2188267591_9dc29c21ab_zferret編集長の飯髙です。

 

一般的には、諦めずやり続けることが正しいとみなされ、賞賛されるケースが多い。ただ、果たしてそれは正しいのだろうかという疑問がある。

本当に重要なのは、諦めずにやり続けたことが評価されている訳ではないということである。

 

そうでなければ「あの時辛かったけどやり続けて今がある」という言葉にはならない。それは今がうまくいっているからこそ言える言葉だ。

その人が本当に、勝算もなく、ただ必死にやったから結果になったのか、といえばそれは稀なことだろう。自分がやっていることに対し、その人は疑問がない状態にするまで、しっかりと思考を巡らせ、解無き解に対して問い続けているにちがいない。

「継続」は結果を求め続けているからこそ可能なのだ。

 

だからこそ、「やり続けて今がある」という言葉を鵜呑みにして、「やっぱりやり続けることが正しい」と何も考えずに続けてしまうことには疑問を持たざる得ない。

単に続ければ結果が出るのではなく、考え抜く活動を続けるから結果が出るのだ。

 

 

従って、逆説的だが、私が仕事をする上で大事にしていることの一つに、「諦める判断」がある。だがこれはやってみてうまく行かなかったからやめる、という単純な話ではない。

 

事業を行う上で、責任者がやるべきことは「諦めずに続ける」ということではなく、結果を追求し、状況に応じてしっかり意思決定することにある。

タイトルにもある通り、私は「すっぱりやめる」という判断をしっかりもっていたいと思うのだ。

実際、当メディアの安達さんにインタビューを受けた際にもお話したが、ferretを含め各種メディア、サービスでこれまでに辞めたことは相当数ある。

 

辞める上での判断は、結果だ。

極端な例かもしれないが、3カ月後にこれをやることで1000万円になると目標設定をし、もしそれが990万円だったとしよう。

言ってしまえば目標未達である。そしてここで、辞めることの判断をしっかり持つ事が重要だと思う。

もちろん、0円からたった3カ月で990万円の売上になったのであればそれはやり続けた方がいいかもしれない。しかし、そこに工数をかけるより違うことを選択したほうがもっと他のことを伸ばせたかもしれない。

 

本質的には「やり続けること」と「すっぱりやめること」は隣り合わせにある。

何かを「すっぱりとやめること」には、精神的な痛みや不安が伴う。私自身もこれまで複数のサービスを運営しながら、同じことを感じてきた。

 

「もうちょっとしたら状況は好転するんじゃないか。」

「あと半月あれば、なんとかなるんじゃないか。」

「ここまで投資してきたし。」

「ここまで支えてきたサービスだから。」

 

もしかすると、判断というのは自分の精神との戦いなのかも知れない。客観的な視点を持ってさえすれば良いということではない。それは胆力の問題だ。

 

仕事をする上でやることに対しての期待値とそれに対する結果、今後の成長がどうなのかを、見極めて「やり続ける」のか「きっぱりやめる」のかの判断を持てる人こそ成功すると私は思う。

私はそうでありたいと思うし、そういう人材と一緒にこれからも働いていきたいと思う。

 

 

【お知らせ】
ティネクト(Books&Apps運営会社)提供オンラインラジオ第4回目のお知らせ。


<本音オンラインラジオ MASSYS’S BAR>

第4回テーマ 地方創生×教育

2025年ティネクトでは地方創生に関する話題提供を目的として、トークイベントを定期的に開催しています。

地方創生に関心のある企業や個人を対象に、実際の成功事例を深掘りし、地方創生の可能性や具体的なプロセスを語る番組。リスナーが自身の事業や取り組みに活かせるヒントを提供します。

【日時】 2025年6月25日(水曜日)19:00–21:00
【ご視聴方法】
ティネクト本音オンラインラジオ会員登録ページよりご登録ください。ご登録後に視聴リンクをお送りいたします。
当日はzoomによる動画視聴もしくは音声のみでも楽しめる内容となっております。

【ゲスト】
森山正明(もりやま まさあき)
東京都府中市出身、中央大学文学部国史学科卒業。大学生の娘と息子をもつ二児の父。大学卒業後バックパッカーとして世界各地を巡り、その後、北京・香港・シンガポールにて20年間にわたり教育事業に携わる。シンガポールでは約3,000人規模の教育コミュニティを運営。
帰国後は東京、京都を経て、現在は北海道の小規模自治体に在住。2024年7月より同自治体の教育委員会で地域プロジェクトマネージャーを務め、2025年4月からは主幹兼指導主事として教育行政のマネジメントを担当。小規模自治体ならではの特性を活かし、日本の未来教育を見据えた挑戦を続けている。
教育活動家として日本各地の地域コミュニティとも幅広く連携。写真家、動画クリエイター、ライター、ドローンパイロット、ラジオパーソナリティなど多彩な顔を持つ。X(旧Twitter)のフォロワーは約24,000人、Google Mapsローカルガイドレベル10(投稿写真の総ビュー数は7億回以上)。

【パーソナリティ】
倉増 京平(くらまし きょうへい)
ティネクト株式会社 取締役 / 株式会社ライフ&ワーク 代表取締役 / 一般社団法人インディペンデント・プロデューサーズ・ギルド 代表理事
顧客企業のデジタル領域におけるマーケティングサポートを長く手掛ける。新たなビジネスモデルの創出と事業展開に注力し、コンテンツマーケティングの分野で深い知見と経験を積む。
コロナ以降、地方企業のマーケティング支援を数多く手掛け、デジタル・トランスフォーメーションを促進する役割を果たす。2023年以降、生成AIをマーケティングの現場で実践的に活用する機会を増やし、AIとマーケティングの融合による新たな価値創造に挑戦している。
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(2025/6/16更新)

 

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(Photo:Zach Stern)