ベトナムの人材育成を支援したい!そんなテーマでベトナムに単身渡ろうとしている女性がここにいる。現在、東京外語語大学国際社会学部ベトナム語専攻の島田実可子さんです。
彼女がこのテーマに興味をもったのは、「技能実習制度」を知ったことからです。
技能実習制度は、我が国が先進国としての役割を果たしつつ国際社会との調和ある発展を図っていくため、技能、技術又は知識の開発途上国等への移転を図り、開発途上国等の経済発展を担う「人づくり」に協力することを目的としております。
現在、外国人労働者は全国で80万人弱、その中でベトナム人は4番目に多い6万人強ですが、なんと前年同期比で、2万人以上(60%以上)増加しています。そして、その中の4割を「技能実習生」が占めています。
島田さんは思いました。「きっと、日本に来て、技術を母国に持ち帰るために皆頑張っているんだ。」
でも、実態はそれとは異なりました。
「日本の印象良かった」97%→来日後58%に激減 ベトナム人技能実習生調査 龍谷大
技能実習に来て日本の印象が悪化-。外国人技能実習制度に参加するベトナム人を対象にしたアンケートで、こんな結果が出た。劣悪な生活環境や低賃金労働などが背景とみられ、調査した龍谷大(本部・京都市)のベトナム人留学生、グエン・ヒュー・クィーさん(27)は「多くが日本に悪い印象を持ったまま帰国しており、両国関係に深刻な影響を与えている」と指摘している。
(産経ニュース)
中には過酷な労働環境に置かれ、搾取されているベトナムの方々がいる。そういう「負の側面」を直視することになりました。そこで彼女は思いました。
「現行の技能実習制度は、抜本的な見直しが必要だ。」
でも、自分には何ができるんだろう、何をしたら良いのだろう。そんなことを考え、技能実習制度の問題点を洗い出すうちに、「技能実習生に対する日本語教育が不十分であること」が問題の核心の一つであることがわかってきました。
というのも、現地での日本語教育を満足にうけないまま日本に来てしまい、「実習」どころか満足に仕事をすることもできない状態の方々が数多く居たからです。
島田さんに、どうやって実態を研究してるの?と聞きました。
すると「今は、現状を報じた記事や、制度の詳細、監理団体へのアプローチを通じて、問題点を明らかにしている。今年の秋にベトナムにわたって、「送り出し機関」にインタビューをして回るつもり」
とお答えいただきました。
先生や知り合いからは、「送り出し機関」は、グレーな活動をしているところもあるから、気をつけろと、かなり諭されたということですが、彼女の決意は変わらないようです。
がんばってください!
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