「『何のために働くのか』考えている」と言うと、「そんなの、生きるために決まっている」「そんなこと考える暇もなく働いている」といった答えが返ってくる。
「生きるため」は目的の1つだ。でも、それだけではない。
最近は「評価されること」は働く目的になるのか、について考えている。
☆★☆★☆
最近仕事が1つ増え、今までとは違う種類の仕事も手伝うようになった。
私は、評価されるために働いているわけではないと思っていた。そんな私に対して先輩が言った。
「評価の軸が増えてよかったね」
「評価のために働いているわけではないですけどね」と私は答えた。
「もちろん、それはわかっている。でも、評価されないと仕事の意味を見失う」
聞いてすぐ、そんなことはない、と思った。
楽しければ、評価されなくても仕事のモチベーションは維持できると思っていたのだ。
だが、先輩のこの言葉を聞いて、改めて評価について考えてみることにした。
どれだけ一生懸命仕事をしても、それを全く評価されなかったら……その仕事が楽しいものだったとしても、働くモチベーションを維持することはできるだろうか。
改めて考えて私が出した結論は、評価されないと「『割に合わない』感を抱く」だった。
仕事を楽しいと思っている時は、評価に関係なく幸せを感じていられる。今は楽しんでいるから、評価に関係なく満足している。でも、全てが楽しい仕事というわけではない。
仕事をしていて幸せを感じない時、評価されていないと「割に合わない」感が心を支配してしまうと思うのだ。
評価されると、承認欲求が満たされたり、満足感が高まったりする。評価されないと、必要とされていないのではないかと思ってしまう。このような気持ちへの影響は確かにある。
だが、気持ちより、給与への影響が大きい。年功序列の評価制度でなければ、評価は給与に反映される。
実際、上司に「うちは評価が給与にダイレクトに反映される。逆に言うと、給与こそが評価であり、それ以外に評価の反映先はないということだ」と言われたことがある。
給与が上がるということは単価が上がるということであり、同じ時間働くのなら、高い方がありがたい。
☆★☆★☆
ここで気を付けたいのが、評価は何に対してなされるものなのか、ということだ。
大抵の場合、成果に対して評価がされる。つまり、未来ではなく、過去に対して点数を付けるということだ。結果が先、評価が後。今評価が低いのであれば、これから頑張って、それに対して高評価を得る必要がある。
では、過去の評価に納得しておらず、割に合わないと感じている場合、どうなるのか。「私は100の成果を出したのだから、100の評価をしてもらえるはずだ。でも、50の評価しかしないのであれば、私は50の働きしかしない」とペースダウンしてしまう人もいる。
先日こんな話を聞いた。
「基本的に、人は自己評価が高い。みんな自分に150点を付けている。でもその場合、大抵他者からの評価は75点くらい。だから、自分の客観的な評価は自己採点した結果を2で割った方が良い」
つまり自己評価が100点で、50点の評価しかしてもらえず、「それなら50点分の仕事しかしない」とペースダウンすると、次は25点の評価になってしまう可能性が高いということだ。
会社が期待値に給与を支払うことは期待しない方が良いと思う。人件費に対して「投資」という考えを持ち、未来の成果に期待して給与を支払ってくれる会社なら別だ。だがそのような会社でも、期待値は過去の成果をもとに割り出されるのではないだろうか。
☆★☆★☆
今後も私は評価されることを目的に働くことはないだろう。でも、“割に合わない”評価だと感じてしまったら、果たしてモチベーションを維持できるか疑問である。
「楽しさ」「やりがい」「達成感」といった気持ちに関する支えがない時、働くモチベーションは給与によって維持されると思う。楽しさを感じなくなった時の保険として、評価を意識して働くのもアリなのかな、と思い直した1日だった。
ではまた!
次も読んでね!
(2023/5/31更新)
事業責任者など経営陣にこそ聞いて欲しい年間30社以上のwebマーケティング支援を行っている弊社ティネクトと中小企業診断士濱口様とのコラボセミナーのご案内です。
現在の企業活動の最重要業務の1つがwebマーケティングです。
リスティング広告、メルマガ、SNS運用、オウンドメディア運営など様々な手法がありますが、今回のセミナーでは、それらマーアケティング費用の費用対効果に着目し中小企業診断士の目線で語ってもらいます。
<2023年6月19日実施 無料ライブ配信オンラインセミナー>
費用対効果のトリセツ-成功するマーケティング投資
-無駄な広告費はもう終わり!成果を最大化するマーケティング戦略の考え方-
<内容>
第1部 講師:濵口誠一(濵口中小企業診断士事務所代表)
1.損していないか?はROASを見れば一目でわかる
2.広告費で無駄遣いするパターン、効果的なパターン
3.ROASの詳細説明
4.ROASを使った外部委託の意思決定方法
5.ROASを使う際の注意点
第2部 講師:楢原一雅(ティネクト株式会社 取締役)
1.事例紹介オウンドメディア運営の成長によってこんな状況がつくれる
2.内製、外注の役割分担
第3部:Q&Aタイム
ファシリテーター:倉増(ティネクト)
日時:
2023年6月19日(月)15:00〜16:30
参加費:無料
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。
お申込み・詳細は
こちらBooks&Appsオンラインセミナーお申込みページをご覧ください
【著者プロフィール】
名前: きゅうり(矢野 友理)
2015年に東京大学を卒業後、不動産系ベンチャー企業に勤める。バイセクシュアルで性別問わず人を好きになる。
著書「[STUDY HACKER]数学嫌いの東大生が実践していた「読むだけ数学勉強法」」(マイナビ、2015)
Twitter: @Xkyuuri
ブログ:http://kyuuchan.hatenablog.com/「微男微女」