会議などでの発言では、出来るだけ客観的な数字を用意してから発言したほうが良い。思い込みが激しいと自分で「思っていない人」は特に。
おそらく、多かれ少なかれ思い込みはどんな人にもあって、知らず知らずに適当なことを言っているのだ。よっぽど注意しなければいけない。例えば、
スマートフォンの普及率(スマートフォンの数/携帯電話の数)、以下の国から一番低い国はどれ?
ロシア
中国
南アフリカ
台湾
日本
韓国
香港
なんと、正解は「日本」です。上位から 韓国72%、香港63%、台湾51%、中国46.9%、南アフリカ40%、ロシア36%、日本25%
(データ出典は、GoogleのOur Planet Mobile http://www.thinkwithgoogle.com/mobileplanet/ja/)
人は、自分の身の回りにあることを「世界も全てそうである」と思いやすい。
「私のお客様がXXXといってましたよ」、「いつも訪問するとXXXだった」であるとか、「感覚的にこれが売れそうだ」とか、言ってしまいがちなのだが、「事実は感覚と異なることも多い」のだ。本当なのかどうか確かめる必要がある。
特に、ベテランであるほど「自分の感覚」に自信を持っているので、事実と異なる方向に強制的に議論を持って行きやすい。
もちろん、データは嘘をつかない、というのはウソで、データは常に解釈を伴う。たとえば、上のデータはあくまでも「割合」であって、絶対数ではない。従って、上のデータを見ただけで、「スマートフォンでの商売は海外でやったほうがいい、中国や香港とか狙い目ですね!」と言ってはいけない。そもそもの携帯電話の普及台数自体が小さい可能性もあるからだ。
だが、営業やマーケティングにデータが欠かせないことは、明らかである。
いろいろな会社を見てきたが、会議にデータを全く用意しない会社は多い。しかし、このような時代になって、手軽に様々なデータが手に入るのだから、「正確に世の中を解釈するために、正確なデータを入手すること」は重要だ。
思い込みが交錯する会議は意見がまとまらず、結局「社内の権力者」や、「声の大きい人」の意見が通ってしまう。それでは会議の意味が無い。思い込みを排除するために、楽天は「スピード!スピード!スピード!」という標語を持っているが、「データ!データ!データ!」という標語があってもいいと思う。
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