マイクロソフトの業績がそこそこ持ち直しているそうだ。
マイクロソフト7─9月期は17%増益で予想上回る、「オフィス」好調
株価の推移を見ると、最盛期には遠く及ばないが、復調の気配を見せている。(MSNチャート)
しかし、3ヵ月前にはこっぴどく言われていた。
さらなる悪化の兆候か―マイクロソフト決算(ウォール・ストリート・ジャーナル)
なぜ、マイクロソフトは復調しつつあるのか。
マイクロソフトは2013年の7月に組織改編を行っており、その効果が出てきているのかもしれない。(ITmedia)
同社は7月に組織を改変しており、同期から部門が変わっている。
コンシューマー向けWindowsおよびOfficeのライセンス、SurfaceやXboxなどのハードウェア、BingやXbox LIVEなどのオンラインサービスを扱うデバイス&コンシューマー(D&C)部門の売上高は前年同期比4%増の75億6000万ドル。コンシューマー向けWindowsの売上高が22%減だった。
Surfaceの売上高は4億ドルだったが、ハードウェアの営業利益は54%減の2億1000万ドルだった。同四半期のXboxの販売台数は120万台。検索広告が47%増加した。
企業向けのOfficeやサーバ製品を扱うコマーシャル部門の売上高は10%増の112億ドル。SQL Serverの売上高は30%増、Office 365やAzureなどのクラウド製品の売上高は103%増だった。
一般的に消費者向けの製品は爆発力はあるが、継続性がない。逆に企業向けの製品は爆発力に欠ける代わりに、安定的な収入が見込める。
要は、一般消費者向けは散々だが、安定した企業向けで稼いでいこう、ということだ。
これに伴い、マイクロソフトは人事評価制度を変更している。
マイクロソフトが人事評価の重点を「個人業績」から「協力」と「成長」へ舵を切ったぞ!
一部のスター・プレーヤーを重視するよりも、「みんなで頑張ろうね」ということだろう。
さて、これらのことを総合すると何が見えてくるのか。個人的には
「マイクロソフトは、大きなイノベーションを狙う代わりに、安定的に企業に対してインフラを提供する会社となった」というように見える。
面白みはないが、「良い経営」のお手本かもしれない。
ただ、スティーブ・ジョブスが生きていたら、多分下のように言うだろう。
(スティーブ・ジョブズ1995 〜失われたインタビュー〜から抜粋)
手厳しいです・・・。
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・リスク管理の観点からも、「保険」よりも遥かにコストパフォーマンスが良い
・経営者のマインドセットとして、投資=成長のための手段
・サイバーセキュリティ対策は攻守ともに利益を生む手段と考えよう
【登壇者紹介】
安達 裕哉(あだち・ゆうや)
ティネクト株式会社 代表取締役/ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO
Deloitteにてコンサルティング業務に従事後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサル部門立ち上げに参画。大阪・東京支社長を経て、2013年にティネクト株式会社を設立。
ビジネスメディア「Books&Apps」運営。2023年には生成AIコンサルティングの「ワークワンダース株式会社」も設立。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計82万部突破。2023年・2024年と2年連続で“日本一売れたビジネス書”に(トーハン/日販調べ)。
日時:
2025/7/14(月) 16:30-18:00
参加費:無料
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。
お申込み・詳細
お申し込みはこちら東京都令和7年度中小企業サイバーセキュリティ啓発事業「経営者向け特別セミナー兼事業説明会フォーム」よりお申込みください
(2025/6/2更新)