就職活動で必ずといって良いほど聞かれるのが、『志望動機』と『自己PR』だ。
自己PRが求められるのは、理解できる。何もPRすることがない人を採用したいとは思わないだろう。では、志望動機は?
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個人的に興味があるため、私はよく「なぜその会社に就職したんですか」という質問をする。
だが、様々な回答が返ってきても『この会社でなければならない』という志望動機は聞いたことがない。
先日、証券会社でディーラーをしていた人とこんな会話をした。
「リスクが高いお仕事ですね」
「そう、不安定だね」
「なぜそのお仕事をしようと思ったんですか?」
「カッコイイから」
「イメージですか?」
「そうだね。『ディーラーってカッコイイ!』と思ったからなりたかったし、実際に面接でもそう伝えたよ」
そんな志望動機で採用されるものなのだろうか。私の疑念を払拭するかのように、彼は説明を追加した。どうやら面接で次のように伝えたらしい。
「ディーラーはカッコイイと思うので、なりたいです。『こういう仕事がしたいです』という人だと、その仕事ができないと不満を抱くと思いますが、僕の場合はそうではないので、どんな仕事でも満足してやります!」
物は言いようだよね、という言葉で、この話は締め括られた。
偽りのない動機を伝えた上で、相手が納得する説明も付け加えている。これはとても素敵だと思うけれど、皆が皆、明確な動機を持っているわけではない。
「『これ!』という明確な理由なんてないよ。恋愛と一緒で“縁”だから」という人もいるのだ。
昨今の就活生の話を聞くと、志望動機は『存在していて伝えるもの』ではなく、『存在しないから作るもの』になっているように感じる。
他人事のように書いているが、私自身もそうだった。存在しない志望動機を無理やり作る作業はとても大変で、疲れるものだった。無理やり作られた志望動機を聞いて、企業は何を判断しているのだろう。こんな志望動機を、本当に求めているのだろうか。
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志望動機を聞く意味が心底理解できないケースもある。
たとえば、会社側から「うちの会社の説明を聞きませんか」とアプローチしてきたようなケース。説明を聞くと、悪くない会社だと思える。面接も受けてみるか、という気持ちも芽生えた。そこで、面接に行くと「志望動機は?」と聞かれる。
いや、動機もなにも、アプローチしてきたのはそちらでしょう、と感じても不思議ではない。
ここで形式的な回答をしたところで、それは本当に求めていた回答ではないだろう。もしかしたら、形式的にでも、当たり障りのない回答ができる“社会人”になれるかどうかを見極めているのかもしれないが……。
私が現在勤めている会社では、志望動機は聞かれなかった。私だけでなく、他の人も同様に、志望動機を聞かれずに採用されている。志望動機ではなく、過去のことや、将来のなりたい姿について詳しく聞いているようだ。
『将来こうなりたい』という思いがしっかりある人は、その思いが叶えられたり、その思いに近づけたりする会社で働けば良いし、『将来のなりたい姿はまだよくわからない』という人は、方向性の合う会社で働きながら見つければ良い。そして会社がほしいと思った人材であれば、めでたくマッチングする。形式的な志望動機なんて、採用には不要なのだ。
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志望動機を無理やり作っていた時期の自分に伝えたい、という思いで書いた。就職活動の本音と建て前に疑義を呈する記事は以前にも書いたので、今回は第2弾となる。もっとオープンな就活になってほしいと思っている。
ではまた!
次も読んでね!
(2026/3/10更新)
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名前: きゅうり(矢野 友理)←名前をクリックすると記事一覧が表示されます
2015年に東京大学を卒業後、不動産系ベンチャー企業に勤める。バイセクシュアルで性別問わず人を好きになる。
著書「[STUDY HACKER]数学嫌いの東大生が実践していた「読むだけ数学勉強法」」(マイナビ、2015)
Twitter:
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ブログ:「微男微女」














