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コンテンツマーケティングが失敗する理由
配信日:2017/10/25
我々が記事を書いていると、時々「コンテンツマーケティングをしているのですか?」と聞かれる時がある。
実はこの質問、なかなか答えづらい。
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コンテンツマーケティングという言葉、聞いたことがある方も多いだろう。電通のサイトでは3年ほど前にこんな記事が出ていた。
その中で、コンテンツマーケティングはこのように定義されている。
“いま話題のコンテンツマーケティングとは何か?
https://dentsu-ho.com/articles/1532
自らの媒体(≒オウンドメディア)を中心に情報発信して顧客との良い関係をつくり、収益につながる行動を起こしてもらうこと、といえるだろう。”
また、コンテンツマーケティングの目的は
“
・ブランドの認知の拡大
・ブランドのファンの育成
・共創による、商品開発
・問い合わせ対応
・クライシス対応
・企業ニュースの告知
・店頭への送客
・リピート促進
”
とされている。
要はwebメディア、その他の媒体を通じて「良いコンテンツ」を発信し、集客しなさい、の言い換えと考えておけば良いだろう。
製作会社に依頼してそれなりの金額を払えば、すぐにそれっぽいものを作ることができるので、一時期、企業のオウンドメディア立ち上げブーム、のような時もあった。
だが、そうしてメディアを立ち上げた企業で、「成功した」と呼べるようなものは極めて少数ではないだろうか。
私が知る限り、大半の企業のコンテンツマーケティングは「始めては見たものの、継続できずに放置」という結末になっている。
その原因は様々だ。
が、大半の企業の経営者と担当者は「費用対効果が合わない」と感じたと思う。
そう。
コンテンツマーケティング(とよばれるもの)は、「良いコンテンツ」を創ることを前提としている。
しかし、ご存知の通り良いコンテンツを作るには、内製、外注問わず時間とお金がかかる。
試しに内製でやってみると、記事を書いたことのない人は1日に1記事も書くことはできない。
業務の合間にやるのであれば、せいぜい1週間に1記事、いや、1ヶ月に1記事でも大変と感じる人は多い。
それだけの時間を投入しても、読まれるのは1日にたった10〜100PV。
「ブランド認知」や「ファンの育成」などは程遠い状態だ。
かと言って外注に出しても、1記事数百円というレベルでは、「ブランド認知」や「ファンの育成」ができるほど
質の高い記事はできないし、良いライターを使えば1記事あたり最低でも1万5千円、高いと5万円、10万円という場合もある。
しかもそれがすぐに、何かしらの受注につながるかと言えば、そうではない。
結局経営者も担当者も、「手間もお金もかかる割には、効果が見えない」と、1年も経たず辞めてしまうのである。
これが、「コンテンツマーケティングブーム」の結末だ。
■
話を冒頭の質問に戻す。
我々は「コンテンツマーケティングをしているのですか?」と聞かれた時に、
上のようなコンテンツマーケティングであれば、「していません」と答えざるを得ない。
しかし、である。
実際に
・ブランドの認知の拡大
・ブランドのファンの育成
・共創による、商品開発
・問い合わせ対応
・クライシス対応
・企業ニュースの告知
・店頭への送客
・リピート促進
という目的にかなうように、記事を書くことができている(ように見える)メディアもある。
例えば、その一つに「ベイジの日報」というサイトがある。
正直言うと、私はこのオウンドメディアの内情を知らないし、社内で成功と見られているかどうかはわからない。
だが、実際に、私のようなファンがつき、こうしてメルマガで勝手に紹介をしている。
これが本来の意味での「コンテンツマーケティング」ではないだろうか。
この日報の意図は、次のように書かれている。
“私たちの会社では、日報を提出するようにしています。
日報では進捗報告などは行わず、その日感じたことを、各々が自由に書いています。
日報を書く習慣がなかった社員は、最初は少し苦労するようです。
しかし不思議なもので、もともと文章を書くのが苦手であっても、毎日続けていると、自然に書けるようになってきます。
そして、半年もすると、なかなか良いことを書くようになります。
メールやドキュメントを作ることが多いWebの仕事において、ちゃんと文章を書けるというのは、大きなアドバンテージになります。
日報の習慣は、こういったスキルアップにも一役買っているようです。
このブログでは、ベイジの社員たちが日々書いている日報から、公開して良さそうなものをピックアップして掲載しています。
2~3日に1回の更新を予定しています。
元々は社内の情報共有、あるいは自分の中での課題を明確にするために書かれたです。
そのため、外部の方が読んでもピンと来ないものもあるかもしれません。
しかし、そういった背景を含めて、ベイジの人たちはいつも何を考えているんだろう?というのを読んで、楽しんでもらえれば幸いです。”
彼らは、マーケティングの「ため」のコンテンツを作成しているわけではない。
日報という日々作成される社内文書を、ピックアップして公開しているだけである。
だが、こう言った本音の文書には、その会社のカルチャー、ノウハウ、考え方、理念などが色濃く反映され、読む側にとって役立つ情報も多々ある。
それが結果として、継続性の高い、良質なコンテンツとなっている。
インターネットは、良かれ悪しかれ「本音」が語られるのが面白い、という文化だ。
誰も広告や、美辞麗句を見たいわけではない。
そういう意味で、このベイジの日報というコンテンツは、インターネットの時代に即した、かつ費用対効果の高いコンテンツマーケティングの施策と言えよう。
(了)
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