あるキャリアカウンセラーの方とお話をさせていただいた。カウンセラー歴はもう10年近い、ベテランの方である。
私はかねてからカウンセラーの方に質問したかったことをお聞きした。
「良いキャリアの作り方、というものはあるのでしょうか?」
その方は言った。
「どんなことがキャリアのプラスになるかは、正直言うと人それぞれでわかりません。恐らく法則性を見出すことは難しいと思います。「良い」の定義も曖昧ですし。」
「そりゃそうですね。」
「でも、はっきり言えることもあります」
「どんなことでしょう?」
「キャリアの壊し方、です。」
「壊し方?」
「キャリアを壊すのは、本当に簡単です。働き手として市場価値を失う行為は、結構はっきりしているものなんですよ。」
「ぜひ聞かせていただけないでしょうか。」
「いいですよ。」
その方は、快く応じてくれた。
「一つ目は、ワンマンな方の下で長く働くことです。3年程度なら割りきって修行期間としてちょうどいいのですが、それを超えると徐々に「自分で考えない人」になっていく危険性が高いです。自分で決定できなかった弊害ですね。
また、自分がそうなっていることに気づきにくいのも問題です。そこで社長に気に入られて成果を出していた人でも、他社で「自分で動けない奴」とバッサリ切られてしまうケースも多いです。
これから伸びる会社で働きたいなら、自分で考えて動けないのはどう考えてもマズイです。
二つ目は、安定した大企業にとどまり続けることです。これは皆さんよくわかっておられると思います。今どき、一つの会社にとどまり続けるなんていう人は「チャレンジできない人」とみなされてしまいますし、会社もそれを求めていません。
また、大企業で仕事していて、かつ裁量が与えられていない場合には「自分で考えて動けない人」になりがちです。まあ、その会社で一生を終える、という覚悟があるなら別ですが…それはそれで私も尊敬します。
三つ目は、厳しい成果を求められないことです。「あなたは、どのような成果を出したのですか?」という質問は転職時に必ず聞かれることの1つですし、結局のところ給与を上げるには成果を出すしかない。
成果を気にせず、責任の軽い仕事ばかりしていた人はこれが上手く言えない。「成果を出す人」はどこでも歓迎なのですが、このスキルが身につくには訓練が必要です。一回は、どこかで厳しく仕事をする必要があります。
四つ目は、成長していない会社にいること。マズイですね。成長していない会社は良い人材が居ないですし、本質的に市場がシュリンクしている可能性もある。あなたが経営陣でなければ、さっさと転職するほうが良いです。
「あなたのチカラで会社が立ち直る」なんてことは起きません。経営陣が有能でない会社は全く頼りにならないですよ。」
あくまで一人のキャリアカウンセラーの意見です、とその方は言っていたが、思い当たるところが数多くある話だった。
(2025/5/12更新)
「記憶に残る企業」になるには?“第一想起”を勝ち取るBtoBマーケ戦略を徹底解説!
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Books&Appsの立ち上げ・運用を通じて“記憶されるコンテンツ戦略”を築いてきたティネクトが、
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第一想起”される企業になるためのBtoBリスト戦略
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・リストの“量”と“質”がもたらす3つの誤解
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・情報資産としてのリストの定義と価値
第2部:「“第一想起”を実現するコンテンツと接点設計」
登壇:安達裕哉(Books&Apps編集長)
・Books&Apps立ち上げと読者獲得ストーリー
・SNS・ダイレクト重視のリスト形成手法
・記憶に残る記事の3条件(実体験/共感/独自視点)
・ナーチャリングと問い合わせの“見えない線”の可視化
第3部:「リストを“資産”として運用する日常業務」
登壇:楢原 一雅(リスト運用責任者)
・ティネクトにおけるリストの定義と分類
・配信頻度・中身の決め方と反応重視の運用スタイル
・「記憶に残る情報」を継続提供する工夫
【このセミナーだからこそ学べる5つのポイント】
・“第一想起”の仕組みと戦略が明確になる
・リスト運用の「本質」が言語化される
・リアルな成功事例に基づいた講義
・“思い出されない理由”に気づけるコンテンツ設計法
・施策を“仕組み”として回す具体的なヒントが得られる
日時:
2025/5/21(水) 16:00-17:30
参加費:無料 定員:200名
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