車の運転。
ちょっと手をつるんと滑らせただけで死んだり他人を殺したりするかもしれないのに、結構たくさんの人が毎日のように車を運転している。
しかも自分の家族や友達を同乗させている人が多い。
全員まとめて死ぬつもりならむしろ理解できるけど、自分はケガで済んでほかみんな死ぬ可能性もあり、そういうこと想定した上で乗せてるんだろうか。
また、自分の生死を運転のプロでもない人にゆだねてる同乗者の感覚も不思議だ。
僕は何人かでの遠出に誘われたりした場合、公共の交通機関ではない誰かの車に乗せられる気配を感じたらその時点で断っている。
遠出で車を出すような人は運転に自信があるに違いないけど、自分がどれだけ安全運転をしても、対向車がたまたま居眠りしてて正面から突っ込んできたら終わりだ。
ただ遊びに行くだけなのになんで自分の命を赤の他人の眠気にゆだねてヒヤヒヤしないといけないのか、不思議で仕方がない。
「運転に自信がある人」というのも、そういう不可避の状況を想像できてないか、少なくとも言及できてない時点で全く信用ならない。
頭が悪くないんだとしたら、命を落としたり、人の命を奪ったりすることに対する抵抗感が僕より薄いんだろうか?
そんなことあります?
それから、セックス。
養子ではない子供をもつ人は全員やったことがあるし、当然その何倍もの人がやっている。
セックスとかSEXとかエッチとか性交渉とか、改めて見るとぼんやりした表記ばかりだけど、要はちんこをまんこに入れてめちゃくちゃこすりまくる行為だ。
尋常じゃない。
振り返ると、幼少期は「ちんこ=おしっこが出る場所」で、当然その後もずっとそうであろうと思っていたところ、小学校高学年~中学生頃をさかいに「どうやらちんこにはほかの使い道があるらしい」という情報を仕入れ始め、高校卒業までに知識面をコンプリートし、以降、ちんこの第二の使命を果たすべくあらゆる努力をしてきた。
自分の体の一部の役割が、途中からがらっと変わるんだから結構えらいことだ。
ただ、こういう、いわば“ちんこの概念的アップデート”については、思春期という不安定期を経ながらもなんとか無事に通過できるものだ。
でも、具体的にちんこがどういうふうに扱われるか、世の中のちんこが実際にどんなことになっているのかについては、少し想像しただけでもいまだに気味が悪くなる。
あの人のちんこもあの人のまんこに入ってめちゃくちゃこすられたんだよなって(「あの人」には当然これを読んでる全ての人のお父さんお母さんや、元アイドルや総理大臣も入るわけで)。
このBooks&Appsで「仕事とは云々」と賢そうなことを語ってるような真面目そうに見える人たちも、ちんこ(まんこ)を誰かのまんこ(ちんこ)に入れてせっせとこすったことあるんだろうなって。
あと、「ちんこ」って言葉を聞いただけで顔をしかめるようなちゃんとした大人の女性が、なんとそれを自分のほうから求めにいって、場合によっては口に含むこともあるんだよなって。
ちんこの持ち主ですら、自分のちんこをさわったあとは石けんで手を洗うのにですよ? どういうことですか?
セックスについてもう少し。
セックスには子供をつくる機能があるわけだけど、この「セックス」と「子供」の二者が、描写的にはかなり遠いのにもかかわらず極めて密接な因果関係で結ばれてるのがまた不思議だ。
さらにこの不思議さは、別の不思議な状況も引き起こしているように思う。
電車内で「おなかに赤ちゃんがいます」のマークをつけている女性は、「私は数ヶ月前にセックスをしました」と公表してるようなものだ。
既婚の息子に親が「早く孫の顔が見たいわ」と言うとき、それは「あんた早くお嫁さんにどんどこ膣内射精しなさい」という意味である。
もちろんこれはオブラートに包んだ表現というだけで、なんの問題もないとは思いつつ、オブラートで生肉を包んでるような感じがして気持ち悪くなる。
ラブホテルを利用するカップルは、早歩きだったり、伏し目がちだったり、車のナンバープレートをデカい板で隠したりしてるのに、子供をつくった夫婦は堂々としてるのも不思議だ。
ラブホテルのほうは刹那的な快楽を目的にしているのに対し、子作りのほうはもっと社会的に意義のある行為ってことなんだと思うけど、やってることは同じで、むしろ子作りのほうが、もしもAVであれば報酬が割高になるであろう「ナマ」「中出し」をやってるわけで、ラブホ組よりもえげつないことしてるとも言える。
AVの女優さんに対しては「あんなことやこんなことをしてた人なんだよな~」って普通に思うわけだけど、子供のいるそのへんの女の人も「あんなことやこんなこと」と大体同じことをしたんだよな~って、すんなりとは受け止められない。
知り合いから懐妊の報せを聞くと、あんなことやこんなことを真っ先に想像してしまい、目が泳いでしまう。
こういう幼稚な感性は、年齢を重ねるにつれ自然と無くなっていくものだと思っていたが、そうでもなかった。
こういうことを書いておきながら、先日自分にも子供ができたんですが、「これでいよいよ精神的にもちゃんと大人になれるかもな~」と思ってたところ、妻の付き添いで産婦人科に行くと、気が付けば「セックス経験済み確定者がわんさかいるな~」とか「産婦人科医はここにいる女の人全員のまんこを見てるんだよな~」とか考えてしまっていて、全然変わらない。
そう、産婦人科医ってのも不思議の宝庫なんだった。多くの男性がお金を払ってでも見たがっているまんこというものを、逆にお金を受け取って毎日見まくっている。
産婦人科医の奥さんはどういう気持ちなんだろうか。旦那さんが日常的によその女の人のまんこを触りまくってることについて、どう思ってるんだろうか。
以上のようなことは、「こんなことまで言っちゃう俺どう?」ってアピールしてるだけのように受け取られがちだと思うし、そういう気持ちも何割か入ってるのは確かだけど、本当に正直な気持ちとして「みんなはどうなんだろう?」とつねづね感じていて、だから書いてみた次第です。
「アイドルはうんちしない」みたいな表現が一時期でも定着したところを見ると、自分の感じてるようなことはかなりありふれたものなんだろうなと思う。
でも社会生活を送っていると、みんな全然そんなこと考えてないふうに見えるので、「みんな、セックスとかのこと考えてないフリするのうまいな~」って感心するしやっぱり不思議な気持ちになる。
【安達が東京都主催のイベントに登壇します】
ティネクト代表・安達裕哉が、“成長企業がなぜ投資を避けないのか”をテーマに東京都中小企業サイバーセキュリティ啓発事業のイベントに登壇します。借金=仕入れという視点、そしてセキュリティやDXを“利益を生む投資”とする考え方が学べます。

こんな方におすすめ
・無借金経営を続けているが、事業成長が鈍化している
・DXやサイバーセキュリティに本腰を入れたい経営者
・「投資」が経営にどう役立つかを体系的に学びたい
<2025年7月14日実施予定>
投資と会社の成長を考えよう|成長企業が“投資”を避けない理由とは
借金はコストではなく、未来への仕入れ—— 「直接利益を生まない」とされがちな分野にも、真の成長要素が潜んでいます。【セミナー内容】
1. 投資しなければ成長できない
・借金(金利)は無意味なコストではなく、仕入れである
2. 無借金経営は安全ではなく危険 機会損失と同義
・商売の基本は、「見返りのある経営資源に投資」すること
・1%の金利でお金を仕入れ、5%の利益を上げるのが成長戦略の基本
・金利を無意味なコストと考えるのは「直接利益を生まない」と誤解されているため
・同様の理由で、DXやサイバーセキュリティは後回しにされる
3. サイバーセキュリティは「利益を生む投資」である
・直接利益を生まないと誤解されがちだが、売上に貢献する要素は多数(例:広告、ブランディング)
・大企業・行政との取引には「セキュリティ対策」が必須
・リスク管理の観点からも、「保険」よりも遥かにコストパフォーマンスが良い
・経営者のマインドセットとして、投資=成長のための手段
・サイバーセキュリティ対策は攻守ともに利益を生む手段と考えよう
【登壇者紹介】
安達 裕哉(あだち・ゆうや)
ティネクト株式会社 代表取締役/ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO
Deloitteにてコンサルティング業務に従事後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサル部門立ち上げに参画。大阪・東京支社長を経て、2013年にティネクト株式会社を設立。
ビジネスメディア「Books&Apps」運営。2023年には生成AIコンサルティングの「ワークワンダース株式会社」も設立。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計82万部突破。2023年・2024年と2年連続で“日本一売れたビジネス書”に(トーハン/日販調べ)。
日時:
2025/7/14(月) 16:30-18:00
参加費:無料
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。
お申込み・詳細
お申し込みはこちら東京都令和7年度中小企業サイバーセキュリティ啓発事業「経営者向け特別セミナー兼事業説明会フォーム」よりお申込みください
(2025/6/2更新)
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普段は理数系教材のライター・編集者をしています。仕事がないときはブログや漫画をかこうとしています。
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