こんにちは。コワーキングスペース「Basispoint」の運営会社、Ascent Business Consulting代表の北村です。

コワーキングスペースを運営していると、数多くのコンサルタントや、フリーランスの技術者、起業家などにお会いします。

中には大成功を収める人もいるのですが、彼らをよく観察すると成功者と言われる方々には、一定の共通項があるように見えます。

 

成功者は、成功するべくして成功する。

成功者の定義は様々ですが、一般的には「経済的に恵まれ」さらに「社会的に認められている」人を、ここでは成功者と呼ぶことにします。

そして、成功者の議論をするときに常に付いて回るのは、「成功は運か?それとも実力か?」という議論です。

 

様々な意見があるとおもいますが、私の経験からいえばこれは明らかに「実力」です。

成功者は、成功するべくして成功するのです。コワーキングスペースに来る方々を観察すると、それがよくわかります。

 

「お金」は悪いことをしても、あるいは極端な話、運が良いだけでも手に入りますが(宝くじに当たればよいのです)、「多くの人に認められる」ためには、他者に大きな貢献をしなければならないからです。

換言すれば、「他者に大きく貢献した人」が、お金とそれにふさわしい地位を手に入れるのです。そしてこれは、偶然によるものではありません。

 

しかし、このような話をすると、「そんなことはわかってるよ」という方がいます。

その通りです。実は、そんなこと皆わかっている。だから、本当は皆成功できるはず。

 

しかし、現実は異なります。

では、いったいなぜ成功する人は少ないのでしょう?

 

単に「与えれば良い」というわけではない。

ペンシルバニア大学教授の、アダム・グラントは「誰が成功のはしごを登るのか」を調査しました。

そして彼は成功のための重要な要因として「ギブ・アンド・テイク」に対する考え方を挙げます。

彼は世の中の人々を、受け取るだけの「テイカー」、貰えばお返しするバランス派の「マッチャー」、そして惜しみなく与える「ギバー」の3種類に分類し、どの人々が最も成功しているかを調べました。

まず、最も成功してたのはどの人々なのでしょう。

人から受け取るばかりの、立ち回りのうまい「テイカー」でしょうか?

 

いいえ、ちがいます。

もちろん、最も成功していた人々は「ギバー」、つまり「人に与える」人々でした。

「最も多く受け取る人は、最も多く与えている」のは真実でした。

 

では、逆に最も成功から遠いのは、どの人々だったでしょう?

実は、最も成功から遠いのは、どの職業をとっても、これも「ギバー」、つまり「人に与える」人々でした。

 

意外に思う方も多いかもしれません。先程の話とは全く逆ですし、直感に反します。

しかし、エンジニアの世界においても、医学部でも、販売員でも、「ギバー」は成績の最も低いグループに、最も数が多かったのです。

 

思いやりがあり、人の勉強を手伝い、相手にとって何がベストなのかを常に気を配る人は、「自分」より「人」を優先するため生産性が低く、成功するどころか、逆に損をしていたのです。

 

結局、ギバーは、「バカなお人好し」と「最高の勝利者」の両方に存在する、これは面白い事実です。

では、「バカなお人好し」と「最高の勝利者」を分かつものは何だったのでしょう。

アダム・グラントはこのように述べます。

「バカなお人好し」は「自己犠牲的」。

「最高の勝利者」は「他者志向的」。

 

自己犠牲的とは、自分の利益を顧みず、人に与え続けることです。

それに対して、他者志向的とは、受け取るより多くを与えても、決して自分の利益を見失わず、いつ、どこで、どのように、誰に与えるかをキチンと考えることです。

 

したがって「成功するギバー」は、「上司」「取引先」が搾取する人々、すなわち「テイカー」であるかどうかを常に監視し、もし彼らがテイカーであることがわかったら、すぐに彼らとの縁を切り、新しい関係を求めます。

 

「テイカー」とは、とにかく縁を切り、「マッチャー」には先に与える。

この世には「テイカー」がたくさんいます。

例えば「搾取型の経営」をする経営者です。私はそういった経営者のもとで働いている方へは「すぐ逃げなさい」と言います。

逆に、要求するだけで、会社や一緒にはたらく人々に貢献も感謝もしない社員もたくさんいます。

経営者はそういった社員を放置してはいけないとおもいます、経営者だけではなく周りの人々も迷惑し、いずれは会社を崩壊に追い込む人々です。

 

逆に、大きく成功したければ「テイカー」を見抜いた上で、この世の多くを占める「マッチャー」たちに対して「ギバー」として振る舞わなくてはなりません。。

もちろん、先に与えるのは、口でいうほど簡単ではありません。

ひょっとしたら、見返りはないかもしれないのです。

 

しかし、全てにおいてギバーとして振る舞えなくても、心がけとして例えば、

・知人のサービスであっても「友達価格で、割引してくれ」とは言わない。

・地元(出身地)のために、すすんで様々なことを引き受ける。

・惜しみなく、他者に賞賛を送る。

など、身の回りから「ギバー的行為」を始めることは、誰にも決して不可能なことではないと思います。

 

私自身も、地元、滋賀県のために様々な役割を引き受けていきたい、と思い、様々な会合の幹事をお引き受けしていたところ、様々な方々とのご縁をいただくことができました。

ゆくゆくは滋賀県にベンチャーが集う場として、「琵琶湖バレー」を作りたいと強く願っていますので、「滋賀県を盛り上げたい!」という方は、ぜひお声がけください。

私ができることであれば、できうる限り、協力したいと考えています。

 

人が集まれば必ず「テイカー」と「ギバー」が生まれる。

話をもとに戻しましょう。

コワーキングスペースに集う人々を見ていると、アダム・グラント氏の言う通り、「惜しみなく他者に与える人」「付き合う相手を選ぶ人」が、成功することは間違いありません。

 

しかし、人が集まれば必ず「テイカー」と「ギバー」が生まれます。

そして、中には悪いことに、「搾取されてしまうギバー」が出てしまうことものあります。

そうならないよう、私はすべての「ギバー」が報われる仕組みを、なんとしてもBasispointという場を使って、実現したいと思っています。

 

 

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(Photo:Mike Holloway)