ども、ゆうせいです。普段はキャッチには目もくれず、むしろ完全無視して自分で調べたお店に直行しています。
あ、居酒屋の話ですよ。
でも先日、初めてキャッチに捕まりました。なぜなら、そのキャッチは無言だったからです。
普通、キャッチの人は、
「居酒屋お探しですか?今ならすぐにご案内できます!」
「1ドリンクで1時間歌い放題のカラオケどうですか?」
などなど、あの手この手のトークで捕まえようとしてきますよね。
しかし、そのキャッチは違いました。
メニューをこちらに見せながら、目を見て、何かを話しているようで、何も言っていない。つまり、音量はゼロだったのです。口がパクパク動いているだけ。
めちゃくちゃ気になるじゃないですか。何を言っているのか、そのメニューには何が書いてあるのか。思わず立ち止まってしまいました。はい、失敗です。話を聞いてしまったのです。
彼の作戦にまんまと引っかかって。少しでも話をしたら、よほど感じの悪い人や、おそろしく高い値段ではない限り、
「ま、ここでいっか」
という気持ちになってしまいます。今回もそれでした。メニューを見たところ、普通の居酒屋レベルは満たしていましたし、お酒の種類もそこそこありました。
どんどん断る理由がなくなってくるわけです。店の場所を聞けば、すくそこなわけで…
そのまま入店してしまいました。
そして、普通にお酒と料理を楽しみながら思いました。さっきの手法、キャッチ以外にも使えるんじゃないかと。無言でないにしても、余計なことを言わない方が良いのではないかと。
「カラオケ◯◯です。このたび新装オープンしました!」
と言いながらポケットティッシュを配っている人、よく居ますよね。これ、カラオケに興味がない人は完全にスルーするしかなくなるわけです。
でも、
「ポケットティッシュです!どうぞ!」
だったら、ティッシュが必要な人はみんな気になるわけです。
他にも、
「◯◯ラーメンです!味噌が自慢の野菜たっぷりラーメンです!」
と言いながら、餃子の無料券を配るくらいなら、
「餃子です!」
の方がめちゃくちゃ気になります。
人に何かを伝えようとするとき、とにかくわかって欲しいという気持ちが強く出てしまうので、いろんなことを説明しようとしてしまいます。
でも実はほとんどの人にとってそれはどうでもいい情報であって、メリット、ベネフィットをズバリ伝えた方がいいわけです。
「生ビール通常400円のところ、今だけ80円引きの320円で販売しておりま〜す!」
どうでもいい情報が多すぎます。
「生ビール320円は当店だけ!」ぐらいでどうでしょうか?
む、この先のお店は320円以上するのかな? と勝手に想像してくれるので、足を止めてくれる可能性が高くなります。
こんなことを、ずっと飲みながら考えさせるパワーが、あの無言のキャッチは持っていました。
果たして彼は狙ってやっていたのでしょうか?
ただ単に緊張して声が出ていなかっただけなのでしょうか?
いずれにしても、私は立ち止まり、入店し、お酒と料理を楽しみながら、いろんなことを考える機会を得ることができて、彼にはすごく感謝しています。
キャッチひとつとっても、侮れないものです。
“喋って喋ってお客を落とす” が普通なのに、あえての無言。逆張りの意外性に、惹きつけられたお話でした。
さて、みなさんはどう思いますか?
【安達が東京都主催のイベントに登壇します】
ティネクト代表・安達裕哉が、“成長企業がなぜ投資を避けないのか”をテーマに東京都中小企業サイバーセキュリティ啓発事業のイベントに登壇します。借金=仕入れという視点、そしてセキュリティやDXを“利益を生む投資”とする考え方が学べます。

こんな方におすすめ
・無借金経営を続けているが、事業成長が鈍化している
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<2025年7月14日実施予定>
投資と会社の成長を考えよう|成長企業が“投資”を避けない理由とは
借金はコストではなく、未来への仕入れ—— 「直接利益を生まない」とされがちな分野にも、真の成長要素が潜んでいます。【セミナー内容】
1. 投資しなければ成長できない
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2. 無借金経営は安全ではなく危険 機会損失と同義
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3. サイバーセキュリティは「利益を生む投資」である
・直接利益を生まないと誤解されがちだが、売上に貢献する要素は多数(例:広告、ブランディング)
・大企業・行政との取引には「セキュリティ対策」が必須
・リスク管理の観点からも、「保険」よりも遥かにコストパフォーマンスが良い
・経営者のマインドセットとして、投資=成長のための手段
・サイバーセキュリティ対策は攻守ともに利益を生む手段と考えよう
【登壇者紹介】
安達 裕哉(あだち・ゆうや)
ティネクト株式会社 代表取締役/ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO
Deloitteにてコンサルティング業務に従事後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサル部門立ち上げに参画。大阪・東京支社長を経て、2013年にティネクト株式会社を設立。
ビジネスメディア「Books&Apps」運営。2023年には生成AIコンサルティングの「ワークワンダース株式会社」も設立。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計82万部突破。2023年・2024年と2年連続で“日本一売れたビジネス書”に(トーハン/日販調べ)。
日時:
2025/7/14(月) 16:30-18:00
参加費:無料
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。
お申込み・詳細
お申し込みはこちら東京都令和7年度中小企業サイバーセキュリティ啓発事業「経営者向け特別セミナー兼事業説明会フォーム」よりお申込みください
(2025/6/2更新)
【著者プロフィール】
名前: ゆうせい 企画、執筆、編集、モデルを提供する「カンパニオ」代表。
ぱくたそでフリー素材モデルとして不倫素材や、記者風素材を提供している。映画大好きの愛妻家を自負しているが、恋愛映画や恋愛系コラムは苦手。とにかく水曜どうでしょうが大好きでしかたがない。
Twitter: @wm_yousay
ブログ:http://huniki.hatenablog.com/「雰囲気で話す」