2017年7月29日に『ドラゴンクエスト』シリーズの新作、『ドラゴンクエスト11』が、ニンテンドー3DSとプレイステーション4で発売されました。
『ドラクエ10』は、オンラインゲームだったので例外とすると、『ドラゴンクエスト9』がニンテンドーDSで発売されたのが2009年7月ですから、8年ぶりの非オンラインの『ドラクエ』なんですね。
僕は悩んだ末に、ニンテンドー3DSのダウンロード版とPS4のパッケージ版を両方購入しました。
昔ほど発売日に購入するのが困難ではなくなったし、いざとなれば、ダウンロード版を買えば店に在庫がなくても遊べる。
それでも、東京の一部の店ではちょっとした行列ができていたそうです。
『ドラゴンクエスト3』のときは、『ドラクエ行列』がテレビのニュースやワイドショーで紹介されていて、「ファミコンのゲームがテレビで採りあげられるなんて!」と、驚いたのを思い出します。
いまでは、iPhoneの新機種や新型ゲーム機の発売日の様子がトップニュースになることも珍しくないんですけどね。
現時点では、主にPS4版で遊んでいるのですが、据え置き機で『ドラクエ』をやるのは久しぶりだな、と思っていたら、PS2の『8』は、2004年発売で、もう干支がひとまわりしているわけで、そりゃ懐かしく感じるよなあ。
『ドラゴンクエスト11』で遊んでいると、懐かしさと同時に「安心感」があるのです。ああ、これは他の人と「競争」しなくても良いゲームなんだ、って。
去年の夏は『ポケモンGO』一色で、最近はニンテンドースイッチの『スプラトゥーン2』が大人気になっています。
これらは、基本的にネットワークを介して遊ぶゲームなのです。
『ポケモンGO』は、プレイヤーの側に「移動すること」を求める特異なゲーム性ではありますが。
僕は去年『ポケモンGO』を息子とやっていて、こうして子どもと散歩できるのは嬉しいなあ、と感じていました。
ただ、それと同時に、ネットでの『ポケモンGO』の話題があまりにヒートアップし、多くの人がすごいスピードで情報サイトや攻略サイトをつくったり、ブログで話題にしていることに、「自分で攻略する楽しみが奪われている」ような気もしていたのです。
そんなのお前がそういう情報を遮断すればいい、という話なのですが、あるとやっぱり見てしまうし、世の中には、もうこんなにすごいレベルに達している人がいるのか、もう、ここまでわかってしまっているのか、と思うと、なんとなく「そのコンテンツがすでに消費され尽くしてしまったような気がして、やる気が失せてしまう」のです。
僕の場合、もうこんなに強くなっているのか、というプレイヤーに頻繁に遭遇すると、もう追いつけないな、と向上心が萎えてしまいます。
ネットワークを介するゲームというのは、「他者と勝負する」ものがほとんどなのだけれど、攻略サイトや動画配信がお金になる時代になることによって、あまりにも早く情報が出回り、それを徹底的に利用する人、やる気と時間がある人と、そうでない人の格差が大きくなってきているのです。
ネットは、コンテンツの流行のスピードを早く、規模を大きくしたけれど、それを消費し尽くしてしまうまでの時間を、かなり短くしてしまったように思われます。
『ドラゴンクエスト11』も、すでにけっこう攻略動画が出ているみたいですが、現時点では、まだ攻略サイトにお世話になるような難関には遭遇していませんし、他者と競争するような状況もなさそうなので、マイペースで遊べています。
スタンドアローンのゲームが絶滅したわけではなくて、最近では、『ファイナルファンタジー15』なども、他者を気にしなくても遊べるゲームだったんですけどね。
ゲーム会社の収益を考えると、一部の大ヒットしている課金性のソーシャルゲームというのは莫大な利益をあげていて、それはもう、非オンラインの買い切りゲームでは太刀打ちできないレベルの金額になっています。
そのかわり、人気のソーシャルゲームは、常にユーザーの動向をチェックしてゲームバランスに微調整を加えたり、人気マンガとコラボレーションをしたりと、シンプルなゲーム性にもかかわらず、大きな投資もしているのです。
最近のiPhoneアプリの人気ランキングの顔ぶれをみていると、新しく参入したソーシャルゲームが人気を得るのは、かなり難しくなっているようです。
僕は、まだネットを自分では使えない環境の長男が少し古いゲームで楽しそうに遊んでいるのをみて、ちょっと羨ましくもなるのです。
「ゲーム攻略動画」に夢中になっているので、「自分で遊んだほうが楽しいんじゃない?」と言った際に、「いや、見ているほうが楽しいよ」と答えられたときには、時代の変化を感じずにはいられませんでしたが。
実際、僕にとっても、テレビゲームというのは、自分で攻略するには、時間がかかりすぎる趣味になってはいるんですよね。
かかる費用と遊べる時間を考えると、コストパフォーマンスはものすごく高いのだけれど。
誰がやっても同じような経過をたどるゲームなら、動画を見れば十分なのかな、とも思います。動画なら、ネットをやりながらとか、ちょっとした他の用事をこなしながらでも観られるし。
そう言いつつも、攻略サイトに「そんなに速く消費し尽くさないでくれ」なんて思うのは矛盾しているのだけれど。
今回の『ドラゴンクエスト11』って、スタンドアローンの非ネットワークゲームの最後の輝きになるのか、それとも、「他人を気にしなくていいゲーム」の復権のきっかけになるのだろうか。
SNSにも同じことが言えるのですが、見知らぬ他者と繋がりたい、という欲求があったはずなのに、繋がれるようになってしまうと、そのリスクやめんどくささに辟易してしまうというのが、人間というものなのでしょうね。
こういうのは「個人差」が大きい。
それでも、ネットはもう無かったことにはできないし、他者と繋がらずには生きていけない時代であることは確かです。
オウンドメディアが“武器”になる時代が再び!生成AIで変わる企画・制作・継続のすべてを解説
生成AIの登場で、かつてハードルだったコンテンツ制作・目標設計・継続が一変。
本セミナーでは、なぜ今オウンドメディアが“やるべき選択肢”となったのか、
費用対効果を可視化し社内を動かす企画へ落とし込む方法を、3名のプロが分担してお届けします。

こんな方におすすめ
・オウンドメディアに興味はあるが成果が見えず投資できない
・社内の理解が得られず、企画が通らない
・記事は作っているが、何がKPIなのか曖昧で迷走している
・コンテンツ施策を始めたいが、マーケ知見が不足している
<2025年6月19日実施予定>
生成AIによるコンテンツマーケティング自動化で、オウンドメディアの悩みが9割解消された話
メディア運営が劇的に変わった3つの要因【このセミナーで得られる5つのこと】
・オウンドメディア再評価の最新トレンドがわかる
・生成AI×人間の役割分担で発信体制を最適化する方法
・“継続できるメディア”を支える編集と企画の仕組み
・企画を通すための費用対効果の可視化手法
・実例ベースで学ぶ社内提案ロジックと構成
【セミナー内容】
第1部|なぜ今、オウンドメディアなのか?
登壇:安達 裕哉(ティネクト代表)
第2部|やりきる編集とは? 発信体制の仕組み化
登壇:桃野 泰徳(ティネクト編集責任者)
第3部|通る企画として社内を動かす 費用対効果の「規格」設計
登壇:倉増京平(ティネクトマーケ責任者)
日時:
2025/6/19(木) 10:30-11:30 + Q&A
参加費:無料 配信形式:Zoomウェビナー
お申込み・詳細
こちらウェビナーお申込みページをご覧ください
(2025/6/10更新)
【著者プロフィール】
著者;fujipon
読書感想ブログ『琥珀色の戯言』、瞑想・迷走しつづけている雑記『いつか電池がきれるまで』を書きつづけている、「人生の折り返し点を過ぎたことにようやく気づいてしまった」ネット中毒の40代内科医です。
ブログ;琥珀色の戯言 / いつか電池がきれるまで
Twitter:@fujipon2