webが自由に使えるようになり、現代は情報収集の効率がとても向上した。
調べたいことは検索エンジンに入力すれば直ぐに手に入る。Facebookを開けば知人が面白そうなニュースを共有してくれるし、ニュースサイトに登録すれば勝手に「あなたが興味を持ちそうなニュース」を配信してくれる。
だから、「面白そうなニュース」を読む時間は数年前よりも確実に増えているはずだ。
しかし、一方で犠牲になっているものがある。それは、「面白くなさそうなニュース」を読む時間だ。
これについては池上彰が述べていることが当を得ている。
”私は情報源がネットだけだと、関心や知識が広がっていかないと思うんですね。
インターネットだと自分の関心のある物事については自分から調べますし、こちらが関心があるであろう情報を向こうからも送ってくれますね。あるいはTwitterでも知り合いやフォローしている人はある種、感性が似ていたり趣味が同じだったりしますよね。そういう人の中で、「これニュースだよ」「ああそうなんだ」という情報収集の仕方って、結局は自分と似た興味関心を持っている人の情報ばかりが自分の中に入ってくるわけですよね。そうなると幅が広がっていかないんですね。”
”だけど新聞を広げるとね、自分が興味関心の無いことも向こうから飛び込んで来る。そこから興味関心が広がっていくんですよ。こんなことがあったのか、少し調べてみようって。でも今は国際面のトップに書かれていることでもみんな知らないから、僕がテレビで解説すると、「へー、知らなかった」ってみんな驚くんです。”
この発言のポイントは、「インターネットからは、自分の興味のある情報しか取得できない」という点だ。もちろん、webのニュースフィードが、「興味のないニュースを流してくれるよ」という人もいるだろう。でも、それってちゃんと読みますか?ほとんど読み飛ばすでしょう。
普通はちゃんと読まないし、調べない。他に面白そうなニュースが沢山あるから、どうしてもそちらに時間を割いてしまう。
池上彰氏は新聞が情報収集のメインだと言っているが、新聞のメリットは「自分とは全く関係ない(と自分が思っている)」記事も、一応隅々まで読もう、という気にさせるところだ。
テレビも「本当にどうでも良い情報」を垂れ流しているが、「今まで自分が興味を持たなかった情報を強制的に見せる」という点はwebよりも優れている。
例えば今朝、NHKの「日曜美術館」という番組が「ギュスターヴ・カイユボット」という画家の特集を行っており、現在ブリジストン美術館で「日本で初めて紹介」しているそうだ。絵を見てグッと来たので、「行ってみようかな」と思ったが、私のweb情報ソースからはこのような情報はまず入ってこない。
「美術展」などは、主要な興味ゾーンから外れているので、webからは収集できない情報なのだ。しかし、この情報によって確実に人生はより豊かになる。
webでは「知っておいたほうが良い常識」的な情報を判別することが非常に難しいため、「新聞に載っていることは少なくとも常識として知っておかなかればいけない」といった自己の「常識欠如」に対する感覚が鈍感になる。
これは、情報収集を効率化すればするほど悪化するので、問題にも気づきにくい。
たまには「興味のないもの」についても「知っておかなきゃ」という感覚を意図的に作らないと、阿呆になってしまいそうだ。
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(2025/6/10更新)