高知の農業の現場をご紹介する、農業ブログ第三回です。
私が昔コンサルタントをしていた時、ある方の紹介で「漁師さん」のご支援をしていたことがありました。そしてその時にも廃棄される「雑魚(ざつぎょ、と読みます)」の問題が挙がっていたことを憶えています。
小さい子供の「アジ」(彼等は「ジンダ」と呼んでいました)や「カマス」(彼等は「チョッチョコ」と呼んでいました)は、商品として市場に出せず、乾燥させて自家消費せざるを得ない。量が多い場合には廃棄となる、というお話を伺いました。
漁業も農業も、生産者にとって市場が受け入れてくれない生産物を、どのように流通させるか。大きな課題です。
前回の記事を見た淡路島の農家の方から、ご意見を頂戴しました。ご許可をいただいたので、ここでご紹介したいと思います。
農業ブログ第二回を拝見いたしました。 私は昨年の6月から兵庫県淡路島で農業に携わっておりますが、全てにおいて同感いたします。
対面、地元直売、スーパー内の直売の順に規格品と同程度の質を求められるような実感を持っています。
農家さんのマーケティング力ももちろん必要ですが、それ以上に、消費者の方が『何が美味しいのか』正しい知識を持つことが大事かと思っております。
私が思うに、美味しさ=鮮度体力(糖度などの栄養成分)×ストーリーだと思っでおります。
同じ生産者の同じ圃場でできた野菜であっても、収穫体験で取りに行った野菜と、それをスーパーの規格品(その他一般の野菜の一つ)として買うのかでは、(ストーリーの付加により)味が変わると思うからです。
端的に申し上げると百貨店の高い有機野菜よりも自分が家庭菜園で育てた野菜では『味』が違ってくるということです。
また、高知の農家の方からも、意見を頂きました。
・消費者とのコミュニケーションをしたい
例えば、人参について柿のような甘さの人参は消費者は美味しいと感じているのか?どんな食べ方をしているのか?どの品質まで消費者に受容してもらえるのか?
・フィードバックの仕組みがほしい
例えば、手軽にご意見がもらえるツールがあるといい
こう言った意見を鑑みると、ストーリーにせよ、コミュニケーションにせよ、フィードバックにせよ、農家の方々もかなり「何が消費者にとって良いことか?」を悩みながら生産をしていることがわかります。
それにしても、柿のような甘さの人参なんて、あるんでしょうか…?食べてみたいものです。
では、廃棄野菜を前回に引き続き、ご紹介したいと思います。
まずは大根です。表面が割れているのがわかります。ただ、農家の方々のお話では、野菜が「栄養過多」の場合に割れてしまうというケースがあるようで、味は全く問題ないそうです。
私の知り合いにも「あえて割れた野菜を買う」という方がいて、割れたところは味の変化があって美味しいそうです。特にきゅうりや人参はオススメとのこと。また、割れたカボチャはとても甘くなるそうです。
ちなみに、スーパーでは大根の葉をカットして売っていますが、お聞きしたところ、農家の方は大根の葉をいろいろと利用されています。
大根の葉っぱは細かく刻んで、水分が飛ぶまで油で炒めておじゃこやベーコンと一緒に炒り甘辛く味付けし、ゴハンにかけて食べます。
また、2、3日干してお茶にするか、お風呂に入れます。体が芯から温まり、痔などにも効果あり。
つぎは、ほうれん草です。これは、「小さい」ので、出荷できないそうです。そういえば、全体的に丈が短い気がします。
最後は白菜です。一見どこも問題なさそうですが…。「巻き方がダメ」なのだそうです。
今回の報告は以上です。
コメント欄や私宛のFacebookメッセージに「廃棄野菜でも、安いのなら欲しい」というコメントをいただいておりまして、大変嬉しく思います。
農家の方々とご相談し、
・市場を通さず直接、消費者の方に出荷可能か?
・できるとすれば、どのような形態で配送するか?
・価格はどの程度が適切か?
を話し合っている最中です。出荷可能であれば、またブログで生産者の方々と野菜の内容をご紹介したいと思います。
続き⇒【農業ブログ第四回】農家から直接、野菜を買ってみました。
【安達が東京都主催のイベントに登壇します】
ティネクト代表・安達裕哉が、“成長企業がなぜ投資を避けないのか”をテーマに東京都中小企業サイバーセキュリティ啓発事業のイベントに登壇します。借金=仕入れという視点、そしてセキュリティやDXを“利益を生む投資”とする考え方が学べます。

こんな方におすすめ
・無借金経営を続けているが、事業成長が鈍化している
・DXやサイバーセキュリティに本腰を入れたい経営者
・「投資」が経営にどう役立つかを体系的に学びたい
<2025年7月14日実施予定>
投資と会社の成長を考えよう|成長企業が“投資”を避けない理由とは
借金はコストではなく、未来への仕入れ—— 「直接利益を生まない」とされがちな分野にも、真の成長要素が潜んでいます。【セミナー内容】
1. 投資しなければ成長できない
・借金(金利)は無意味なコストではなく、仕入れである
2. 無借金経営は安全ではなく危険 機会損失と同義
・商売の基本は、「見返りのある経営資源に投資」すること
・1%の金利でお金を仕入れ、5%の利益を上げるのが成長戦略の基本
・金利を無意味なコストと考えるのは「直接利益を生まない」と誤解されているため
・同様の理由で、DXやサイバーセキュリティは後回しにされる
3. サイバーセキュリティは「利益を生む投資」である
・直接利益を生まないと誤解されがちだが、売上に貢献する要素は多数(例:広告、ブランディング)
・大企業・行政との取引には「セキュリティ対策」が必須
・リスク管理の観点からも、「保険」よりも遥かにコストパフォーマンスが良い
・経営者のマインドセットとして、投資=成長のための手段
・サイバーセキュリティ対策は攻守ともに利益を生む手段と考えよう
【登壇者紹介】
安達 裕哉(あだち・ゆうや)
ティネクト株式会社 代表取締役/ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO
Deloitteにてコンサルティング業務に従事後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサル部門立ち上げに参画。大阪・東京支社長を経て、2013年にティネクト株式会社を設立。
ビジネスメディア「Books&Apps」運営。2023年には生成AIコンサルティングの「ワークワンダース株式会社」も設立。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計82万部突破。2023年・2024年と2年連続で“日本一売れたビジネス書”に(トーハン/日販調べ)。
日時:
2025/7/14(月) 16:30-18:00
参加費:無料
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。
お申込み・詳細
お申し込みはこちら東京都令和7年度中小企業サイバーセキュリティ啓発事業「経営者向け特別セミナー兼事業説明会フォーム」よりお申込みください
(2025/6/2更新)
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