つよ」だね。あなたのこの悩みに対して、役に立つよ、会社のこの課題に対して、役に立つよ、そういう訴えが、自己アピール。」
「面白いな」
「面接で、自己アピールして下さい、と応募者にお願いすると、自慢ばかりする輩が結構いる。こんな経験をしました、こんな成果を挙げました。別に悪いことじゃないんだけど、外していると思うよ。多分採用側はうんざりしてる。」
「そうかもね」
私も確かに思い当たるフシがある。
「そして、一方でうまい自己アピールをする応募者がいる。あなたの会社に、私の経験がこう役に立つ、とか私が成し遂げたこの業績は、あなたの会社でも貢献につながる、とかね。上手な自己アピールは、この人に依頼したくなる。」
彼の話を聞きながら、自己アピールのやり方なんて、学校でもどこでも教えてくれなかったからな、と思う。
「もちろん自己アピールが全てじゃない。自己アピールだけがうまくて、中身の無い人物もいるが、少なくとも相手が自分の発言でどう思うかを想像できない人物が、仕事ができるとは思えないな。」
(2024/12/6更新)
生成AIの運用を軸としたコンサルティング事業、メディア事業を行っているワークワンダース株式会社からウェビナーのお知らせです
生産性を爆上げする、「生成AI導入」と「AI人材育成」のコツ
【内容】
1. 生産性を爆上げするAI活用術(安達裕哉:ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO)
2. 成功事例の紹介:他業種からAI人材への転身(梅田悟司:ワークワンダース株式会社CPO)
3. 生成AI導入推進・人材育成プログラム「Q&Ai」の全貌(元田宇亮:生成AI研修プログラム「Q&Ai」事業責任者)
4. 質疑応答
日時:
2025/1/21(火) 16:00-17:30
参加費:無料
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。
お申込み・詳細
こちらウェビナーお申込みページをご覧ください
・筆者Facebookアカウント https://www.facebook.com/yuya.adachi.58 (スパムアカウント以外であれば、どなたでも友達承認いたします)
・農家の支援を始めました。農業にご興味あればぜひ!⇒【第一回】日本の農業の実態を知るため、高知県の農家の支援を始めます。
(Photo:U.S. Army)